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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
スチレン
作成日 2008年10月06日
改訂日 2016年03月31日
改訂日 2021年03月12日
1.化学品等及び会社情報
化学品の名称スチレン (Styrene)
製品コードR02-B-111
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限ポリスチレン樹脂・アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体 (ABS) 樹脂・合成ゴム・不飽和ポリエステル樹脂合成原料、塗料樹脂・イオン交換樹脂・化粧品原料 (NITE-CHRIPより引用)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
物理化学的危険性引火性液体区分3
自己反応性化学品タイプG
健康に対する有害性急性毒性 (吸入: 蒸気)区分4
皮膚腐食性/刺激性区分2
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性区分2A
生殖細胞変異原性区分2
発がん性区分1B
生殖毒性区分1B
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)区分1 (中枢神経系)
区分3 (気道刺激性、麻酔作用)
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)区分1 (中枢及び末梢神経系、感覚器 (視覚・聴覚)、呼吸器、肝臓)
誤えん有害性区分1
分類実施日
(環境有害性)
平成27年度、政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)区分1
水生環境有害性 (長期間)区分2
GHSラベル要素
絵表示炎健康有害性感嘆符環境
注意喚起語危険
危険有害性情報引火性液体及び蒸気
飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ
皮膚刺激
強い眼刺激
吸入すると有害
呼吸器への刺激のおそれ
眠気又はめまいのおそれ
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれ
生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
中枢神経系の障害
長期にわたる、又は反復ばく露による中枢及び末梢神経系、感覚器 (視覚・聴覚)、呼吸器、肝臓の障害
水生生物に非常に強い毒性
長期継続的影響によって水生生物に毒性
注意書き
 安全対策使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。
容器を密閉しておくこと。
涼しいところに置くこと。
容器を接地しアースをとること。
防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する措置を講ずること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
取扱後はよく手を洗うこと。
この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
環境への放出を避けること。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
 応急措置火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
無理に吐かせないこと。
漏出物を回収すること。
 保管換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
涼しいところに置くこと。
施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名スチレン
別名エテニルベンゼン
ビニルベンゼン
濃度又は濃度範囲情報なし
分子式 (分子量)C8H8 (104.15)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号100-42-5
官報公示整理番号
(化審法)
3-4
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
飲み込んだ場合飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
無理に吐かせないこと。
口をすすぐ。
コップ1、2杯の水を飲ませる。
安静。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入: めまい、嗜眠、頭痛、吐き気、嘔吐、脱力感、意識喪失。
皮膚: 発赤、痛み。
眼: 充血、痛み。
経口摂取: 吐き気、嘔吐。
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項曝露の程度によっては、定期検診を勧める。

5.火災時の措置
適切な消火剤乾燥粉末消火剤、泡消火薬剤、二酸化炭素
使ってはならない消火剤棒状注水
特有の危険有害性引火性。
火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。
31℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。
特有の消火方法水を噴霧して容器類を冷却する。
消火を行う者の保護情報なし

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器付化学防護服を使用することとの記載あり)
環境に対する注意事項周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。
封じ込め及び浄化の方法及び機材すべての発火源を取り除く。
この物質を環境中に放出してはならない。
下水に流してはならない。
漏れた液やこぼれた液を、ふた付きの容器にできる限り集める。
残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる。
地域規則に従って保管処理する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱い注意事項裸火禁止、火花禁止、禁煙。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。
容器を密閉しておくこと。
涼しいところに置くこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
環境への放出を避けること。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
31℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。
蒸留前に過酸化物をチェックする;検出された場合は除去する。
スチレンモノマーの蒸気は制約されておらず、貯蔵タンクの排気孔あるいは火災防止装置内で重合し、排気孔を塞ぐことがある。
作業衣を家に持ち帰ってはならない。
接触回避「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
涼しいところに置くこと。
施錠して保管すること。
耐火設備
混触危険物質から離しておく
暗所に保管
安定化した状態でのみ貯蔵
排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
安全な容器包装材料消防法、国連危険物輸送勧告で規定された容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。
管理濃度20ppm
許容濃度
日本産衛学会 (2020年度版)未設定
ACGIH (2020年版)TLV-TWA: 10 ppm
TLV-STEL: 20 ppm
(OTO; BEI)
設備対策容器を接地しアースをとること。
防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する措置を講ずること。
取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。
高温下や、ミストが発生する場合は適切な局所排気装置・換気装置等を使用する。
保護具
呼吸用保護具状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器を使用することとの記載あり)
手の保護具保護手袋を着用する。
眼の保護具呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。
皮膚及び身体の保護具保護衣 (化学防護服) を着用する。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器付化学防護服を使用することとの記載あり)

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
物理状態液体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色〜黄色
臭い甘い香り
融点/凝固点-30.65℃ (HSDB (Access on August 2020))
沸点、初留点及び沸騰範囲145.3℃ (HSDB (Access on August 2020))
可燃性引火性 (ICSC (2006))
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界0.9〜6.8 vol%(空気中) (ICSC (2006))
引火点31℃ (c.c.) (HSDB (Access on August 2020))
自然発火点490℃ (HSDB (Access on August 2020))
分解温度データなし
pHデータなし
動粘性率0.696 cP (25℃) (HSDB (Access on August 2020))
溶解度水: 0.03 g/100 mL (20℃) (ICSC (2006))
エタノール、アセトン、ベンゼン、二硫化炭素に可溶 (HSDB (Access on August 2020))
n-オクタノール/水分配係数log Kow = 3.0 (ICSC (2006))
蒸気圧0.67 kPa (20℃) (ICSC (2006))
密度及び/又は相対密度0.9016 g/cm3 (25℃) (HSDB (Access on August 2020))
相対ガス密度3.6 (空気=1) (ICSC (2006))
粒子特性該当しない

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性加温や光、酸化剤、酸素および過酸化物の影響下で、重合することがある。
危険有害反応可能性爆発性過酸化物を生成することがある。
火災や爆発の危険を生じる。
強酸および強酸化剤と 激しく反応する。
火災や爆発の危険を生じる。
ゴム、銅および銅合金を侵す。
避けるべき条件加温、光、酸化剤、混触危険物質との接触
混触危険物質強酸、強酸化剤
危険有害な分解生成物爆発性過酸化物

11.有害性情報
急性毒性
経口【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 2,650 mg/kg (MOE初期評価第13巻 (2015)、GESTIS (Access on August 2020))
(2) ラットのLD50: 2,650〜5,000 mg/kg (NTP CERHR (2006))
(3) ラットのLD50: 5,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2020)、JECFA FAS 19 (1984)、NITE初期リスク評価書 (2007)、MOE初期評価第13巻 (2015)、ATSDR (2010)、EHC 26 (1983)、IPCS PIM 509 (1996)、US AEGL (2008)、HSDB (Access on August 2020)、Patty (6th, 2012))
(4) ラットのLD50: 5,500 mg/kg (JECFA FAS 19 (1984))
経皮【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: ガス【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気【分類根拠】
(1)〜(8) より、区分4とした。
なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (8,422 ppm) の90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): 2,700 ppm (US AEGL (2008))
(2) ラットのLC50 (4時間): 2,761 ppm (US AEGL (2008))
(3) ラットのLC50 (4時間): 2,770 ppm (ACGIH (7th, 2020)、MOE初期評価第13巻 (2015)、産衛学会許容濃度提案理由書 (1999)、NTP CERHR (2006))
(4) ラットのLC50 (4時間): 2,800 ppm (NITE初期リスク評価書 (2007))
(5) ラットのLC50 (4時間): 12 mg/L (2,817 ppm) (GESTIS (Access on August 2020))
(6) ラットのLC50 (4時間): 6,000 ppm (Patty (6th, 2012))
(7) ラットのLC50 (4時間): 雌: 6,310 ppm、雄: 6,480 ppm (US AEGL (2008))
(8) ラットのLC50 (4時間): 6,410 ppm (US AEGL (2008))
(9) 本物質の蒸気圧: 6.40 mmHg (25℃) (HSDB (Access on August 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 8,422 ppm)
吸入: 粉じん及びミスト【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性【分類根拠】
(1)〜(3) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) ヒトにおいて本物質のばく露は眼及び皮膚に対する刺激性を示す (JECFA FAS 19 (1984))。
(2) 本物質は眼、皮膚、気道を刺激し、眼に入ったり、皮膚に付くと発赤、痛みを生じる (MOE初期評価第13巻 (2015)、HSDB (Access on August 2020))。
(3) ウサギの皮膚に本物質を4週間 (20,000 mg/kg) 適用した結果、変性を伴う著しい刺激性がみられている (ATSDR (2010))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性【分類根拠】
(1)〜(6) より、区分2Aとした。

【根拠データ】
(1) 本物質のばく露により、作業者 (35人) において急性の眼刺激性がみられ、流涙や視界のぼやけの症状があったことが報告されている (CLH Report (2011))。
(2) ヒトにおいて本物質のばく露は眼及び皮膚に対する刺激性を示す (JECFA FAS 19 (1984))。
(3) 本物質は眼、咽喉、鼻を刺激し眼に対する影響として粘膜刺激、結膜炎がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007))。
(4) 本物質は眼、皮膚、気道を刺激し、眼に入ったり、皮膚に付くと発赤、痛みを生じる (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(5) ウサギにおいて、中等度の結膜刺激性と一過性の角膜傷害がみられ、症状は適用7日後まで持続した (ATSDR (2010)、HSDB (Access on August 2020))。
(6) 本物質のガスが眼及び気道に対して刺激性を有することは多くの人ボランティアによる研究で確認されている (US AEGL (2008))。
ウサギ (4例) を用いた眼刺激性試験において、角膜及び虹彩で個体平均 1以上、結膜発赤及び浮腫で個体平均 2以上を示す個体はみられなかったが、1/4例では結膜発赤が7日後まで持続した (ECETOC TR48 (2) (1998))。
呼吸器感作性【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性【分類根拠】
(1)、(2)より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陽性、陰性、ラット骨髄細胞及び末梢血リンパ球の小核試験、チャイニーズハムスター骨髄細胞の小核試験で陰性、マウス骨髄細胞の染色体異常試験で陰性、ラット骨髄細胞の染色体異常試験で陽性、陰性、チャイニーズハムスター骨髄細胞の染色体異常試験で陰性、マウス骨髄細胞及びラット末梢血リンパ球の姉妹染色分体交換試験で陽性、マウス (末梢血リンパ球、肝臓、腎臓、骨髄) を用いたコメットアッセイで陽性、ラット (末梢血リンパ球) を用いたコメットアッセイで陰性、マウス肝臓の不定期DNA合成試験で陰性の報告がある(NITE初期リスク評価書 (2007)、MOE初期評価第13巻 (2015)、ATSDR (2010)、IARC 121 (2019)、IARC 60 (1994)、IARC 82 (2002))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、小核試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陽性、陰性の報告がある(NITE初期リスク評価書 (2007)、MOE初期評価第13巻 (2015)、IARC 121 (2019)、IARC 60 (1994)、IARC 82 (2002)、ATSDR (2010))。
発がん性【分類根拠】
(1)〜(9) より、最新のIARCの分類に基づき、区分1Bとした。新たな情報源を用いて検討し、分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでグループ2A (IARC 121 (2019))、産衛学会で第2群B (産業衛生学雑誌許容濃度等の勧告 (1999年提案))、ACGIHでA3 (ACGIH (7th, 2020))、NTPでR (NTP RoC (14th, 2016))、MAK (DFG) でカテゴリー5 (MAK (DFG) (2003)) に分類されている。
(2) ヒトでの発がんに関する多くの研究があり、スチレンばく露により白血病及びリンパ腫のリスク増加が認められ、特に急性骨髄性白血病 (AML) 及びT細胞リンパ腫のリスク増加がみられている。しかし、リスク増加を示す結果は概して過剰は小さく、精度が低い場合があった。全体として、疫学研究報告からスチレンへのばく露がヒトにリンパ造血系悪性腫瘍を引き起こすという幾つかの信頼できる証拠が得られるが、交絡因子、バイアス (偏り)、先入観を排除することができないことから、IARCはヒトでのスチレンばく露による発がん性の証拠は限られている (limited evidence) としている (IARC 121 (2019))。
(3) 雌雄のマウスに本物質を78週間強制経口投与した発がん性試験において、雄で気管支肺胞腺腫又は肺がんの合計の発生率の有意な増加、雌で肝細胞腺腫の発生率の有意な増加傾向がみられた (IARC 121 (2019))。
(4) マウスに妊娠17日から本物質を強制経口投与し、その後雌雄の児に離乳後16週から120週間本物質を強制経口投与した2件の発がん性試験では、一方の試験で雌の児で肺がんの発生率の有意な増加、雌雄の児で肺腺腫又はがんの合計の発生率の有意な増加が認められた。もう一方の試験では発がん性はみられなかった (IARC 121 (2019))。
(5) 雌雄のマウスに本物質を98〜104週間吸入ばく露した発がん性試験において、雌雄で気管支肺胞腺腫及び気管支肺胞腺腫又はがんの合計の発生率の有意な増加、雌で肺胞/細気管支のがんの発生頻度の有意な増加が認められた (IARC 121 (2019))。さらに、雄のマウスに本物質を104週間吸入ばく露した発がん性試験では、気管支肺胞がんの発生率の有意な増加がみられた (IARC 121 (2019))。
(6) 雄のマウスに本物質を104週間吸入ばく露した3件の発がん性試験 (うち2件は遺伝子組み換えマウス) 及び雌マウスに本物質を腹腔内投与した発がん性試験では、発がん性は認められなかった (IARC 121 (2019))。
(7) 雌雄のラットに本物質を52週間又は104週間吸入ばく露した2件の発がん性試験では、52週間ばく露した雌で乳腺の悪性腫瘍及び良性又は悪性腫瘍の合計の発生率の有意な増加がみられた。一方、104週間ばく露した雌では乳腺腺がんの発生率の有意な減少がみられた (IARC 121 (2019))。
(8) 雌雄のラットに本物質を投与した複数の発がん性試験 (強制経口投与3件、飲水投与1件、腹腔内投与1件、皮下投与1件、妊娠ラット及びその後雌雄の児に本物質を強制経口投与した1件) では、腫瘍発生率の有意な増加は認められなかった (IARC 121 (2019))。
(9) IARCは、本物質をグループ2Aに分類することを支持するメカニズム情報として、本物質が以下の@〜Cを示す強力な証拠があるとしている。@動物及びヒトで求電子性のスチレン-7,8-オキシドに代謝活性化される、A遺伝毒性物質でありそのメカニズムがヒトでも機能する可能性がある、B細胞増殖を変化させる、C受容体介在性の作用に影響を及ぼし、これがヒトでも起こる (IARC 121 (2019))。

生殖毒性【分類根拠】
(1)〜(6) より、ヒトでの影響は証拠が十分ではなく、実験動物については、繁殖能に対する影響はみられていないが、 児への神経行動影響、奇形等の影響がみられていることから区分1Bとした。

【根拠データ】
(1) スチレン、ビスコースレーヨン製造工場に勤務した女性作業者では自然流産の比率の上昇がみられたとの報告があるが、その後の研究では自然流産の増加は認められなかったとの報告もある (IARC 82 (2002)、産衛学会許容濃度の提案理由 (2015)、ATSDR (2010))。
(2) 職業的にスチレンにばく露された女性の集団では、月経周期の乱れ、続発性無月経、出産児の誕生時体重の低値 (4%、統計的有意差なし) などがみられたとする報告があるが、女性作業者はスチレン以外にも同時に多くの溶媒にばく露されていたことが判明している (IARC 82 (2002)、産衛学会許容濃度の提案理由 (2015)、ATSDR (2010))。
(3) ラットを用いた吸入ばく露による2世代生殖毒性試験及び発達神経毒性試験において、繁殖能に対する影響も次世代発達神経毒性も認められないと結論している (ただし、F2 世代の体重や脳の長径には有意な減少が生じており、F0 世代の雌で性周期に有意な短縮も生じている) (産衛学会生殖毒性提案理由書 (2015)、MOE初期評価第13巻 (2015))。
(4) 雌ラットの妊娠7〜21日に吸入ばく露した発生毒性試験において、出生時体重の減少が認められたほか、児への神経行動影響として、開眼、歯牙萌出、聴覚、驚愕反射、立ち直り反射など成長の遅れや、神経機能と平衡機能の発達の遅れが認められ、これらの行動毒性と5-hydroxytryptamine (5-HT) などの神経伝達物質の脳内濃度差が符合していたとの報告がある (産衛学会生殖毒性提案理由書 (2015))。
(5) 雌マウスの妊娠6〜16日に吸入ばく露した発生毒性試験において、250 ppmで吸収胎児、奇形、胎児死亡がみられたとの報告がある (産衛学会生殖毒性提案理由書 (2015))。
(6) 産衛学会許容濃度の提案理由 (2015) では、「ヒトでは、不妊や妊娠出産異常のリスク増加と本物質ばく露について、ばく露濃度に対応したデータは得られておらず、またこれらの生殖への影響は交絡要因が非常に多く、ヒトでの影響は証拠が十分とはいえないが、動物実験においてはその次世代に対する影響が多くの実験により示されていることから、本物質を生殖毒性第2群に分類する」としている (産衛学会生殖毒性提案理由書 (2015))。

【参考データ等】
(7) EU CLP分類でRepr.2に分類されている (EU CLP分類 (Access on October. 2020))。

特定標的臓器毒性 (単回ばく露)【分類根拠】
(1)〜(10) より、区分1 (中枢神経系)、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。肝臓への影響はマウスでの報告1件のみであり、ヒトを含めて他の動物種ではより高濃度のばく露でもみられていないこと、また、詳細が不明であることから、信頼性が乏しいと考えられたため採用しなかった。

【根拠データ】
(1) ボランティアに本物質350 ppmを30分間、380 ppmを1時間、50 ppmを1.5時間、150 ppmを1時間吸入ばく露した結果、単純反応時間の増加と協調運動の減少がみられた (ACGIH (7th, 2020))。
(2) ヒトへの急性ばく露で、脳萎縮、小脳の神経異常、神経炎、反射異常の症例が報告された (ACGIH (7th, 2020))。
(3) 本物質は眼、皮膚、気道を刺激し、液体を飲み込むと、肺に吸い込んで化学性肺炎を起こすことがある。中枢神経に影響を与えることがある。吸入すると眩暈、嗜眠、頭痛、吐き気、嘔吐、脱力感、意識喪失を生じ、経口摂取すると吐き気、嘔吐を生じる (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(4) 男性ボランティア2人に本物質800 ppmを4時間ばく露した結果、ばく露直後に眼、喉の刺激、鼻汁分泌亢進がみられ、著明で持続性の金属味、気力低下、眠気、バランス感覚の不調を生じた。ばく露終了後は軽度の筋低下と不安定さ、無気力、抑うつがみられた (MOE初期評価第13巻 (2015)、ATSDR (2010))。
(5) 本物質はめまい、頭痛、不眠、疲労感、錯乱、集中力の低下、平衡感覚障害、眼振、言語習得障害、論理記憶障害等の中枢神経障害、視覚、聴覚障害、眼及び咽喉並びに鼻への刺激性がみられ、鼻では鼻汁がみられる (NITE初期リスク評価書 (2007))。
(6) 本物質100 mL/m3を7時間吸入ばく露されたボランティア6人のうち3人で眼と喉に刺激がみられた (NITE初期リスク評価書 (2007))。
(7) 本物質376 ppmをばく露されたヒトでは、目と鼻の刺激がみられた (IPCS PIM 509 (1996))。
(8) 本物質による頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、皮膚障害、前眼部障害、視覚障害、気道障害又は末梢神経障害は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる業務上の疾病として定められている (労働省告示第三十三号 (1996))。
(9) ラット及びモルモットの吸入ばく露試験 (ばく露濃度不明) において、10,000 ppmで数分以内で昏睡状態となり、30〜60分のばく露後に死亡した (ACGIH (7th, 2020))。
(10) ラットの4時間吸入ばく露試験において、2,983 ppm以上で眼や呼吸器に刺激性があり、閉眼、目や鼻の分泌、唾液、呼吸困難などの症状がみられた。中枢神経系の障害の徴候としては、よろめきやストーキング歩行 (stalking gait)、振戦、横臥、昏睡がみられた (US AEGL (2008))。

【参考データ等】
(11) マウスの6時間吸入ばく露試験において、500 ppm (4時間換算値: 612 ppm、区分1の範囲) で肝臓の重度の小葉中心性凝固壊死を生じた (ACGIH (7th, 2020))。

特定標的臓器毒性 (反復ばく露)【分類根拠】
(1)〜(3) より、ヒトにおいて神経系、聴力、色覚、肝臓への影響が報告されており、(4)〜(8) より、実験動物においても区分1の範囲で呼吸器、区分2の範囲で聴覚、肝臓への影響がみられていることから、区分1 (中枢及び末梢神経系、感覚器 (視覚・聴覚)、呼吸器、肝臓) とした。旧分類で標的臓器とされた血液系については、最新の評価書 (ACGIH (7th, 2020)) において根拠を確認できる情報が収載されていないことから、標的臓器から除外し、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 長期間のスチレンばく露を受けると、皮膚及び粘膜、中枢・末梢神経系及び肝への影響が特に重要である。スチレンに職業的にばく露された場合の主な人への影響は色覚障害の他、末梢及び自律神経系障害、神経行動学的な影響、脳波異常、短期記憶障害などが報告されている (産衛学会生物学的許容値提案理由書 (2007))。
(2) スチレンばく露により潜在的な肝障害があることが示唆される。50 ppm以下のスチレンばく露は、肝臓のトランスアミナーゼ濃度の緩やかな上昇と関連し、また、抱合型ビリルビンの肝臓でのクリアランス低下と関連する。この変化は穏やかな胆汁うっ帯にも関連していると思われる。これらの知見は低濃度スチレンばく露によって、サブクリニカルな損傷と関係していることを示している (産衛学会生物学的許容値提案理由書 (2007))。
(3) ヒトにおいて、色覚異常や高周波難聴を含む中枢神経系に対する影響がみられたとの複数の報告がある (ACGIH (7th, 2020)、MOE初期評価第13巻 (2015))。
(4) ラットに4週間 (12時間/日、5日/週) 吸入ばく露した結果、600 ppm (2.6 mg/L (ガイダンス値換算: 0.6 mg/L、区分2の範囲)) で聴力閾値の上昇、内耳のコルチ器官で重度の外有毛細胞の消失がみられた (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(5) ラットに8週間 (4時間/日、7日/週) 吸入ばく露した結果、30 ppm (0.13 mg/L (ガイダンス値換算: 0.05 mg/L、区分1の範囲) 以上で鼻粘膜で軽度の分泌亢進と高電子密度物質の増加が、800 ppm (3.4 mg/L (ガイダンス値換算: 1.4 mg/L、区分2超)) で鼻腔及び気管で上皮細胞の空胞化、核濃縮、剥離がみられた (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(6) マウスに13週間 (6時間/日、5日/週) 吸入ばく露した結果、50 ppm (0.2 mg/L (ガイダンス値換算: 0.1 mg/L、区分1の範囲)) 以上の雌雄で細気管支上皮細胞の好酸性減少、嗅上皮の萎縮、上皮内の嚢胞、嗅神経線維の萎縮、ボーマン腺の拡張や肥厚、過形成、呼吸上皮及び移行上皮の好酸性封入が、100 ppm (0.4 mg/L (ガイダンス値換算: 0.3 mg/L、区分2の範囲)) 以上の雌雄で細気管支で非線毛細胞の巣状叢生、嗅上皮の呼吸上皮化生、ボーマン腺内腔の炎症細胞浸潤等、雌で細気管支に限局性の上皮増生が、150 ppm (0.6 mg/L (ガイダンス値換算: 0.4 mg/L、区分2の範囲)) 以上の雌で肝臓における炎症や線維化を伴った小葉中心性の鉄貪食細胞の凝集が、200 ppm (0.9 mg/L (ガイダンス値換算: 0.7 mg/L、区分2の範囲)) の雌雄で鉄貪食細胞を伴った巣状の肝細胞の消失、雄で肝臓における炎症や線維化を伴った小葉中心性の鉄貪食細胞の凝集、雌で第1週目に体温低下、嗜眠、呼吸数減少がみられ、2 匹が死亡し、死亡例で小葉中心性の肝細胞壊死と類洞毛細血管のうっ血がみられた (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(7) ラットに104週間吸入ばく露した結果、50 ppm (0.2 mg/L、区分1の範囲) 以上の雌雄で鼻腔粘膜上皮の萎縮や変性性変化、ボーマン腺の顕在化、雄でボーマン腺の萎縮や拡張、肥厚、過形成等が、200 ppm (0.9 mg/L、区分2の範囲) 以上の雌でボーマン腺の萎縮や拡張、肥厚、過形成等がみられた (ACGIH (7th, 2020)、MOE初期評価第13巻 (2015))。
(8) 雄マウスに104週間、雌マウスに98週間吸入ばく露した結果、20 ppm (0.09 mg/L、区分1の範囲) 以上の雌雄で鼻腔の嗅上皮と、その下のボーマン腺で呼吸上皮化生、拡張、上皮過形成、好酸性物質、コレステロール結晶、肺における細気管支上皮過形成、終末細気管支のクララ細胞で好酸性の減少、肺胞管に及ぶ細気管支で上皮過形成、細気管支/肺胞過形成が、40 ppm (0.17 mg/L、区分1の範囲) 以上の雌雄: 嗅神経線維の萎縮がみられた (ACGIH (7th, 2020)、MOE初期評価第13巻 (2015))。

【参考データ等】
(9) スチレンによる頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、皮膚障害、前眼部障害、視覚障害、気道障害又は末梢神経障害は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる業務上の疾病として定められている (労働省告示第三十三号 (1996))。


誤えん有害性*【分類根拠】
(1)〜(3)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)炭化水素である。
(2)本物質を飲み込むと、肺に吸い込んで化学性肺炎を起こすことがある (MOE初期評価第13巻 (2015))。
(2)動粘性率が25℃で0.772 mm2/s(25℃での粘性率0.696 mPa・s(HSDB (Access on August 2020)) と密度0.9016 g/cm3 (HSDB (Access on August 2020)) から算出)であることから、40℃の動粘性率が14 mm2/s以下である。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。本有害性項目の内容に変更はない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性 (急性)藻類 (Pseudokirchneriella subcapitata) 96時間EC50 = 0.72 mg/L (CEPA (2003) 、環境省リスク評価第13巻 (2015)) であることから、区分1とした。
水生環境有害性 (長期間)慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり (14日間でのBOD分解度=100%、GC分解度=100% (通産省公報 (1979))) 、藻類 (Pseudokirchneriella subcapitata) の96時間NOEC = 0.063 mg/L (環境省リスク評価第13巻 (2015)) であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類 (ニジマス) の96時間LC50 = 2.5 mg/L (CEPA (2003)) であるが、急速分解性があり、生物蓄積性が低いと推定される (log Kow = 2.95 (PHYSPROP Database (2009))) ことから、区分外となる。 以上の結果を比較し、区分2とした。
オゾン層への有害性データなし。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。
国際規制
国連番号2055
国連品名STYRENEMONOMER,STABILIZED
国連危険有害性クラス3
副次危険-
容器等級L
海洋汚染物質該当する
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質有害液体物質(Y類物質)
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報消防法、道路法の規定に従う。
特別な安全上の対策消防法、道路法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*128P (P:爆発的な重合を起こすおそれ)
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2016 Emengency Response Guidebook (ERG 2016)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条別表第1の2第4号1)【スチレン】
労働安全衛生法危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号)【4の4 その他の引火点30℃以上65℃未満のもの】
特殊健康診断対象物質・現行取扱労働者(法第66条第2項、施行令第22条第1項)【3 スチレン】
名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2第1号、第2号別表第9)【323 スチレン】
作業環境評価基準(法第65条の2第1項)【20の2 スチレン】
特定化学物質第2類物質、特別有機溶剤等(特定化学物質障害予防規則第2条第1項第2号、第3の2号、第3の3号)【22の2 スチレン】
特定化学物質特別管理物質(特定化学物質障害予防規則第38条3)【22の2 スチレン】
健康障害防止指針公表物質(法第28条第3項・厚労省指針公示)【スチレン】
名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条第1号、第2号別表第9)【323 スチレン】
危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)
作業場内表示義務(法第101条の4)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)【240 スチレン】
毒物及び劇物取締法-
化学物質審査規制法優先評価化学物質(法第2条第5項)【47 スチレン】
旧第2種監視化学物質(旧法第2条第5項)【旧番号1065 スチレン(平成23年4月1日をもって廃止)】
消防法第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類)【4 第二石油類非水溶性液体】
道路法車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2)【5 第二石油類非水溶性液体】
航空法引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】2055 スチレン(安定化されたもの)】
船舶安全法引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】2055 スチレン(安定剤入りのもの)】
港則法その他の危険物・引火性液体類(法第21条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表)【2ロ スチレン(安定剤入りのもの)】
海洋汚染防止法危険物(施行令別表第1の4)【13 スチレン】
有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1)【241 スチレン】
大気汚染防止法揮発性有機化合物(法第2条第4項)(環境省から都道府県への通達)【揮発性有機化合物】
有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質(中央環境審議会第9次答申)【111 スチレン】
水質汚濁防止法指定物質(法第2条第4項、施行令第3条の3)【27 スチレン】
悪臭防止法特定悪臭物質(施行令第1条)【17 スチレン】

16.その他の情報
参考文献
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。
NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)
International Chemical Safety Cards (ICSC)
Hazardous Substances Data Bank (HSDB)
GESTIS Substance database (GESTIS)
ERG 2016版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用