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建設業におけるリスクアセスメントのすすめ方

参考3

1 概要

リスクアセスメントとは、職場に潜む危険性又は有害性を特定し、それによる労働災害(健康障害を含む)における負傷又は疾病の重篤度(災害の程度) と負傷又は疾病の発生の可能性の度合い(可能性の度合)を組合わせてリスクを見積もり、その大きさに基づいてリスクを低減するための対策の優先度を決めた上で、リスクの除去又は低減の措置を検討し、その結果を記録する一連の手法をいいます。リスクアセスメントによって検討された措置は、安全衛生計画に盛り込み、計画的に実施する必要があります。リスクアセスメントの手順を型枠大工工事を例にして取りまとめると次のとおりです。

(図1)リスクアセスメントの手順

危険性又は有害性の特定

  • 丸鋸で合板を切断している時に切れ・こすれはないか。
  • 単管を材料仮置場に荷降ろし中に挟まれはないか。
  • 立馬上で壁合板建て込み中取付時に墜落・転落はないか。
  • 玄翁でコンクリート釘をたたいている時、釘の頭が割れて飛来しないか。

リスクの見積り

  • 対策が未実施の場合のリスクはどのくらいか。
  • 災害になった時、ケガの程度(重篤度)はどのくらいか。
  • 危険性に接触し災害が発生する頻度はどのくらいか。
  • そのリスクの大きさ(程度)はどのくらいか。

リスクを低減するための優先度の設定とリスク低減措置の検討

  • リスクを低減するための対策は。
  • 優先して仮設設備・機械を変えられないか。
  • 作業のやり方を変えられないか。
  • 何か防護する設備や装置はないか。

優先度に対応したリスク低減措置の実施

  • 現在作業中の現場で次の階から低減措置ができないか。
  • 次の現場から低減措置ができないか。
  • 近い将来本質的なリスク低減措置が必要ではないか。
  • リスク低減措置を実施した後の低減効果は充分か。

記録

  • リスクアセスメントの結果及び実施したリスク低減措置を記録して、災害防止のノウハウを蓄積し、費用対効果を明らかにしていく。

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