化学品の名称 | 1,2−ジメトキシエタン | ||
---|---|---|---|
化学品の英語名称 | 1,2-Dimethoxyethane | ||
製品コード | R05-B-016-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 溶剤,冷媒,吸収剤,酸性ガス洗浄剤 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
---|---|---|---|
GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分2 | |
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | |
生殖毒性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(生殖器(男性)) | ||
分類実施日 (環境有害性) | H21.3.31、ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版) | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性の高い液体及び蒸気 吸入すると有害 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 呼吸器への刺激のおそれ 眠気またはめまいのおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による生殖器(男性)の障害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
応急措置 | 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
---|---|---|---|
化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 1,2−ジメトキシエタン | ||
慣用名又は別名 | エチレングリコールジメチルエーテル モノグリム | ||
英語名 | 1,2-Dimethoxyethane 1,2-Ethanediol, dimethyl ether 2,5-Dioxahexane | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C4H10O2 (90) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 110-71-4 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-421/7-1321 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
---|---|---|---|
吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。呼吸が止まっている場合は、口鼻蘇生法を行う。それが不可能な場合は、口対口蘇生法を行う。できるだけ早く、傷病者にグルココルチコイド吸入スプレーを繰り返し深呼吸させる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を多量の流水と石けんで十分に洗浄する。医師の診察/手当を受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
眼に入った場合 | 多量の流水で10分間洗浄する。できればコンタクトレンズを外す。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。意識があればコップ1〜2杯の水を飲ませる。嘔吐させないこと。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:呼吸器の刺激、高濃度では肺の損傷。 皮膚:わずかな刺激。 眼:充血、わずかな刺激。 経口摂取:わずかな刺激、吐き気、嘔吐。 吸収:傾眠、過敏症、ナルコーシス、けいれん、肺および消化管のうっ血。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
---|---|---|---|
適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素。大規模火災には耐アルコール泡消火薬剤、水噴霧。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。バックファイヤーに注意する。防爆機器を使用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
---|---|---|---|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 危険でなければ漏れを止める。 少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。 大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
---|---|---|---|
取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を開けたままにしない。飛沫を避ける。補給または移送には排気装置付きの漏れ防止装置を使用すること。圧縮空気で輸送してはならない。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 以上、GHS分類結果、GESTIS、日化協発行ガイドライン参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。蒸気またはミストの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。衣服との接触を避ける。汚染された衣類は交換し、注意深く洗うこと。休憩前に着替えが必要になる場合がある。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉し、室温の乾燥した換気の良い場所に保管すること。熱を避けること。強酸化剤から離しておく。 以上、GHS分類結果、GESTIS、ICSC参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規、消防法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
---|---|---|---|---|
許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | - | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。蒸気/空気の混合物は空気より重いので床面での十分な換気も必要である。排出された空気は作業場所に戻さない。取り扱い場所の近くに洗浄のための設備を設ける。多量の物質を取り扱う場合は、緊急用シャワーが必要である。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 必要に応じて状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、電動ファン又は面体が国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”の吸収缶は国家検定合格品又は日本産業規格(JIS T8152)に適合した物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 | |||
手の保護具 | 必要に応じて保護手袋を使用すること。手袋の材質は、物質に対する十分な不浸透性と耐性を備えていなければならない。1時間未満ではブチルゴムは可。天然ゴム、クロロプレン、ニトリルゴム、フッ素ゴム、PVCは適さない。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 必要に応じてサイドガード付きの保護眼鏡を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて適切な保護衣または化学防護服を着用する。耐火性/帯電防止性のある保護衣を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
---|---|---|---|
物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 特徴的な臭い | ||
融点/凝固点 | -58 ℃(GESTIS(2023)、ICSC(2004)) -69 ℃(CRC(2018)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 84 ℃(GESTIS(2023)) 82〜83 ℃(ICSC(2004)) 85 ℃(CRC(2018)) | ||
可燃性 | 高引火性(ICSC(2004)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | -2 ℃(密閉式)(ICSC(2004)、GESTIS(2023)) 4.5 ℃(SAX(2000)) | ||
自然発火点 | 193 ℃(GESTIS(2023)) 202 ℃(ICSC(2004)、HSDB in PubChem(2023)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | 0.48 mm2/s(20℃)(GESTIS(2023)) | ||
溶解度 | 水:(混和)(GESTIS(2023)、ICSC(2004)) アルコール:(混和)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 0.21(GESTIS(2023)、ICSC(2004)) log Kow: 0.62(Howard(1997)) | ||
蒸気圧 | 6.4 kPa(20℃)(ICSC(2004)) 77.8/126/294 hPa(20℃/30℃/50℃)(GESTIS(2023)) 48 mmHg(20℃)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 0.87 g/cm3(20℃)(GESTIS(2023)) 0.8637 g/cm3(25℃)(CRC(2018)) 0.86285 g/cm3(20℃)(Merck(2013)) | ||
相対ガス密度 | 3.1 (空気=1)(ICSC(2004)、HSDB in PubChem(2023)) 3.11 (GESTIS(2023)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 加熱により分解する。 | ||
危険有害反応可能性 | 空気と接触すると過酸化物を形成し、爆発の危険がある。 強酸化剤、水素化リチウムアルミニウム、酸クロライドと危険な反応を起こす。 | ||
避けるべき条件 | 火気、加熱、高温、静電気、火花、爆発性混合気の形成、空気との接触 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤、水素化リチウムアルミニウム、酸クロライド | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
---|---|---|---|---|
急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50(雌):> 4,000 mg/kg(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) (2)ラットのLD50(雌):5,370 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) 【参考データ等】 (3)マウスのLD50(雌):2,525 (2,526) mg/kg(ECETOC TR64 (1995)、Patty 6th. (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50(雌):> 5,000 mg/kg(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) (2)ウサギのLD50(雌):約2,000 mg/kg(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) (3)ウサギのLD50:> 2,000 mg/kg(Canada CMP (2018)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 (1)より、区分4とした。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度の90%(58,812 ppm)より低いため、蒸気と判断し、ppmVを単位とする基準値より判断した。新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(6時間):>20−<63 mg/L(>5,340−<16,821 ppm)(4時間換算:> 6,540−< 20,601 ppm)(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度(240.9 mg/L)とほぼ同様であり、ミストと判断した。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(1時間):> 240 mg/L(4時間換算:> 60 mg/L)(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) 【参考データ等】 (2)ラットのLC50(3時間):< 240 mg/L(4時間換算:< 180 mg/L(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) (3)ラットのLC50(6時間):< 200 mg/L(4時間換算:<300 mg/L(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404相当、24時間適用、72時間観察)において、重度の紅斑から軽度の痂皮形成及び軽度の浮腫がみられた(紅斑・痂皮スコア:0.3/3/3.3/2/2/3.3、浮腫スコア:0/0.3/1.7/0/1/1.3)との報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(24時間適用)において、皮膚刺激性はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405相当、72時間観察)において、結膜の発赤及び浮腫が1時間後に全例にみられたが、72時間後にかけて次第に軽減した(角膜混濁スコア:0.7/0.3/0/0.3/0.3/0.3、虹彩炎スコア:0.3/0/0/0/0.3/0.3、結膜発赤スコア:2/1.3/1.7/1.7/2/2.3、結膜浮腫スコア:1/0/1.3/0.3/0.7/2)との報告がある(AICIS(旧NICNAS) IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスの骨髄を用いた2回強制経口投与(20〜2,000 mg/kg、24時間間隔)による小核試験(OECD TG414、GLP)、並びにハムスターの骨髄細胞を用いた単回強制経口投与(2,000 mg/kg)による染色体異常試験で、いずれも陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、AICIS IMAP (2015))、CHO細胞を用いた遺伝子突然変異試験(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験(厚労省 既存点検結果 (2018))で、いずれも陰性の報告がある。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、母動物毒性がないまたは軽微な母動物毒性がみられる用量で、胎児の早期死亡吸収の増加、奇形発生の増加などの催奇形性を含む発生影響がみられたことから、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)妊娠ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(30〜1,000 mg/kg/day)において、母動物に120 mg/kg/day以上で体重増加抑制がみられ、母動物毒性がみられない30 mg/kg/day以上で胎児に同腹児数の減少と生存胎児の骨化遅延、母動物毒性がみられない60 mg/kg/dayで一腹当たりの吸収率の増加、母動物に体重増加抑制がみられる120 mg/kg/dayで早期の全胎児死亡がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、Canada CMP (2018))。 (2)妊娠ラットを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(OECD TG414、10〜100 ppm)において、母動物には高用量(100 ppm)まで全身毒性はみられなかったが、胎児には中用量(32 ppm)以上で胎児吸収、骨化遅延、胸椎と腰椎の断片化、肋骨の奇形、尿管拡張、心嚢内血液貯留等がみられ、最高用量では胎児死亡、四肢の奇形、低体重等がみられたとの報告がある(Canada CMP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (3)妊娠ウサギを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(OECD TG414、5〜50 ppm)において、母動物に軽度の摂餌量減少がみられる高用量(50 ppm)で、胎児に生存率減少と前肢の向きの異常、頭蓋骨の奇形・骨化の不規則化等がみられたとの報告がある(Canada CMP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 【参考データ等】 (4)ラットを用いた2週間吸入ばく露試験(10〜250 ppm)において、高用量(250 ppm)で精巣の軽度変化(精細管上皮の細胞層減少)がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (5)ラットを用いた2週間吸入ばく露試験(100〜500 ppm)において、低用量(100 ppm)以上で精子減少症、高用量(500 ppm)で精巣精細管の重度傷害がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (6)ウサギを用いた2週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週、OECD TG 412)では、250 ppm(0.92 mg/L、90日換算:0.14 mg/L、区分1の範囲)で精巣精細管上皮の変化と無精子症がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (7)EUではRepr. 1Bに分類されている(CLP分類結果 (Accessed Nov. 2023))。 (8)本物質、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム、CAS登録番号:111-96-6)及び2-メトキシエタノール(CAS登録番号:109-86-4)の共通代謝物である2-メトキシ酢酸(CAS登録番号:625-45-6)が本物質やジグライムの生殖毒性を含めた毒性の原因物質であると考えられている(AICIS IMAP (2016)、Canada CMP (2018))。 (9)2-メトキシ酢酸(CAS登録番号:625-45-6)の本項は、催奇形性を有する生殖毒性物質として、区分1Bとされた(2008年度GHS分類結果)。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験では、2,000及び4,000 mg/kgで不安定歩行と嗜眠がみられたと報告されている(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)ラットを用いた単回吸入(蒸気)ばく露試験(6時間)では、20 mg/L(5,340 ppm)で軽度の運動失調と刺激、63 mg/L(16,820 ppm)で重度の刺激症状に進行し衰弱し72時間以内に全例死亡したと報告されている(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分1(生殖器(男性))とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた2週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週、OECD TG 412)において、250 ppm(0.92 mg/L、90日換算:0.14 mg/L、区分1の範囲)で精巣の軽度変化(精細管上皮の細胞層減少)がみられたとの報告がある。 (2)ラットを用いた2週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週、OECD TG 412)において、100 ppm(0.37 mg/L、90日換算:0.057 mg/L、区分1の範囲)以上で精子減少症、500 ppm(1.8 mg/L、90日換算:0.29 mg/L、区分2の範囲)で精巣精細管の重度傷害がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (3)ウサギを用いた2週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週、OECD TG 412)では、250 ppm(0.92 mg/L、90日換算:0.14 mg/L、区分1の範囲)で精巣精細管上皮の変化と無精子症がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質の動粘性率(20℃)は0.483± 0.001 mm2/s との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | データなし。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | データなし。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2252 | |||
品名(国連輸送名) | 1,2-ジメトキシエタン | |||
国連分類 | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | U | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 127 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3) 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) 作業場内表示義務(法第101条の4) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1) | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第一石油類 水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
船舶安全法 | 引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
港則法 | その他の危険物・引火性液体類(法第20条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表) | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について物理化学的危険性、健康に対する有害性を見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |