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労働災害事例

入居者をトイレに誘導中、ドアを開けようと車椅子のフットレストを乗り越えたところ、靴がフットレストにひっかかり、転倒した

入居者をトイレに誘導中、ドアを開けようと車椅子のフットレストを乗り越えたところ、靴がフットレストにひっかかり、転倒した
業種 社会福祉施設
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の起因物
災害の種類(事故の型) 転倒
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業方法の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) その他の不安全な行為

No.101454

発生状況

 高齢者施設の入居者の居室にて利用者をトイレに誘導中、入居者が車椅子のフットレストを上げて自走していたため、先周りし、トイレのドアを開けようと車椅子のフットレストを乗り越えたところ、靴がフットレストにひっかかり、転倒し、トイレのドアに頭から激突するような体勢で転倒した。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 十分な作業空間がないにもかかわらず、車いすのフットレストを乗り越えて、トイレのドアを開けようとしたこと。
2 入居者への声掛けを行わず、必要に応じて車いすにブレーキをかけ、先にトイレのドアを開けていなかったこと。

対策

 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 トイレ誘導の際、被介助者に声掛けを行い、必要に応じて先にトイレのドアや蓋を開け、車いすを便座の近くに寄せ、ブレーキをかけてからフットレストを上げること。
2 作業空間を十分に確保し、トイレ誘導に伴う介助者の負担を減らすこと。
3 車いすのフットレストを乗り越えないこと。
4 介助を行う際は、被介助者の心理状態、動作能力などを常に把握し、被介助者の動作をイメージしつつ誘導するように心がけること。
5 車いすでの移動(自走を含む)の際、被介助者の足がフットレストに乗っていることを確認すること。
6 災害報告のための様式を整備し、発生した災害の分析を通した改善策について、労働者に周知徹底を図ること。
7 転倒災害防止のための委員会等を組織し、職場における安全衛生教育や研修を定期的に実施すること。