1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | ジエチルアミン(Diethylamine) | ||
製品コード | H26-B-042(製品コードなし) | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 医薬品、染料中間体、ゴム薬品、農薬(除草剤)、界面活性剤、塗料 |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分2 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 | ||
急性毒性 (経皮) | 区分3 | |||
急性毒性 (吸入:蒸気) | 区分4 | |||
皮膚腐食性及び刺激性 | 区分1 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 区分1 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1 (呼吸器) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1 (呼吸器) | |||
分類実施日 | 環境に対する有害性はH18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用 | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分3 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 区分外 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 引火性の高い液体及び蒸気 飲み込むと有毒 皮膚に接触すると有毒 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 重篤な眼の損傷 吸入すると有害 呼吸器の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害 水生生物に有毒 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地すること/アースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪い時は医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 口をすすぐこと。 汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | ジエチルアミン(Diethylamine) | ||
別名 | DEN(N,N-Diethylamine) | ||
濃度又は濃度範囲 | データなし | ||
分子式 (分子量) | C4H11N (73.14) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 109-89-7 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-135 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-135 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。 直ちに医師に連絡すること。 皮膚を速やかに洗浄すること。 多量の水と石鹸で洗うこと。 皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに医師に連絡すること。 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入した場合:咽頭痛、咳、灼熱感、息切れ、息苦しさ、胸痛。肺水腫の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 皮膚に付着した場合:吸収される可能性あり。痛み、発赤、水疱、皮膚熱傷。 他の症状については「吸入」参照。 眼に入った場合:灼熱感、腹痛、下痢、 吐き気、嘔吐、ショック又は虚脱。 飲み込んだ場合:灼熱感、咳、息苦しさ、咽頭炎、頭痛、吐き気、嘔吐。 | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水、耐アルコール性泡消火剤 大火災:散水、噴霧水、耐アルコール性泡消火剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
特有の危険有害性 | 加熱により容器が爆発するおそれがある。 火災によって刺激性、腐食性又は毒性のガスを発生するおそれがある。 屋内、屋外又は下水溝で蒸気爆発の危険がある。 | ||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 容器内に水を入れてはいけない。 消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 大火災の場合、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。これが不可能な場合には、その場所から避難し、燃焼させておく。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者以外の立入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。 風上に留まる。 低地から離れる。 密閉された場所に立入る前に換気する。 | ||
環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ漏れを止める。 漏出物を取扱うとき用いる全ての設備は接地する。 蒸気抑制泡は蒸発濃度を低下させるために用いる。 回収、中和: 少量の場合、乾燥土、砂や不燃材料で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。 少量の場合、吸収したものを集めるとき、清潔な帯電防止工具を用いる。 大量の場合、盛土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いて回収する。 大量の場合、散水は、蒸気濃度を低下させる。しかし、密閉された場所では燃焼を抑えることが出来ないおそれがある。 二次災害の防止策: すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
安全取扱い注意事項 | 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 容器を転倒させ、落下させ、衝撃を加え、又は引きずるなどの取扱いをしてはならない。 接触、吸入又は飲み込まないこと。 空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行うこと。 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 環境への放出を避けること。 | ||
接触回避 | 「10.安定性及び反応性」を参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。 酸化剤から離して保管する。 容器は直射日光や火気を避けること。 容器を密閉して換気の良い冷所で保管すること。 施錠して保管すること。 技術的対策: 保管場所は壁、柱、床を耐火構造とし、かつ、はりを不燃材料で作ること。 保管場所は屋根を不燃材料で作るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふき、かつ天井を設けないこと。 保管場所の床は、床面に水が浸入し、又は浸透しない構造とすること。 保管場所の床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、適切な傾斜をつけ、かつ、適切なためますを設けること。 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2014年度版) | 10 ppm 30 mg/g3 | ||
ACGIH(2014年版) | TLV-TWA (5 ppm) TLV-STEL (15 ppm) | ||
設備対策 | 防爆の電気・換気・照明機器を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 高熱工程でミストが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度・許容濃度以下に保つために換気装置を設置する。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 二トリルゴム及び塩ビは適切な保護材料ではない。ネオプレンが推奨される。 飛沫を浴びる可能性のある時は、全身の化学用保護衣(耐酸スーツ等)を着用する。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 化学飛沫用のゴーグル及び適切な顔面保護具を着用すること。 安全眼鏡を着用すること。撥ね飛び又は噴霧によって眼及び顔面接触が起こりうる時は、包括的な化学スプラッシュゴーグル、及び顔面シールドを着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣、顔面用の保護具を着用すること。 一切の接触を防止するにはネオプレン製の、手袋、エプロン、ブーツ、又は全体スーツ等の不浸透性の防具を適宜着用すること。 しぶきの可能性がある場合は、全面耐薬品性防護服(例えば、酸スーツ)及びブーツが必要である。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体 :ICSC (1997) | ||
色 | 無色 :ICSC (1997) | ||
臭い | 特徴的な臭気 :ICSC (1997) | ||
臭いのしきい(閾)値 | 情報なし | ||
pH | 強塩基性: HSDB (2005) | ||
融点・凝固点 | -50℃(融点): HSDB(2014) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 55.5℃(沸点): HSDB(2014) | ||
引火点 | -26℃以下(密閉式): HSDB(2014) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 情報なし | ||
燃焼性(固体、気体) | 非該当 | ||
燃焼又は爆発範囲 | 下限 1.8 vol % 上限 10.1 vol % : NFPA (2002) | ||
蒸気圧 | 237mmHg(25℃) [換算値 31592Pa(25℃)]: HSDB (2005) | ||
蒸気密度 | 2.53(空気=1): HSDB (2005) | ||
比重(相対密度) | 0.707(水=1): ISCS (1997) | ||
溶解度 | 水:混和する. 100g/L(0.1 mg/L): SRC(2006) アルコール、四塩化炭素、クロロホルムに可溶:HSDB (2005) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | logPow=0.59 :SRC (2006) | ||
自然発火温度 | 312℃ :ICSC(2008) | ||
分解温度 | 情報なし | ||
粘度(粘性率) | 0.319cp(25℃): HSDB (2005) |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 情報なし | ||
化学的安定性 | 安定である。 加熱や燃焼により分解し、窒素酸化物などの有毒なヒュームを生じる。 | ||
危険有害反応可能性 | 酸化剤と反応し、火災や爆発の危険をもたらす。 ニトロシアノフラザンに触れると即時に爆発する。 | ||
避けるべき条件 | 加熱 | ||
混触危険物質 | 酸化剤、ニトロシアノフラザン | ||
危険有害な分解生成物 | 燃焼生成ガス:一酸化炭素、窒素酸化物 |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として、108 mg/kg (ACGIH (7th、2013))、540 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989)) との2件の報告がある。区分3と区分4とに1件づつ該当するので、LD50値の最小値が該当する区分3とした。 | ||
経皮 | ウサギのLD50値として、580 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、820 mg/kg (ACGIH (7th、2013)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989))、580-820 mg/kg (NTP TR 566 (2011)) との報告に基づき、区分3とした。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。 | ||
吸入:蒸気 | ラットのLC50値 (4時間) として、4,000 ppm との報告 (PATTY (6th, 2012)、NTP TR 566 (2011)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989)) に基づき、区分4とした。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた試験において腐食性を示したとの報告が多数ある (ACGIH (7th, 2013)、IUCLID (2000))。また本物質は刺激性が強く、接触によりその部位の皮膚が損傷される (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989)) との記載がある。以上より区分1とした。なお、本物質はACGIHで「Skin」、EU DSD 分類において「C:R35」、EU CLP分類において「H314 Skin Corr. 1A」に分類されている。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた試験において腐食性がみられたとの記載がある (ACGIH (7th, 2013))。ヒトの接触事故で強度の眼傷害がみられたとの報告 (ACGIH (7th, 2013)) や、接触により粘膜が損傷する (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989)) との記載がある。また、本物質は本分類の皮膚刺激性/腐食性において区分1とされている。以上より、区分1とした。 | ||
呼吸器感作性 | 呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | 皮膚感作性:データ不足のため分類できない。なお、マウス耳介腫脹試験において感作性なしとの報告がある (IUCLID (2000)、ACGIH (7th, 2013)) が、試験条件等の詳細不明であるため分類に用いるには不十分なデータと判断した。 | ||
生殖細胞変異原性 | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラットの優性致死試験、ラット及びマウスの小核試験、ラット腎臓の不定期DNA合成試験でいずれも陰性である (ACGIH (2001)、NTP DB (Access on July 2014)、NTP TR566 (2011)、IUCLID (2000))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on July 2014)、NTP TR566 (2011)、ACGIH (2001)、IUCLID (2000))。以上より、in vitroでは染色体異常試験、遺伝子突然変異試験のデータはないが、in vivo試験で陰性のためin vivoでの変異原性はないと判断した。なお、ジエチルアミンは亜硝酸とともに投与した場合、変異原性を示すとの情報がある (DFGOT vol. 1 (1991))。 | ||
発がん性 | ACGIH (1994) でA4に分類していることより、「分類できない」とした。 | ||
生殖毒性 | データ不足のため分類できない。 本物質に関する情報はない。なお、SIDS SIAP (2013) では、DMA (Dimethylamine:CAS 124-40-3) とDBA (Dibutylamine: CAS 111-92-2) の催奇形性試験結果とDPeA (3 isomers*の混合物) の反復投与毒性・生殖毒性併合試験の結果からリードアクロスにより評価しており、生殖影響はないとしている。 *DPeA:下記3アイソマーの混合物 Dipentylamine:CAS 2050-92-2 I-(2-methylbutyl)-1-pentanamine: CAS 61361-18-0 2-Methyl-N- (2-methylbutyl)-1-butanamine: CAS 27094-65-1 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 本物質は、腐食性、気道刺激性による局所影響が主体である (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1989)、PATTY (6th, 2012)、SIAP (2013)、HSDB (Access on June 2014))。ヒトにおいては、蒸気の吸入ばく露により、喘鳴、呼吸困難、上気道の傷害、肺水腫、肺炎を起こすとの報告がある。本物質の噴出事故で顔にばく露した事故例では、強い肺の刺激性がみられ、重度の呼吸困難、肺炎を併発した。経口ばく露では、食道の火傷、喘鳴、流涎、嘔吐を引き起こす場合がある (ACGIH (7th, 2013))。 実験動物のデータは少ないが、ヒトと同様、気道刺激性があり、マウスで呼吸率の低下の報告がある (ACGIH (7th, 2013))。旧分類で記載の脂肪肝変性については、List 3のRTECSからの情報であるため、採用しなかった。 以上より、気道刺激性が主な影響であるが、肺の傷害もみられるため、区分1 (呼吸器) とした。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ヒトでの反復ばく露による有害性の知見はない。 実験動物では、ラット及びマウスに本物質の蒸気を17日間、14週間又は105週間、吸入ばく露したNTP試験において、区分1該当濃度 (31-1,255 ppm (ガイダンス値換算: 0.071-0.188 mg/L/6 hr)) から、呼吸器の傷害 (鼻腔呼吸上皮の炎症、過形成、扁平上皮化生、嗅上皮の萎縮、鼻甲介の炎症、壊死) が認められた (NTP TR566 (2011)、ACGIH (7th, 2013))。なお、NTP試験のうち、ラット及びマウスの14週間吸入ばく露試験では区分1該当濃度 (32 ppm: 0.096 mg/L/6 hr) で精子の運動性低下がみられ、マウスでは加えて区分2該当濃度 (125 ppm: 0.375 mg/L/6 hr) で性周期の延長がみられたが、精子数に変化はなく、雌雄の生殖器官に組織学的に異常は認められていない。また、ACGIHにはウサギに本物質蒸気を6週間吸入ばく露した試験では、区分1相当濃度 (50-100 ppm: 0.080-0.16 mg/L/6 hr (ガイダンス値換算)) で、呼吸器以外に肝実質細胞の変性、腎炎がみられた (ACGIH (7th, 2013)) との記述があり、肝臓、腎臓が標的臓器とも考えられるが、この原著は古く (1951年)、以後に行われたラット、マウスの試験では肝臓、腎臓への影響を懸念する所見は全くみられておらず、ウサギにおける肝臓、腎臓の組織変化は分類に利用するには適切性を欠く所見と判断した。以上より、区分1 (呼吸器) とした。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50=27mg/L(環境省生態影響試験、1999)から、区分3とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 急速分解性があり(BODによる分解度:89%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.58(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
IMOの規定に従う。 | ||||
国連番号 | 1154 | |||
国連品名 | DIETHYLAMINE | |||
国連危険有害性クラス | 3 | |||
副次危険 | 8 | |||
容器等級 | II | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当する | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | |||
特別安全対策 | 危険物は当該危険物が転落し、又は危険物を収納した運搬容器が落下し、転倒もしくは破損しないように積載すること。 危険物又は危険物を収納した容器が著しく摩擦又は動揺を起こさないように運搬すること。 危険物の運搬中危険物が著しく漏れる等災害が発生するおそれがある場合には、災害を防止するための応急措置を講ずると共に、もよりの消防機関その他の関係機関に通報すること。 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 他の危険物や燃えやすい危険物に上積みしない。 他の危険物のそばに積載しない。 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 132 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) 危険物・引火性の物 | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第一石油類水溶性液体 | |||
船舶安全法 | 引火性液体類 | |||
航空法 | 引火性液体 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |