職場のあんぜんサイト

  1. ホーム
  2. 労働災害事例
  3. 労働災害事例(検索結果詳細)

労働災害事例

屋外でのコンクリートブロック製作中に一酸化炭素中毒となった事例

屋外でのコンクリートブロック製作中に一酸化炭素中毒となった事例
業種 建築工事業
事業場規模 16〜29人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
建設業のみ 工事の種類
災害の種類
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:4人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業環境の欠陥
発生要因(人)
発生要因(管理) 安全措置の不履行

No.101486

発生状況

 本災害は、河川の水害防止のためのコンクリートブロック製作作業中に発生した。
 当該作業は、屋外にて地面に穴を掘り、組み立てた型枠にコンクリートを打設してブロックを作るという手順である。災害発生当時は気温が氷点下であったため、コンクリートの養生(適切に固まること)のために、穴の上部をビニール製のシートで密閉してその中で練炭を燃やして気温を上げ、作業を行った。被災者らは、養生を終えた後の当該穴の中で、上部を覆ったシートを一部開けただけで型枠組立て作業を行っていたところ体調の不良を訴え、1名が倒れた。その後、到着した救急隊員により治療の必要性が確認され、医療機関にて一酸化炭素中毒と診断された。

原因

1 作業場所を覆っているシートを取り外して換気を行う、又は全体換気装置を設ける等により、一酸化炭素の濃度が有害な程度とならないための措置を講じていなかったこと。
2 呼吸用保護具等、適切な保護具を備えていなかったこと。
3 練炭を燃やした作業場所における一酸化炭素濃度を事前に確認することなく、当該作業場所で作業を開始したこと。
4 一酸化炭素の有害性等に関する十分な知識を有していなかったこと。

対策

1 作業場所を覆っているシートを取り外して換気を行う、又は全体換気装置を設ける等により、一酸化炭素の濃度が有害な程度とならないための措置を講じること。
2 呼吸用保護具等、適切な保護具を備えること。
3 練炭を燃やした作業場所で作業を行う際には、事前に一酸化炭素濃度に異常がないことを確認してから作業を開始すること。
4 一酸化炭素の有害性等に関する教育を実施すること。