1.化学品及び会社情報 | |||
---|---|---|---|
化学品の名称 | 3-メチル-2-ブテナール (3-Methyl-2-butenal) | ||
製品コード | 24A6039 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 香料(シトラール)・ビタミンA合成中間体 | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
---|---|---|---|---|
GHS分類 | ||||
分類実施日 | 平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 GHS改訂4版を使用 | |||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | |||
皮膚腐食性/刺激性 | 区分1C | |||
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性 | 区分1 | |||
皮膚感作性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(呼吸器) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(上気道) | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 分類実施中 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 分類実施中 | |||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 | |||
飲み込むと有害 | ||||
吸入すると有毒 | ||||
重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 | ||||
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | ||||
臓器の障害(呼吸器) | ||||
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害(上気道) | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | ||||
容器を接地すること、アースをとること。 | ||||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 | ||||
火花を発生させない工具を使用すること。 | ||||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | ||||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | ||||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | ||||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | ||||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
皮膚に付着した場合:多量の水/…で洗うこと。 | ||||
皮膚(又は髪)に付着した場合:汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 | ||||
皮膚刺激又は発しんが生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | ||||
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||||
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | ||||
直ちに医師に連絡すること。 | ||||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | ||||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | ||||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
火災の場合には、火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火すること。 | ||||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | ||||
施錠して保管すること。 | ||||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
他の危険有害性 | ||||
3.組成及び成分情報 | |||
---|---|---|---|
単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 3-メチル-2-ブテナール | ||
別名 | 3-メチルクロトンアルデヒド、セネシオアルデヒド、3-メチル-2-ブテン-1-アール、3-Methylcrotonaldehyde、Senecioaldehyde、3-Methyl-2-buten-1-al | ||
濃度又は濃度範囲 | ≥ 96 % w/w | ||
分子式 (分子量) | C5H8O(84.12) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 107-86-8 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-2461 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-2461 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 不純物:3-メチル-3-ブテナール:≤ 1 % (w/w) 3-メチル-3-ブタノール:≤ 0.3 % (w/w) 3-メチル-3-ブテン-1-オール:< 1 % (w/w) 3-メチル-2-ブテン-1-オール:< 1 % (w/w) 3-ギ酸メチル:≤ 0.1 % (w/w) ホルムアルデヒド:≤ 0.02 % (w/w) | ||
4.応急措置 | |||
---|---|---|---|
吸入した場合 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 皮膚に付着した場合:多量の水/…で洗うこと。 | ||
皮膚(又は髪)に付着した場合:汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
気分が悪いとき、皮膚刺激又は発しんが生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
眼に入った場合 | 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
コップ1、2杯の水を飲ませる。 | |||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入 :咳、咽頭痛、咽喉や胸の灼熱感、嗜眠。蒸気は気道を刺激する。気道に影響を与え、組織病変を生じることがある。 | ||
皮膚 :発赤、痛み、皮膚熱傷、水疱。皮膚に腐食性を示す。反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 | |||
眼 :発赤、痛み、かすみ眼。重度に眼を刺激する。 | |||
経口摂取 :咽喉や胸の灼熱感、吐き気、腹痛、嗜眠。 | |||
暴露すると、意識低下を引き起こすことがある。 | |||
応急措置をする者の保護 | データなし。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | データなし。 | ||
5.火災時の措置 | |||
---|---|---|---|
消火剤 | 粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。 | ||
引火性。 | |||
25℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 | ||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
消火するために粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。 | |||
水を噴霧して容器類を冷却する。 | |||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
---|---|---|---|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての発火源を取り除く。 | ||
少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。 | |||
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。 | |||
漏れた液を密閉式の容器に集める。 | |||
残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移す。 | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 | |||
漏出物の上をむやみに歩かない。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
---|---|---|---|
取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 火気厳禁 | ||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | |||
容器を接地すること、アースをとること。 | |||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 | |||
火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
あらゆる接触を避ける! | |||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
呼吸用保護具。 | |||
顔面シールド、または眼用保護具と呼吸用保護具の併用。 | |||
引火性。 | |||
25℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 | |||
接触回避 | 熱、強酸化剤 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 火気厳禁 | ||
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
強酸化剤から離しておく。 | |||
排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する。 | |||
安全な容器包装材料 | データなし。 | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
---|---|---|---|
管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2012年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2012年版) | 未設定 | ||
設備対策 | 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
容器を接地すること、アースをとること。 | |||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 | |||
火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
耐火設備 | |||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 呼吸用保護具を着用すること。 | ||
個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
顔面シールド、または眼用保護具と呼吸用保護具の併用。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用すること。 | ||
個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣。 | |||
9.物理的及び化学的性質 | |||
---|---|---|---|
物理的状態 | |||
形状 | 液体(Merck (14th, 2006)) | ||
色 | 無色〜黄色(ICSC(J) (2009)) | ||
臭い | 刺激臭(ICSC(J) (2009)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | データなし。 | ||
融点・凝固点 | -20℃(ICSC (2009)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 134℃(CRC (91st, 2010)) | ||
引火点 | 25℃(CC)(GESTIS (Access on June 2012)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし。 | ||
燃焼又は爆発範囲 | 下限値: 1.8 Vol% 上限値: 7.0 Vol%(SIDS (2003)) | ||
蒸気圧 | 7.5 hPa(20℃)(SIDS (2003)) | ||
蒸気密度 | 2. 9(空気=1)(ICSC(J) (2009)) | ||
比重(相対密度) | 0.8722(20℃/4℃)(Merck (14th, 2006)) | ||
溶解度 | 水:110 g/L (20℃)(SIDS (2003)) | ||
エタノール、ジエチルエーテルに微溶。(CRC (91st, 2010)) | |||
n-オクタノール/水分配係数 | 0.53(ICSC(J) (2009)) | ||
自然発火温度 | 145℃(SIDS (2003)) | ||
分解温度 | データなし。 | ||
粘度(粘性率) | 1cP(20℃)(SIDS (2003)) | ||
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | 強酸化剤と反応し、火災および爆発の危険をもたらす。 | ||
化学的安定性 | 引火性。 | ||
25℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | |||
容易に自己酸化する。 | |||
危険有害反応可能性 | 強酸化剤と反応し、火災および爆発の危険をもたらす。 | ||
避けるべき条件 | 強酸化剤、熱 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし。 | ||
11.有害性情報 | |||
---|---|---|---|
急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値は690 mg/kg(SIDS (2003))に基づき区分4とした。GHS分類:区分4 | ||
経皮 | ラットのLD50値は3400mg/kg(SIDS (2003))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。GHS分類:区分外 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:蒸気 | ラットのLC50値(4時間ばく露)は3.7 mg/L(1076 ppmV)(SIDS (2003))に基づき区分3とした。なお、試験濃度(0.97〜6.08 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(37.8 mg/L)の90%より低いので気体の基準値を適用した。GHS分類:区分3 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データなし。GHS分類:分類できない | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | ウサギの皮膚に本物質原液を3分、1時間および4時間まで閉塞適用した試験において、適用1時間後から浮腫、紅斑、壊死が見られ、生じた壊死は時間と共に硬化し皮革状となり、観察期間終了日の8日目まで持続した。その結果、皮膚に対し腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS (2003))に基づき区分1Cとした。なお、ウサギの皮膚に本物質原液を20時間の閉塞適用した別の試験においても、紅斑と浮腫に加え壊死が認められ、腐食性あり(corrosive)と報告されている(SIDS (2003))。GHS分類:区分1C | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 純度80%の本物質0.05 mLを希釈せずウサギの眼に適用した試験において、重度の刺激性、ブドウ膜腫、持続性の角膜混濁を生じ、8日目の観察期間終了時も症状が持続し、強い刺激性(highly irritating)との評価結果(SIDS (2003))に基づき区分1とした。GHS分類:区分1 | ||
呼吸器感作性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | モルモット用いたマキシマイゼーション試験(Directive 84/449/EEC, B.6、GLP)において、惹起時に本物質0.2 %を皮内投与し、9匹中3匹(30%)の動物に陽性反応が認められた(SIDS (2003))ことに基づき区分1Bとした。GHS分類:区分1B | ||
生殖細胞変異原性 | マウスに経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)[OECD TG474、GLP]において、陰性の結果(SIDS (2003))により区分外とした。なお、ラット経口投与による肝細胞を用いた不定期DNA合成試験(OECD TG486、GLP)(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で陰性(SIDS (2003))、また、in vitro試験として、エームス試験で陰性または陽性(SIDS (2003))、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験で陽性(食品健康影響評価 (2011))が報告されている。GHS分類:区分外 | ||
発がん性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
生殖毒性 | ラットの妊娠6〜19日に経口投与した発生毒性試験(OECD TG 414、US EPA OPPTS 870.3700、GLP)において、着床前および着床後胚損失率は全用量で変化がなく、生存胎児の割合にも変化がなかった。また、胎児の外表検査および病理組織学的検査では対照群と比べ奇形または変異の発生増加はなく、全用量(50, 150, 300, 450 mg/kg bw/day)で発生毒性も催奇形性も認められなかった(SIDS (2003))。一方、ラットの飲水投与による一世代生殖試験(OECD TG 415、GLP)において、親動物に全身毒性はみられず摂水量と摂餌量が低下したが、交配、受胎、同腹仔数に関する指標、および出生、授乳に係わる指標に変化がなかったことから、全用量(6, 21, 77 mg/kg bw/day)で生殖能および受胎能に対し影響がみられず、仔の発生に対しても影響がみられなかった(SIDS (2003))との報告がある。以上の報告から性機能・生殖能、および仔の発生のいずれに対しても悪影響は認められていないが、上記の一世代生殖試験においては、最高投与量が低く、また生殖過程の評価としては不十分な部分があり、区分外とするには疑義が残るため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ラットに0.97〜6.08 mg/L(蒸気)の濃度で4時間の吸入ばく露を行った急性毒性試験(LC50: 3.7 mg/L)において、投与群で流涎、鼻分泌物、閉眼、努力性呼吸、被毛の乱れが観察され、高用量では症状がより顕著となり、さらに呼吸困難、不安定歩行、鈍麻、振戦が認められた(SIDS (2003))。試験濃度はガイダンス値区分1の範囲にあり、上記症状に加え、死亡例の剖検所見では肺水腫の記載もあることから、区分1(呼吸器)とした。なお、ラットの経口投与による急性毒性試験(投与量:316, 464, 562, 681, 825, 1000 mg/kg bw、LD50: 690 mg/kg)では、ガイダンス値範囲の区分2に相当する用量で、鈍麻、呼吸困難、流涎、努力性呼吸、振戦、不安定歩行の症状が観察されている(SIDS (2003))。GHS分類:区分1(呼吸器) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ラットの28日間吸入ばく露試験(OECD TG412、GLP)において、100 ppm/6h(90日換算:0.106 mg/L/6h)以上で気道の刺激症状として、鼻腔の呼吸上皮に限局性の扁平上皮化生、喉頭軟骨の変化、300 ppm/6h(90日換算:0.318 mg/L/6h)では一部に嗅上皮の萎縮が認められた(SIDS (2003))。この結果に基づき、100 ppm(90日換算:0.106 mg/L/6h)はガイダンス値区分1に相当することから区分1(上気道)とした。GHS分類:区分1(上気道) | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 分類実施中 | ||
水生環境有害性(長期間) | 分類実施中 | ||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | ||
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 2924 | |||
国連品名 | その他の引火性液体(腐食性のもの) | |||
国連危険有害性クラス | 3 | |||
副次危険 | 8 | |||
容器等級 | L | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
緊急時応急措置指針番号 | 132 | |||
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 危険物・引火性の物 | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体 | |||
船舶安全法 | 引火性液体類 | |||
航空法 | 引火性液体 | |||
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、 新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。 また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |