1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | エチレングリコールモノメチルエーテル (Ethylene glycol monomethyl ether) | ||
製品コード | H26-B-022(24B6505) | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | ニトロセルロース,アセチルセルロース,天然および、合成樹脂,アルコール可溶染料の溶媒,防湿セロハンの接着,速乾ワニス,エナメル,つめみがきに使用.鉄, 硫酸根,二硫化炭素の定量用試薬, Kar1 Fischer試薬. |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | ||
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | |||
生殖毒性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1 (中枢神経系、血液系、腎臓)、 区分3 (気道刺激性、麻酔作用) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1 (血液系、精巣) | |||
分類実施日 | 平成24年政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
環境に対する有害性 | 分類できない | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 皮膚に接触すると有害 吸入すると有害 呼吸器への刺激のおそれ 眠気又はめまいのおそれ 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 中枢神経系、血液系、腎臓の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による血液系、精巣の障害 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地すること/アースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | |||
応急措置 | 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 気分が悪い時は医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | エチレングリコールモノメチルエーテル | ||
別名 | 2−メトキシエタノール 、メチルセロソルブ、エチレングリコールメチルエーテル、2-Methoxyethanol、Methyl cellosolve、Ethylene glycol methyl ether | ||
濃度又は濃度範囲 | 99%以上 (一般的な製品) | ||
分子式 (分子量) | C3H8O2 (76.09) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 109-86-4 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-405 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-405 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 無添加 (一般的な製品) |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。安静。 医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 多量の水と石けんで洗うこと。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 汚染された衣服を再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
眼に入った場合 | 数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医師に連れて行く。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。多量の水を飲ませる。医療機関に連絡する。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入 : 錯乱、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失、嘔吐、脱力感。 気道を軽度に刺激する。 皮膚 :吸収される可能性あり! 錯乱、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失、嘔吐、脱力感。 眼 :発赤、痛み、かすみ眼。 眼を軽度に刺激する。 経口摂取 : 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐。 錯乱、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失、嘔吐、脱力感。 短期暴露の影響: 眼、気道を軽度に刺激する。中枢神経系、血液、骨髄、腎臓、肝臓に影響を与えることがある。高濃度の場合、意識を喪失することがある。医学的な経過観察が必要である。 長期または反復暴露の影響: この液体は皮膚の脱脂を起こす。血液、骨髄に影響を与え、貧血、血球障害を生じることがある。人で生殖・発生毒性を引き起こすことがある。 | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、二酸化炭素、砂、霧状水+D64:G77D64:G76D64:G78D64:G79D56D64:G78D64:G85D56D64: G78D64:G104D64:G98D64:G97D64:G96D64:G95D6D64:G91+D56 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。 引火性である。 39℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | ||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 関係者以外は安全な場所に退去させる。 消火するために粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、二酸化炭素、砂、霧状水を使用すること。 ドラム缶などに水を噴霧して冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 必要に応じた換気を確保する。 | ||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。 多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどの密閉式の容器に出来る限り回収する。 換気。 残留分を多量の水で洗い流す。 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 漏出物の上をむやみに歩かない。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地すること、アースをとること。 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 取扱後は手などをよく洗うこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 火気厳禁 引火性である。 39℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 39℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。 (妊娠中の)女性への暴露を避ける! 作業環境管理を厳密に! 換気、局所排気、または呼吸用保護具。 顔面シールド、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 爆発性過酸化物を生成することがある。強力な酸化剤と反応し、火災や爆発の危険をもたらす。ある種のプラスチック、被膜剤を侵す。 20℃で気化すると、空気が汚染されてやや急速に有害濃度に達することがある。 暴露の程度によっては、定期検診が必要である。 許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること。 蒸留前に過酸化物をチェックする;検出された場合は除去する。 | ||
接触回避 | 情報なし | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 火気厳禁 強酸化剤、強塩基、食品や飼料から離しておく。 | ||
安全な容器包装材料 | 多くの合成物質を腐食し、それらを軟化させる。鋼およびステンレス鋼は容器として耐久性がある。銅およびアルミニウムは腐食される。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 0.1ppm | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2014年度版) | 0.1ppm 0.31mg/m3 | ||
ACGIH(2014年版) | TLV-TWA (0.1 ppm) TLV-STEL (- ppm) | ||
設備対策 | 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 容器を接地すること、アースをとること。 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 耐火設備(条件)。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 必要に応じて、適切な呼吸用保護具を着用すること。 特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク | ||
手の保護具 | 保護手袋、保護衣を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体: ICSC(2003) | ||
色 | 無色透明: ICSC(2003) | ||
臭い | エーテル臭(HSDB(2005)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | 検知: 9X10-2 ppm (空気); 認知: 2.2X10-1 ppm (空気)(HSDB (2005)) | ||
pH | 5,0 - 7,0 at 25℃(MSDS (Sigma-Aldrich) (Access on Dec. 2011)) | ||
融点・凝固点 | -85.1℃:HSDB(2014) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 124.1℃: HSDB(2014) | ||
引火点 | 42℃(密閉式): HSDB(2014) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 0.5(HSDB(2005)) | ||
燃焼性(固体、気体) | 情報なし | ||
燃焼又は爆発範囲 | 2.3-24.5vol% :(ICSC(2003)) | ||
蒸気圧 | 0.830 kPa((20℃))(ICSC(2003)) | ||
蒸気密度 | 2.6(ICSC(2003)) | ||
比重(相対密度) | 情報なし | ||
溶解度 | 水:>10000 mg/L(EnviChem(Access on May. 2012)) アルコール、エーテル、グリセロール、アセトン、ジメチルホルムアミドに混和。(Merck(14th, 2006)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | -0.503(ICSC(2003)) | ||
自然発火温度 | 285℃:HSDB(2014) | ||
分解温度 | 情報なし | ||
粘度(粘性率) | 1.71(20℃), 1.60(25℃)mPa・s(Lange (16th, 2005)) |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 情報なし | ||
化学的安定性 | 爆発性過酸化物を生成することがある。強力な酸化剤と反応し、火災や爆発の危険をもたらす。 多くの合成物質を腐食し、それらを軟化させる。 | ||
危険有害反応可能性 | 爆発性過酸化物を生成することがある。 特に暑い日および液体が強く加熱される場合は、空気より重い、爆発性混合気が生じる。 強力な酸化剤と反応し、火災や爆発の危険をもたらす。 高温の表面、火花または裸火により発火。 | ||
避けるべき条件 | 加熱 | ||
混触危険物質 | 強力な酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として、2,370-5,490 mg/kg の範囲内での10件の報告(PATTY (6th, 2012)、CICAD 67 (2010)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2007)、ACGIH (7th, 2006)、環境省リスク評価第4巻 (2005)、ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 6 (1994)、EHC 115 (1990)) に基づき、区分外とした。 | ||
経皮 | ウサギのLD50値として、1,280-3,920 mg/kg の範囲内で11件の報告がある。 ガイダンスの改訂により、最も多くのデータ (7件) (1,280 mg/kg (環境省リスク評価第4巻 (2005))、1,290 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、1,300 mg/kg (ECETOC TR95 (2005)、EHC 115 (1990))、1,300 mg/kg (EHC 115 (1990))、2,000 mg/kg (環境省リスク評価第4巻 (2005))、2,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、2,000 mg/kg (DFGOT vol. 6 (1994)) が該当する区分4とした。 なお、1件が区分5に該当し、3件は複数データの集約であるため該当数に含めずに分類した。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。 | ||
吸入:蒸気 | ラットのLC50値 (4時間) として、16,000 mg/m3 (=5,136 ppm) (CICAD 67 (2010)) との報告に基づき、区分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (8,193 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。現行分類の7時間データに代えて、新たな情報源 (CICAD 67 (2010)) の4時間試験データを優先して分類を見直した。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた一次刺激性試験が複数あり、本物質原液0.5 mLを4時間適用した試験 (EECガイドライン準拠) で、刺激性なし (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、BUA 198 (1996)) との報告や、本物質483 mgを24時間適用した試験において軽度の刺激性ありとの報告がある (IUCLID (2000))。以上の結果より、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405) において、本物質原液0.1 mLを適用した結果、適用後24-72時間の刺激性の平均スコアが結膜発赤 1.3-1.1、結膜浮腫 0.5-0.2、角膜混濁 0.2-0.0を示し、刺激性なしとの報告がある (BUA 198 (1996))。また、別のウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質の原液0.5 mLの適用により刺激性はみられなかった (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)) との報告がある。以上の結果から、区分外とした。 | ||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験の結果、感作性はみられなかった (CICAD 67 (2010)) との報告はあるが、試験条件及び試験結果を含め詳細不明のため分類できないとした。 | ||
生殖細胞変異原性 | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラット及びマウスの優性致死試験、染色体異常試験、マウスの小核試験、ヒト末梢血及びマウス骨髄細胞の姉妹染色分体交換試験で弱い陽性結果も混じるが概ね陰性の結果である (NITE初期リスク評価書 (2007)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2009)、CEPA (2002)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)、DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性、ヒトリンパ球の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験、ヒト線維芽細胞の不定期DNA合成試験で、1例の染色体異常陽性結果を除きすべて陰性である (NITE初期リスク評価書 (2007)、環境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2009)、CEPA (2002)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)、DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))。 | ||
発がん性 | データ不足のため分類できない。 | ||
生殖毒性 | ラット、マウスを用いた経口経路 (飲水) での多世代生殖毒性試験において約20-200 mg/kg bw/day相当で生存産児数の減少、受胎率の低下、妊娠回数の減少等がみられた (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 経口経路での催奇形性試験では、マウスにおいて母動物毒性がみられないか、体重増加抑制がみられる用量 (60-300 mg/kg/day) において胎児死亡、前後肢の指の奇形 (合指、短指、欠指、多指)、骨格奇形 (頚椎弓の分岐・分離)、外表奇形 (外脳) の発生率の増加、ラットでは、母動物毒性がみられない用量 (31 mg/kg/day相当) で心血管系の奇形 、アカゲザルでは、12 mg/kg/day以上で胎児の死亡、36 mg/kg/day では胎児の全例が死亡し、死亡胎児の1 例で両前肢に指の欠損が報告されている(NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 吸入経路の催奇形性試験では、母動物に体重増加抑制がみられる濃度 (50 ppm) でマウスでは胎児に精巣低形成、骨格変異、ラットでは骨格変異、ウサギでは吸収胚の増加、胎児体重低値、外表奇形 (関節拘縮、内反足、無爪、短指、欠指、臍ヘルニア 等)、骨格奇形 (指骨欠損)、内臓奇形 (心室中隔欠損、鎖骨下動脈形成不全、無腎、腎奇形、腎盂拡張、横隔膜ヘルニア、卵巣欠損、膀胱低形成 等) が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 経皮経路の催奇形性試験では、ラットにおいて母動物に体重増加抑制がみられる用量 (500 mg/kg) で外表奇形 (前肢屈曲)、内臓異常 (腎盂拡大、尿管拡張) が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 | ||
以上のように、実験動物に対して明らかな生殖影響がみられており、また、産業衛生学会許容濃度等の勧告 (2013) で、生殖毒性第1群物質 (ヒトに対して生殖毒性を示すことが知られている物質) にリストアップされている(2013年提案暫定)。産業衛生学会許容濃度の提案理由書 (2009) には、ヒトでの生殖影響に関して「ラジオ・テレビ用のコンデンサー製造事業所において1970-1977年の間EGMEに平均4.6年間ばく露されていた女性労働者28人について追跡調査が行われた。28人から41人の子供が生まれた。妊娠中にばく露されていなかった子供を対照とした。その結果、ばく露群では先天異常及び染色体異常の頻度が有意に高かったとしているが、過去及び調査時点でのばく露レベルが不明であることと、本物質は遺伝毒性が陰性であり、観察された染色体構造異常頻度上昇には他の物質との混合ばく露の影響も考えられることから慎重な解釈が必要と思われる」と記載されている。 以上のように、実験動物に対して明らかな生殖影響がみられているが、ヒトへの影響は不明瞭である。従って、区分1Bとした。 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ヒトにおいては、気道に軽度の刺激性を有する。吸入経路で、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、吐気、嘔吐、錯乱を生じ、高濃度の場合には意識喪失の場合がある。経口経路では、事例報告より、急性影響として死亡、悪心、チアノーゼ、呼吸亢進、頻脈、代謝性アシドーシス、錯乱、激昂などの中枢神経症状、急性出血性胃炎、急性膵炎、腎臓の黒色化及び尿細管の変性、脳と髄膜にうっ血水腫 (NITE初期リスク評価書 (2007))、肝臓の脂肪変性、腎臓の黒色化及び尿細管の変性、脳及び髄膜の水腫、うっ血、代謝性アシドーシス、肺の障害 (環境省リスク評価第4巻 (2005)、CICAD 67 (2010)) の報告がある。さらに、CICAD 67 (2010) で、ヒト疫学的データから神経系への影響が示唆されるほか、血液系への影響があると明確な関連性が記載されている。 実験動物では、ラットなどで経口、吸入、経皮経路において、血液学的影響 (CICAD 67 (2010))、マウスの吸入で肺、腎臓の障害(産衛学会許容濃度の提案理由書 (2009)、ACGIH (7th, 2006))、経口で肺の浮腫、肝臓の軽度の傷害、腎臓の重度の傷害、ヘモグロブリン尿(PATTY (6th, 2012))、ラット、マウスの395 mg/m3以上の吸入で、回避・逃避条件反応の抑制、バルビツール酸塩誘発性睡眠時間の延長、四肢の部分的麻痺といった神経毒性試験の報告 (CICAD 67 (2010)) がある。これらの所見は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。なお、肝臓、肺の所見については、本物質の二次的影響とした。 以上より、区分1 (中枢神経系、血液系、腎臓)、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ヒトの職業ばく露による疫学研究において、本物質にばく露された男性作業者の群では非ばく露対照群と比べて、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値が有意に低下し、貧血の発症率は対照群の3.2%に比し、ばく露群では26.1%と増加していた。ばく露群において明確な血液毒性所見がみられた時点、その後、職場環境の改善を行った2.5ヵ月後及び6ヵ月後に作業場で測定した本物質気中濃度とばく露群における尿中代謝物 (メトキシ酢酸: MAA) 濃度を追跡測定した結果、両者は高い相関性を示し、本物質ばく露と血液毒性発症とは関連性があると考えられた (CICAD 67 (2010))。この他、疫学研究報告には精子形成阻害がみられたとの報告がある(NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010))。 実験動物では、ラットに13週間飲水投与した試験において、区分2に該当する用量 (70 mg/kg/day) で胸腺及び精巣の萎縮がみられ、マウスの13週間飲水投与試験でも区分外の高用量で精巣に重量減少及び組織変化がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007)、CICAD 67 (2010))。また、ラット又はウサギに本物質蒸気を13週間吸入ばく露した試験においても、区分2相当の濃度 (0.31-0.93 mg/L) で、白血球数、ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値の減少、並びに精巣萎縮がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010))。 以上より、ヒト及び実験動物での知見に基づき、区分1 (血液系、精巣) とした。なお、旧分類で採用された中枢神経系への影響(神経症状、脳症など) に関するヒトでの複数の知見はいずれも他物質との複合ばく露による急性又は反復ばく露影響であることを確認した (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)) ため、現行分類では標的臓器から削除した。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 魚類(メダカ)の96時間LC50 > 88.9 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 84.8 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間ErC50 ≧ 93.2 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)であることから、区分外とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(良分解性(2週間でのBODによる分解度:73、82、94%)(既存点検, 1988))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC > 84.8 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOECr ≧93.2(NITE初期リスク評価書, 2007)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)による96時間LC50 > 88.9 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)であり、難水溶性ではない(水溶解度=1000000mg/L、PHYSPROP Database, 2009)ことから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | ||||
国連番号 | 1188 | |||
国連品名 | エチレングリコールモノメチルエーテル | |||
国連危険有害性クラス | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | L | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 127 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
化審法 | 優先評価化学物質 | |||
労働安全衛生法 | 第2種有機溶剤等 危険物・引火性の物 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) 作業環境評価基準 | |||
化学物質排出把握管理促進法 | 第1種指定化学物質 | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類水溶性液体 | |||
航空法 | 引火性液体 | |||
船舶安全法 | 引火性液体類 | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |