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慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)

1 慢性疲労症候群とは

慢性疲労症候群とは、これまで健康に生活していた人がある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、勤務や日常生活に支障きたす程の重度の疲労感と共に微熱、頭痛、脱力感や、思考力の障害、抑うつ等の精神神経症状などが数ヶ月、数年の長期にわたって続くため、健全な社会生活が送れなくなるという病気です。慢性疲労症候群の発症率は1000人に3人ですが、病気の知識が広まっていないため、適切な診断を受けていないか、うつ病・更年期障害・自律神経失調症などと考えられていることも多いようです。

2 生活環境ストレス

慢性疲労症候群の発症のきっかけは生活環境要因(ストレス)であることが明らかになりつつありますが、発症時では自分では自覚していない睡眠習慣の変化(睡眠時間の変化、睡眠にあてる時間帯の変化など)、担保や貸付金の損失、家族の健康上または行動上の変化、親戚とのトラブル、配偶者との和解、気晴らし・休養の取り方や頻度の変化、けがや病気、生活状況の変化(家の新築・模様替え、家や近隣の状況の悪化など)などが多く見られます。ストレスには対人的な精神的ストレスだけではなく、過重労働・長時間労働などの身体的負担(身体的ストレス)、職場の作業環境(騒音、温熱、紫外線)や生活環境による物理的ストレス、ホルムアルデヒド(シックハウス)などのような化学物質による化学的ストレス、あるいはウイルス、細菌、寄生虫など生物学的ストレスなど総合してその関与を考える必要があります。

3 症状と診断

最も重要な症状は疲労感です。この疲労感は、日常生活に支障があるほど重度で、通常6カ月以上続きます。その他によく見られる症状として、首や脇の下のリンパ節の腫れや圧痛、のどの痛み、発熱などのかぜのような病状、記憶力・集中力低下、不眠、頭痛、関節痛、筋肉痛、腹痛など出ることがあります。慢性疲労症候群の診断を確定できる検査法はありません。そのため、甲状腺疾患、精神病、アルコール依存症など、同様の症状が現れる病気を除外する必要があります。慢性疲労症候群の診断が下せるのは、薬の副作用も含め、この疲労感を説明できる明らかな原因が見つからなかった場合に限られます。

4 原因と治療

多くの研究がされているにもかかわらず、慢性疲労症候群の原因は十分解明されていません。慢性疲労症候群の多くは環境要因(ストレス)と遺伝的要因が関係した神経・内分泌・免疫系の変調に基づく疾患であり、ウイルスの再活性化や慢性感染症によって引き起された種々の脳機能障害である可能性も高いといわれています。一つの疾病ではなく複合された病気と見ることが大事です。

現在の慢性疲労症候群の診断基準が「日常生活に支障をきたすような疲労が半年以上続く」という症状にもとづいていますので、慢性疲労症候群と診断される患者の中には比較的症状の軽い方から重症の方までおられます。そのため慢性疲労症候群と診断されても、それぞれの患者毎に疲労の原因が異なっている可能性がありますから、治療には専門医の指導で適切な治療を受けることをお勧めします。