1.化学物質等及び会社情報 | |||
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化学物質等の名称 | グルタルアルデヒド、(Glutaraldehyde) | ||
製品コード | 21B3001 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
メールアドレス | |||
推奨用途及び使用上の制限 | 写真用ゼラチンの架橋剤(硬膜剤)、皮革のなめし剤、紙・プラスチックなどへの定着剤、菌・消毒剤。 | ||
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 | H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 |
物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類対象外 | |
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引火性・可燃性ガス | 分類対象外 | ||
引火性エアゾール | 分類対象外 | ||
酸化性ガス類 | 分類対象外 | ||
高圧ガス | 分類対象外 | ||
引火性液体 | 区分4 | ||
可燃性固体 | 分類対象外 | ||
自己反応性化学品 | 分類対象外 | ||
自然発火性液体 | 区分外 | ||
自然発火性固体 | 分類対象外 | ||
自己発熱性化学品 | 分類できない | ||
水反応可燃性物質 | 分類対象外 | ||
酸化性液体 | 分類対象外 | ||
酸化性固体 | 分類対象外 | ||
有機過酸化物 | 分類対象外 | ||
金属腐食性物質 | 分類できない | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 | |
急性毒性(経皮) | 区分4 | ||
急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | ||
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 | ||
急性毒性(吸入:粉じん) | 分類対象外 | ||
急性毒性(吸入:ミスト) | 区分2 | ||
皮膚腐食・刺激性 | 区分1 | ||
眼に対する重篤な損傷性・刺激性 | 区分1 | ||
呼吸器感作性 | 区分1 | ||
皮膚感作性 | 区分1 | ||
生殖細胞変異原性 | 区分外 | ||
発がん性 | 区分外 | ||
生殖毒性 | 区分外 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(中枢神経)、区分3(気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(吸入:気道) | ||
吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | ||
環境に対する有害性 | |||
分類実施日 | 急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 | ||
慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用 | |||
水生環境有害性(急性) | 区分2 | ||
水生環境有害性(慢性) | 区分外 |
ラベル要素 | |||
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絵表示又はシンボル | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 可燃性液体 | ||
飲み込むと有毒 | |||
皮膚に接触すると有害 | |||
吸入すると生命に危険 | |||
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 | |||
重篤な眼の損傷 | |||
吸入するとアレルギー、喘息または、呼吸困難を起こすおそれ | |||
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | |||
中枢神経の障害 | |||
呼吸器への刺激のおそれ | |||
長期にわたる、または、反復ばく露により気道の障害 | |||
水生生物に毒性 | |||
注意書き | |||
【安全対策】 | |||
炎や高温のものから遠ざけること。−禁煙。 | |||
適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
呼吸用保護具を着用すること。 | |||
換気が十分でない場合には、適切な呼吸用保護具を着用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
環境への放出を避けること。 | |||
【応急措置】 | |||
火災の場合には適切な消火方法をとること。 | |||
飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。 | |||
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 | |||
皮膚に付着した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
汚染された衣類をすべて脱ぐこと。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
皮膚または髪に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
皮膚に付着した場合、眼に入った場合、飲み込んだ場合、吸入した場合は、直ちに医師に連絡すること。 | |||
眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
吸入した場合、呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
呼吸に関する症状が出た場合には、医師に連絡すること。 | |||
皮膚に付着した場合、皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
ばく露した場合、医師に連絡すること。 | |||
吸入した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
漏出物を回収すること。 | |||
【保管】 | |||
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
【廃棄】 | |||
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。 | |||
国・地域情報 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質 | |||
化学名又は一般名 | グルタルアルデヒド | ||
別名 | グルタルジアルデヒド (Glutaric dialdehyde)、グルタラール (Glutaral)、ペンタン‐1,5‐ジアール (Pentane-1,5-dial)、1,5‐ペンタジオン (1,5-Pentanedione) | ||
分子式 (分子量) | C5H8O2(100.12) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 111-30-8 | ||
官報公示整理番号(化審法・安衛法) | (2)-509 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 直ちに医師に連絡すること。 | ||
呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
呼吸に関する症状が出た場合には、医師に連絡すること。 | |||
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石鹸で洗うこと。 | ||
気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
眼に入った場合 | 直ちに医師に連絡すること。 | ||
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 | ||
口をすすぐこと。 | |||
口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入 : 咳、頭痛、息苦しさ、吐き気、喘鳴、咽頭痛。 | ||
皮膚 : 発赤、ざらつき、皮膚熱傷、水疱。 | |||
眼 : 発赤、痛み。 | |||
経口摂取 : 腹痛、吐き気、下痢、嘔吐。 | |||
最も重要な兆候及び症状 | 眼、皮膚、気道を刺激する。 | ||
応急措置をする者の保護 | データなし | ||
医師に対する特別注意事項 | 喘息の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 この物質により喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状放水、水噴霧 | ||
特有の危険有害性 | 熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。 | ||
激しく加熱すると燃焼する。 | |||
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
容器が熱に晒されているときは、移動させない。 | |||
安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
回収・中和 | 不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。 | ||
封じ込め及び浄化方法・機材 | 危険でなければ漏れを止める。 | ||
二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
安全取扱い注意事項 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
炎や高温のものから遠ざけること。−禁煙。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
飲み込まないこと。 | |||
皮膚と接触しないこと。 | |||
眼に入れないこと。 | |||
接触回避 | データなし | ||
保管 | |||
技術的対策 | 消防法の規制に従う。 | ||
混触危険物質 | データなし | ||
保管条件 | 容器を密閉して冷乾所にて保存すること。 | ||
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
容器包装材料 | データなし | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
日本産衛学会 | 0.03ppm(最大許容濃度) (2009年版) | ||
ACGIH | STEL(C) 0.05ppm (2009年版) | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
衛生対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 刺激臭 | ||
pH | データなし | ||
融点・凝固点 | -14℃ : ICSC (2000) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
引火点 | 約71℃ : ホンメル (1996) | ||
自然発火温度 | 225℃ : IUCLID (2000) | ||
燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
爆発範囲 | データなし | ||
蒸気圧 | 2200Pa (20℃) : Verschueren (4th, 2001) | ||
蒸気密度 | 22hPa (20℃) : Verschueren (4th, 2001) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
比重(密度) | 0.7 (水 = 1) : ICSC (2000) 0.99〜1.13 g/cm3 (20℃) :Verschueren (4th, 2001) | ||
溶解度 | 水 : 1.67E+0.05 mg/L (25℃) (推定値) : SRC (Access on April. 2009) | ||
エタノール、ベンゼン : 混和 : HSDB (2005) | |||
オクタノール・水分配係数 | logPow = -0.18 : PHYSPROP Database (2005) | ||
分解温度 | 187〜189℃ (760mmHg) : Merck (14th, 2006) | ||
粘度 | データなし | ||
粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
最小発火エネルギー | データなし | ||
体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
危険有害反応可能性 | データなし | ||
避けるべき条件 | データなし | ||
混触危険物質 | データなし | ||
危険有害な分解生成物 | データなし | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットLD50値として5件(320 mg/kg (DFGOT vol.8(1997)), 409, 497, 605, 733mg/kg (NICNAS (1994))が区分4に該当し、18件が(66, 77, 96, 99, 100, 100. 111, 113, 123, 123, 134, 137, 153, 165, 165, 168, 168, 183 mg/kg (NICNAS (1994)) が区分3に該当することから、最も多くのデータが該当する区分3とした。 | ||
経皮 | ウサギLD50値として2件(900, 1000 mg/kg(NICNAS (1994)))が区分3に、2件(1360, 1430, mg/kg(NICNAS (1994)))が区分4に、さらに2件(2130, 3045 mg/kg(NICNAS (1994)))が区分外(国連GHS分類の区分5)にそれぞれ該当し、専門家委員の見解を踏まえ、区分4とした。 | ||
吸入 | 吸入(ガス): | GHSの定義における液体である。 | |
吸入(蒸気): | ラットLC50値が23.5ppm、40.1ppm(NICNAS (1994))より、区分1とした。(試験条件が飽和蒸気圧濃度の90%以下であるので、分類には気体(ppm)の区分を用いた。) | ||
吸入(ミスト): | ラットLC50値が0.8mg/L(区分3)、0.48mg/L(区分2) (DFGOT vol.8 (1997)) より、危険性の高い区分2とした。(原文に'aerosol'と明記されているので、試験条件はミストと見なした。) | ||
皮膚腐食性・刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、10%以上の濃度では6匹全例に紅斑・浮腫のみならず壊死を認め(NICNAS (1994))、さらに別の試験で1時間ばく露で”highly irritating”、4時間ばく露後に”corrosive”と記述されている(DFGOT vol.8(1997))ことから、区分1とした。なお、ヒトでは特に病院関係者の職業ばく露による皮膚の刺激あるいは皮膚炎の報告が多数ある(NICNAS (1994))。 | ||
眼に対する重篤な損傷・刺激性 | ウサギの眼刺激性試験において、結膜に対し壊死を伴う重度で持続的な刺激を認め、、かつ半数の動物では2週間持続した(NICNAS (1994))。また、別の試験では角膜混濁が3日後に悪化した(NICNAS (1994))。これらの記述に基づき区分1とした。なお、ヒトでは結膜炎症、眼瞼浮腫、羞明などを認めた事故によるばく露例が報告されている(ACGIH (2008))。 | ||
呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:本物質ばく露により鼻炎や呼吸困難を伴う喘息あるいは喘息様症状を呈したヒトの報告が複数あり(NICNAS (1994))、気道過敏症試験に基づき本物質に因る職業喘息と結論付けている報告もある(ACGIH (2001))。また、日本産業衛生学会(産衛学会勧告(2005))、日本職業・環境アレルギー学会(ALGY学会(感)物質リスト(案)p95)ではそれぞれ気道感作性物質、感作性化学物質としてリストアップされているので区分1とした。なお、動物試験(gunea pig)での陽性は確認されていない(NICNAS (1994))。 | ||
皮膚感作性:病院等の医療従事者で接触性皮膚炎を起こし、パッチテストにより陽性反応が確認されている複数の報告があり(NICNAS (1994)、DFGOT vol.8(1997))、いずれもアレルギー反応と見られている。また、モルモットを用い、"Maximization test"、"modified Magnusson-Kligman test"および"Buehler test"の各種の方法による皮膚感作性試験の結果は全て陽性であった(NICNAS (1994)、ECETOCTR77 (1999))。以上の情報に基づき区分1とした。 | |||
生殖細胞変異原性 | マウス優性致死試験(in vivo経世代変異原性試験)、マウス末梢血細胞の小核試験およびラット骨髄細胞の染色体異常試験(体細胞を用いるin vivo変異原性試験)で、いずれも陰性結果が得られている(NICNAS (1994))ので区分外とした。なお、エームス試験では、S9の添加の有無にかかわらず陽性とする報告例が多い(NTP TR490(1999))。一方、マウスリンパ腫細胞を用いた前進突然変異試験では陰性(NICNAS (1994))、陽性(NTP TR490(1999))の報告、またCHO細胞を用いた染色体異常試験では陰性〜弱い陽性(NICNAS (1994)、NTP TR490(1999))の報告がある。 | ||
発がん性 | ACGIHよる分類A4(1997年)に基づき区分外とした。その他の評価機関による分類の記載はない。なお、動物試験としては、F344 ラットにグルタルアルデヒドを104 週間飲水投与した試験で、雌に大顆粒リンパ球白血病発生率の増加が見られたが明確な用量依存性がみられないことから、毒性学的意義は明確ではないと考察されている。(NITE初期リスク評価書 (2008))、また、雌雄のB6C3F1 マウス及びF344/N ラットにグルタルアルデヒドを78〜104 週間吸入ばく露した試験では、鼻腔、気管の腫瘍を含め、投与に関連した腫瘍発生率の増加はみられなかった(NTP TR490(1999))などの報告がある。 | ||
生殖毒性 | ラット、ウサギおよびマウスを用いた器官形成期の経口投与試験で、催奇形性を含む胎児の発生に対する悪影響は見出されていない(NICNAS (1994)、DFGOT vol.8(1997))。さらにラットの2世代にわたる投与により母動物と出生児に体重減少を認めたものの、生殖に及ぼす悪影響は観察されていない(NTP TR490(1999))ことから区分外とした。 | ||
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 単回ばく露後のラットで不活発、正向反射遅延、運動能低下などの中枢症状が経口投与で50〜200 mg/kg、吸入ばく露(蒸気)で10.6〜42.7 ppmの用量で認められており(NICNAS (1994))、また、げっ歯類の経口投与による致死量付近で、中枢神経抑制、痙攣、呼吸困難などの症状も記載されており(GESTIS(Access on April. 2009))区分1(中枢神経)とした。 ヒトで上気道の刺激と職場(病院)環境濃度との間の明らかな関連性を示す疫学調査の報告があり(DFGOT vol.8(1997))、ラットおよびマウスの吸入試験で呼吸数減少、扁平上皮凝固など気道刺激に伴う症状が記述されている(NICNAS (1994)、ACGIH (2001)、DFGOT vol.8(1997))ことから、区分3(気道刺激性)とした。 | ||
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | ラットおよびマウスに13週間吸入ばく露した試験において、気道(鼻、喉頭、気管)に壊死、炎症などの病変が観察されている(NTP TR490(1999))。また別の同様の試験では前庭の扁平上皮の好中性浸潤、鼻甲介の破壊、融合など上気道の変化が観察されているが、気道以外の部位に組織学的変化は認められていない(NTP TR490(1999)、(ACGIH (2001))。これらの変化は0.5〜1 ppmで認められ、死亡例もあることから重大な毒性変化と考え、ガイダンス値と比較して区分1(気道)とした。なお、経口投与ではこのような気道への影響は認められていない(NICNAS (1994))。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし | ||
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
水生環境急性有害性 | 藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)での72時間ErC50 = 1.6mg/L(環境省生態影響試験, 2006)であることから、区分2とした。 | ||
水生環境慢性有害性 | 急速分解性があり(TOCによる分解度:86%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.18(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 | ||
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | |||
---|---|---|---|
国際規制 | |||
海上規制情報 | IMOの規定に従う。 | ||
UN No. | 2922 | ||
Proper Shipping Name. | CORROSIVE LIQUID, TOXIC, N.O.S. | ||
Class | 8 | ||
Sub Risk | 6.1 | ||
Packing Group | L | ||
Marine Pollutant | Not Applicable | ||
航空規制情報 | ICAO・IATAの規定に従う。 | ||
UN No. | 2922 | ||
Proper Shipping Name. | Corrosive liquid, toxic, n.o.s. | ||
Class | 8 | ||
Sub Risk | 6.1 | ||
Packing Group | L | ||
国内規制 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | ||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 2922 | ||
品名 | その他の腐食性物質(液体)(毒性のもの) | ||
クラス | 8 | ||
副次危険 | 6.1 | ||
容器等級 | L | ||
海洋汚染物質 | 非該当 | ||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 2922 | ||
品名 | その他の腐食性物質(液体)(毒性のもの) | ||
クラス | 8 | ||
副次危険 | 6.1 | ||
等級 | 3 | ||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | |||
重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 154 | ||
15.適用法令 | |||
---|---|---|---|
化審法 | 第2種監視化学物質(法第2条第5項)(政令番号:2監-1033) | ||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | ||
変異原性が認められた既存化学物質(法第57条の5、労働基準局長通達)グルタルアルデヒド(政令番号:29) | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1) | ||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-85) | ||
消防法 | 第4類引火性液体、第三石油類水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | ||
船舶安全法 | 腐食性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | ||
航空法 | 腐食性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) | ||
16.その他の情報 | |||
---|---|---|---|
参考文献 | 各データ毎に記載した。 |