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自動洗浄・乾燥工程でハンガー掛け作業を行い急性薬物中毒になる

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発生状況
 本災害は、汎用モーターの部品製造及び組立工場において、汎用モーターの端子キャップ等の油等の汚れを塗装工程の前の自動洗浄及び乾燥する工程で発生したものである。
 被災者は自動洗浄設備の外で、部品を当該設備に自動搬送する鉄製のレールに取り付けられたハンガーに掛ける作業(ハンガー掛け作業)、及び洗浄工程が完了した部品をハンガーから外して専用籠に入れる作業(取り込み作業)を行っており、有機溶剤等を用いて作業を行うことはなかった。
 被災者は午後4時頃、ハンガー掛け作業中にタバコのような薄い煙の筋が自動洗浄設備の部品供給口から東へ2mの取り込み作業位置に流れていることに気づき、ハンガー掛け作業位置を離れ、取り込み作業位置に移動して取り込み作業を行ったが、取り込み作業位置にも上記の煙が流れてきた。
 被災者は当初の頭痛、息苦しさに加えて、めまい、けん怠感(脱力感)、手足のしびれ、悪寒、強い吐き気を覚え、トイレで嘔吐したので、終業時間の午後5時まで休息し、退社した。翌日病院で吸入による急性薬害中毒の疑いがあると診断され、4日間休業した。
 災害発生時、有機溶剤等を洗浄装置内の洗浄漕(浸漬漕)に自動供給するためのポンプのスイッチが切られており、ヒーターが取り付けられた蒸気漕が空焚きの状態であった。そのため、蒸気層内に沈殿していた油等及び有機溶剤等が加熱され有機溶剤等の蒸気が発生し、洗浄装置から部品等の供給口を通じて作業位置に蒸気が流出したものである。
原因
1 自動洗浄設備の有機溶剤等を供給するポンプのスイッチが切られていたこと。
2 制御盤の警告ランプが被災者の作業位置から確認できず、警告ブザーの警告音が小さかったため、被災者が迅速に異常事態を把握できなかったこと。
3 自動洗浄設備の稼働中に、蒸気漕の有機溶剤等の水位が異常に低下した場合の対応が十分に想定されておらず、リスクアセスメントが実施されていなかったこと。
対策
1 有機溶剤等の供給ポンプのスイッチに覆いを設けるなど、誤操作防止の対策を講じること。
2 警告ランプ又は警告ブザーについて、被災者の作業位置から異常発生を明瞭に確認できるような対策を講じること。
3 部品洗浄工程について、有機溶剤等の水位及び供給ポンプのスイッチの状態などの作業開始前の点検を徹底するものとし、当該点検の実施結果に基づきリスクアセスメント行うこと。また、異常発生時の対応を周知徹底すること。
業種 電気機械器具製造業
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.101331
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