1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ノナン酸 | ||
化学品の英語名称 | Nonanoic acid | ||
製品コード | R04-B-011-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 塗料・潤滑油原料,除草剤(失効農薬) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R5.3.31、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | |
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用) | ||
分類実施日 (環境有害性) | ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分3 | |
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 警告 | ||
危険有害性情報 | 皮膚刺激 強い眼刺激 眠気またはめまいのおそれ 水生生物に有害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | ノナン酸 | ||
慣用名又は別名 | ペラルゴン酸 | ||
英語名 | Nonanoic acid | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C9H18O2 (158.24) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 112-05-0 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-608 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を流水(ぬるま湯)と石鹸で洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
眼に入った場合 | できるだけ早く、流水で10分間洗浄する。完全除去のためにや緩やかな水流をめに直接当てる。コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外し、洗浄を続けること。搬送中も流水で洗浄する。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。負傷者に意識がある場合は、コップ1杯の水(約200ml)を飲ませる。無理に吐かせない。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:気道の持続的な炎症の可能性。極端な場合には肺の損傷の可能性。 皮膚:濃度/時間により、紅斑、水腫、後に色素沈着、組織構造の変化。 眼:灼熱感、流涙、結膜炎。 経口摂取:濃度により、口/食道の灼熱感、炎症反応(声門浮腫の可能性)または胃腸の炎症(嘔吐、痛み、下痢)。 吸収:高用量吸収により中枢神経系障害の可能性。 以上、GESTIS参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。着火源となるものを遮断する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | こぼれた液体を吸収剤(例:珪藻土、バーミキュライト、砂)で吸収し、規則に従って廃棄する。その後、換気し、漏出した場所を洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 容器を開けたままにしない。飛沫がかからないようにする。使用時は十分な換気をすること。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 以上、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚や眼への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉して室温の換気の良い場所に保管する。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 破損や漏れの無い密閉可能な容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2022年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。床排水溝がある場合はトラップを設ける。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”は、物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 以上、GESTIS参照。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。クロロプレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムが適している。4時間未満ではPVCも可。天然ゴムは適さない。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | サイドガード付きの保護眼鏡を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて適切な保護衣または化学防護服を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 無色〜黄色 | ||
臭い | 不快臭、ココナッツ臭 | ||
融点/凝固点 | 12.38 ℃(CRC (2018)) 12.5 ℃(Lewis (2001)) 12.5 ℃(Perry (2019)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 253〜254 ℃(Ullmann (2011)) 255.6 ℃(Lewis (2001)) 252〜253 ℃(Merck (2013)) | ||
可燃性 | データなし | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 133 ℃(open cup)(HSDB (2022)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | 8.08 mPa・sec(20℃)(HSDB (2022)) | ||
溶解度 | 水: 212 mg/L(30℃)(Howard (1997)) 水: 284 mg/L(30℃)(HSDB (2022)) アルコール: 1:8 / 1:3 (IN 50% ALCOHOL / IN 60% ALCOHOL)(多くの有機溶剤に可溶)(HSDB (2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | logP: 3.42(Howard (1997)) log Kow: 3.42(HSDB (2022)) | ||
蒸気圧 | 0.00117 mmHg(25℃)(Howard (1997)) 1.65X10-3 mmHg(25℃)(HSDB (2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 0.9057 g/cm3(20℃ / 4℃)(HODOC (1989)) 0.9052 g/cm3(20℃ / 4℃)(Lewis (2001)) 0.907 g/cm3(20℃ / 4℃)(Merck (2013)) | ||
相対ガス密度 | 4.41 -(空気=1)(HSDB (2022)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 情報なし | ||
避けるべき条件 | 火気、加熱、高温、静電気、爆発性混合気の形成。 | ||
混触危険物質 | 酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 刺激性フューム |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 423、GLP)(CLH Report (2013)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) (2)ラットのLD50:> 3,200 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) (3)ラットのLD50:> 9,040 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402、GLP)(CLH Report (2013)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) (2)ウサギのLD50:> 5,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、HSDB in PubChem (Accessed Aug. 2022)) (3)ウサギのLD50:> 9,040 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度(0.0141 mg/L)より高いため、ミストと判断した。新たな知見に基づき分類結果を変更した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間): > 5.3 mg/L(CLH Report (2013)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) (2)ラットのLC50(4時間、鼻部ばく露): > 5.997 mg/L(OECD TG 403、GLP)(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)) | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間、4時間適用、14日観察)において、全例で中等度から重度の紅斑、軽微から中等度の浮腫がみられたが、14日以内に回復した(紅斑・痂皮スコア:3/3.3/2.3、浮腫スコア:2/2.3/2)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (2)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間、4時間適用、14日観察)において、48時間後には皮膚に痂皮形成を伴う軽度褐色化した汚れが認められ、壊死の徴候とみられたが、脱落後の皮膚は正常でいずれも変化も14日以内に完全回復した。皮膚一次刺激指数(PDII)は4であった(紅斑・痂皮スコア:3.3/3.3/3、浮腫スコア:1.7/1.7/1.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 【参考データ等】 (3)EUではSkin Irrit. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Aug. 2022))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分2Aとした。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験において、重度の刺激性がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、Patty (6th, 2012))。 【参考データ等】 (2)EUではEye Irrit. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Aug. 2022)。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)25人のボランティアに対して本物質の12%ワセリン軟膏でパッチテストしたところ、感作性反応はみられなかったとの報告がある(Patty (6th, 2012)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (2)モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、局所投与:100%溶液)において、惹起終了24、48時間後の陽性率はいずれも0%(0/20例)であった。7日後の再惹起では惹起終了24、48時間後に極めて弱い陽性反応が3/20例(15%)及び1/20例(5%)にみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (3)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、皮内投与:2%溶液)において、全例で感作性反応はみられなかったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2011))。 【参考データ等】 (4)マウス(n=4匹/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429)において、刺激指数(SI値)は2.2(12.5%溶液)、2.7(25%溶液)、3.3(50%溶液)、5.4(100%溶液)であったが、刺激性影響による擬陽性反応と考えられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2011)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)〜(4)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(単回強制経口投与)で、5,000 mg/kgまで陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (2)In vitroでは、2つの細菌を用いた復帰突然変異試験(OECD TG471、GLP)において、代謝活性化の有無に関わらず陰性と報告されている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、Patty (6th, 2012)、HSDB in Pubchem (Accessed Aug. 2022))。 (3)末梢血リンパ球を用いた染色体異常試験(OECD TG473、GLP)では、代謝活性化の有無に関わらず陰性と報告されている(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、Patty (6th, 2012))。 (4)マウスリンパ腫L5178Y細胞を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG476、GLP)では、陰性(S9-)、又は不確定(S9+)の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、Patty (6th, 2012))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)より、ラットの発生毒性試験で影響が認められなかったとの報告があるが、生機能及び生殖能に関するデータがなく分類できない。 【参考データ等】 (1)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(妊娠6〜15日)において、1,500 mg/kg/dayの用量で母動物、胎児ともに投与に関連した有害影響はみられなかった。ただし、投与群で選抜された胎児(22腹からの80例)に有意差はないが、口蓋裂2例、小舌2例、水尿管1例の対照群にはない奇形児がみられた(Patty (6th, 2012)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022)、HSDB in PubChem (Accessed Aug. 2022))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)より、区分3(麻酔作用)とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 423、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)で投与1日及び2日後に嗜眠と非協調性の動作がみられたとの報告がある(CLH Report (2013)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 【参考データ等】 (2)ラットを用いた単回経皮投与試験(OECD TG 402、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)で適用局所の皮膚傷害、円背姿勢がみられたとの報告がある(CLH Report (2013)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (3)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(4時間、鼻部ばく露、OECD TG 403、GLP)において、5.997 mg/L(区分に該当しない範囲)で死亡例も投与に関連した症状発現もみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、吸入経路での毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による28日間反復投与毒性試験(OECD TG 407、GLP)において、150 mg/kg/day(90日換算値:46.7 mg/kg/day、区分2の範囲)で前胃の扁平上皮の過形成がみられ、1,000 mg/kg/day(90日換算値:311 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で全例に前胃表面の不規則化、投与群の一部に腺胃の肥厚がみられたが、病理組織学的に異常確認されず重要な所見ではないと判断されたとの報告がある(CLH Report (2011)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2022))。 (2)ウサギを用いた4週間反復経皮投与試験(6時間/日、5日/週、本物質25%溶液)において、500 mg/kg/day(ガイダンス換算値:111 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で2週目以降に体重の低下がみられ、適用部位皮膚への影響(剥離、亀裂、痂皮、局所の壊死、表皮の過形成・過角化等)がみられたものの、全身影響はみられなかったとの報告がある(Patty (6th, 2012)、HSDB in PubChem (Accessed Aug. 2022))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 魚類(ニジマス)による96h-LC50=91mg/L(HSDB, 2000)であることから、区分3とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性分類は区分3であるが、急速分解性があり(DOC分解度=99%(HSDB, 2008))、生物濃縮性が低いと推定される(LogPow=3.42(PHYSPROP Database, 2008))ことから、区分外とした。 | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 労働安全衛生法に基づくラベル表示・SDS交付の義務化候補物質リスト(令和5年) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第三石油類 非水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 R5.3.31: 物理化学的危険性、健康に対する有害性を見直した。 |