1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ジクロロイソプロピルエーテル (Dichloroisopropyl ether) | ||
製品コード | 24B6504 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 殺虫剤 | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | 平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分4 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(肝臓)、区分3(気道刺激性) | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分3 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 区分3 | |||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | |||
<環境分類実施日に関する情報> | ||||
水生環境有害性 (急性):H18.3.31、H24年度の分類は実施中のため、H18年度の分類を記載(GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用)。 水生環境有害性 (長期間):H18.3.31、H24年度の分類は実施中のため、H18年度の分類を記載(GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用)。 | ||||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 可燃性液体 | |||
飲み込むと有害 | ||||
吸入すると生命に危険 | ||||
臓器の障害(肝臓) | ||||
呼吸器への刺激のおそれ | ||||
水生生物に有害 | ||||
長期継続的影響によって水生生物に有害 | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 炎や高温のものから遠ざけること。-禁煙。 | |||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | ||||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | ||||
環境への放出を避けること。 | ||||
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
呼吸用保護具を着用すること。 | ||||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | ||||
特別な処置が緊急に必要である(このラベルの…を見よ)。 | ||||
飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||||
口をすすぐこと。 | ||||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | ||||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | ||||
火災の場合には、火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火すること。 | ||||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | ||||
施錠して保管すること。 | ||||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
他の危険有害性 | 空気と接触すると、爆発性過酸化物を生成することがある。 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | ジクロロイソプロピルエーテル | ||
別名 | ビス(1−メチル−2−クロルエチル)エーテル、ビス(2−クロロイソプロピル)エーテル、2,2'-オキシビス(1-クロロプロパン)、Bis(1-methyl-2-chloroethyl) ether、Bis(2-chloroisopropyl) ether、2,2'-Oxybis(1-chloropropane) | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C6H12Cl2O(171.07) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 108-60-1 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-380 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 2-(12)-75 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 不純物として、異性体の2-クロロ-1-メチルエチル(2-クロロ-n-プロピル)エーテルを約30%、その他の異性体類をより少量、含む。 | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。安静。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が緊急に必要である(このラベルの…を見よ)。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。洗い流してから多量の水と石けんで洗うこと。 | ||
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。医師に連れて行く。 | ||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
飲み込んだ場合 | 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
口をすすぐこと。多量の水を飲ませる。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 皮膚 :皮膚の乾燥。この液体は皮膚の脱脂を起こす。 | ||
この物質の人の健康への影響に関するデータが不十分なので、最大の注意を払う必要がある。 | |||
応急措置をする者の保護 | データなし。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | データなし。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 当該製品は分子中にハロゲンを含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)を放出する。 | ||
当該製品は分子中にハロゲンを含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素などの他、ハロゲン酸化物系のガスなどの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。 | |||
可燃性である。 | |||
77℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 | ||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
消火するために粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。 | |||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。 | ||
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムや密閉式のプラスチック製容器などに回収する。 | |||
換気。 | |||
特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 | |||
漏出物の上をむやみに歩かない。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 炎や高温のものから遠ざけること。-禁煙。 | ||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。食事前に手を洗う。 | |||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
呼吸用保護具を着用すること。 | |||
火気厳禁 | |||
77℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
85℃以上では、密閉系および換気。 | |||
局所排気 | |||
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 | |||
空気と接触すると、爆発性過酸化物を生成することがある。燃焼すると分解し、有毒なフュームを生じる。 | |||
ハロゲン、無機酸類、アミン類、イソシアン酸塩類、モノマー類および有機金属化合物と反応するので注意する。アルカリ化合物および強酸類とは特に激しく反応する。酸素の豊富な物質(酸化剤)と混合または接触すると反応が起こることがある。 | |||
接触回避 | ハロゲン | ||
無機酸類、アミン類、イソシアン酸塩類、モノマー類、アルカリ化合物および強酸類、酸素の豊富な物質(酸化剤) | |||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
火気厳禁 | |||
暗所に保管。 | |||
混触危険物質(ハロゲン、無機酸類、アミン類、イソシアン酸塩類、モノマー類、アルカリ化合物および強酸類、酸素の豊富な物質(酸化剤))から離しておく。 | |||
安全な容器包装材料 | ステンレス鋼および鋼は容器として耐久性がある。 | ||
銅、アルミニウム、エポキシ保護被膜は影響を受けるので適さない。 | |||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2012年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2012年版) | 未設定 | ||
設備対策 | 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 呼吸用保護具を着用すること。 | ||
特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護眼鏡、保護面、呼吸用保護具を着用すること。 | ||
特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスクを着用すること。 | |||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体(HSDB (2003)) | ||
色 | 無色(HSDB (2003)) | ||
臭い | 鋭い刺すようなにおい(ホンメル (1996)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | 水中での検知濃度=0.32 ppm (HSDB (2003)) | ||
融点・凝固点 | -97℃ (Howard (1997)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 187℃(Howard (1997)) | ||
引火点 | 77℃(CC) (GESTIS (Access on Jan. 2012)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし。 | ||
燃焼又は爆発範囲 | データなし。 | ||
蒸気圧 | 0.85mmHg(20℃)(Howard (1997)) | ||
蒸気密度 | 5.9 (AIR 1) (HSDB (2003)) | ||
比重(相対密度) | 1.103 (HSDB (2003)) | ||
溶解度 | 水:0.2 g/100 ml(20 ℃)(溶けにくい) (ICSC(J) (2003)) | ||
エチルアルコール、エチルエーテル、アセトンに混和する。(HSDB (2003)) | |||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow=2.48(HSDB (2003)) | ||
自然発火温度 | データなし。 | ||
分解温度 | データなし。 | ||
粘度(粘性率) | 0.023P(20℃)(HSDB (2003)) | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 空気と接触すると、爆発性過酸化物を生成することがある。 | ||
ハロゲン、無機酸類、アミン類、イソシアン酸塩類、モノマー類および有機金属化合物と反応するので注意する。アルカリ化合物および強酸類とは特に激しく反応する。酸素の豊富な物質(酸化剤)と混合または接触すると反応が起こることがある。 | |||
化学的安定性 | 熱、火炎、強力な酸化剤にさらすと発火する。 | ||
燃焼すると分解し、有毒なフュームを生じる。 | |||
危険有害反応可能性 | 空気と接触すると、爆発性過酸化物を生成することがある。 | ||
ハロゲン、強酸、強力な酸化剤と反応する。 | |||
77℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
避けるべき条件 | 空気との接触、燃焼 | ||
混触危険物質 | ハロゲン、無機酸類、アミン類、イソシアン酸塩類、モノマー類、アルカリ化合物および強酸類、酸素の豊富な物質(酸化剤) | ||
危険有害な分解生成物 | 爆発性過酸化物 | ||
燃焼すると分解し、有毒なフュームを生じる。 | |||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として3件のデータ[240 mg/kg(IARC 41 (1986))、1300 mg/kg(環境省リスク評価 第6巻 (2008))、316-1000 mg/kg(NTP TR 239 (1982))]があり、1件が区分3、2件が区分4に該当することから、該当数の多い区分4とした。GHS分類:区分4 | ||
経皮 | ウサギのLD50値は3309 mg/kg(IARC 41 (1986))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。GHS分類:区分外 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:蒸気 | ラットの8時間ばく露によるLC50値は350 ppm(4時間換算値:495 ppm)(HSDB (2003))に基づき、区分2とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(1118ppm)の90%より低いため気体の基準値を適用した。GHS分類:区分2 | ||
吸入:粉じん及びミスト | ラットの4時間ばく露によるLC50値は12.8 mg/L(HSDB (2003))に基づき、区分外とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(7.96 mg/L)より高いためミストの基準値を適用した。GHS分類:区分外 | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | ウサギの皮膚に非閉塞適用してほとんど刺激性がなく、耳介に20回適用後も反応がなかった。但し、湿布法により腹部に20回適用した時に中等度の鱗屑を生じたが、以上のデータから本物質の皮膚に対する刺激性は軽微である(PATTY (5th, 2001))との記述により、区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギの眼に対し刺激性は軽微である(PATTY (5th, 2001))と記載されているが、データの詳細が不明のため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない | ||
呼吸器感作性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
生殖細胞変異原性 | マウスの腹腔内投与による骨髄を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)での陰性結果(NTP DB (Access on Jan. 2012))に基づき区分外とした。なお、マウスの腹腔内投与による骨髄を用いた姉妹染色分体交換試験とマウスの肝細胞を用いたDNA合成試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)でいずれも陰性(NTP DB (Access on Jan. 2012))が報告され、一方、in vitro試験ではエームス試験、マウスリンフォーマ試験、およびCHO細胞を用いた染色体異常試験ではいずれも陽性(NTP DB (Access on Jan. 2012)、IARC 41 (1986))の報告がある。GHS分類:区分外 | ||
発がん性 | IARCの発がん性評価でグループ3に分類されている(IARC 71(1999))ことから「分類できない」とした。なお、ラットおよびマウスに2年間経口投与による発がん性試験において、ラットでは対照群に比べ発生頻度の高かった腫瘍の発生はなく、発がん性は認められなかったが、マウスでは雌雄とも肺胞/気管支腺腫の増加、雄で肝細胞癌の増加、雌の胃または前胃での稀な腫瘍とされる扁平上皮乳頭腫または癌の発生があり、発がん性が認められたと報告されている(NTP TR 239 (1982))。GHS分類:分類できない | ||
生殖毒性 | ラットに混餌投与による三世代繁殖試験で生殖および発生への影響はなく(環境省リスク評価 第6巻 (2008))、また、妊娠ラットまたは妊娠ウサギを用い、器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、母動物に高用量群で体重増加抑制または摂餌量の減少が現れたが、両動物種ともこの他に母動物や胎仔への影響は認められなかったと報告されている(環境省リスク評価 第6巻 (2008))。以上の三世代繁殖試験および発生毒性試験の結果により、それぞれ性機能および生殖能に対する悪影響および仔の発生に対する悪影響のいずれも示されなかったことにより、区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ラットに175 ppmの濃度を8時間吸入ばく露(4時間換算値:1.732 mg/L)は死亡が発生した最低濃度であり、肝臓および腎臓の障害も記載されている(IARC 41 (1986))。別の試験ではラットに700 ppmで6時間吸入ばく露(4時間換算値:6.0 mg/L)により死亡に加え、剖検で肺に軽度の刺激と中等度〜重度の肝障害、さらに350 ppmの濃度を6〜8時間ばく露(4時間換算値:3.0〜3.46 mg/L)では肺のうっ血と肝臓の壊死が報告されている(PATTY (5th, 2001))。以上より、2つの吸入ばく露試験に共通して強い影響が肝臓で認められ、試験濃度はガイダンス値区分1に相当することから、区分1(肝臓)とした。また、軽度の肺の刺激(致死用量での肺のうっ血)が報告され、吸入ばく露後の影響として鼻や肺に対する刺激の記載(IARC 41 (1986))もあり、区分3(気道刺激性)とした。GHS分類:区分1(肝臓)、区分3(気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | マウスの13週間反復経口投与試験において、50 mg/kg/day以上の用量で肺炎の発生が報告されている(NTP TR 239 (1982))が、マウスの3ヵ月または2年間経口投与による別の試験では肺の変化について報告がない(環境省リスク評価 第6巻 (2008))ことから、肺の所見は分類の根拠として不十分のため「分類できない」とした。また、ラットおよびマウスの3ヵ月または2年間経口投与試験において、血液学的検査項目の変動、脾臓のヘモジデリン沈着、髄外造血などの血液への影響、肝酵素の上昇、肝細胞壊死など肝臓への影響が報告されている(環境省リスク評価 第6巻 (2008))が、いずれもガイダンス値範囲を超える用量での所見であり、分類の根拠としなかった。 GHS分類:分類できない | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=31.9mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分3とした。(H18.3.31、H24年度の分類は実施中) | ||
水生環境有害性(長期間) | 急性毒性が区分3、生物蓄積性が低いものの(BCF=12(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分3とした。(H18.3.31、H24年度の分類は実施中) | ||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 2490 | |||
国連品名 | ジ(クロロイソプロピル)エーテル | |||
国連危険有害性クラス | 6.1 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | II | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法・毒劇法の規定に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
緊急時応急措置指針番号 | 153 | |||
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
毒物及び劇物取締法 | 劇物 | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体 | |||
船舶安全法 | 毒物類・毒物 | |||
航空法 | 毒物類・毒物 | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、 新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。 また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |