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ガス管取替工事において、漏れ出したガスにはつり作業の火花が引火

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発生状況  この災害は、ガス管を取り替える作業中、漏れ出したガスに引火し、火柱が現場に面していたビルにまでおよび、その火柱によりビルが延焼したものである。
 災害が発生した日、午前9時半頃から、協力会社の作業員が、ドラグショベルを用いて掘削作業を始めた。掘削作業は正午に終了し、引き続きガス漏洩箇所のガス管を切断し、新しいガス管に取り替える作業を行うこととした。
 ガス管の取替えの準備として、バイパス管を取り付け、ガス管の切断箇所の上流側と下流側それぞれに装着したガス遮断装置から、2個づつ袋をガス管内に挿入して空気を吹き込みガスの流れを遮断し、漏洩箇所部分のガス管を切断した。
 しかし、このとき下流側に挿入してあったガスを遮断していた袋を破いてしまった。 
 その後、新しいガス管を取り付けるに際して、掘削によって露出したマンホールのコンクリート外壁が邪魔になるのではつることにした。
 作業員がはつり作業を実施中、下流側の切断した箇所から火炎が立ちはじめ、まもなく、上流側からもガスが噴出し、作業場所に面していたビルの5階にまで達する火柱となった。そのため、現場の作業員1名と、ビル内から避難しようとした2名が熱傷等を負った。
原因  この災害は、ガス管を取り替える工事の作業中、漏れ出したガスに引火して発生したものであるが、その原因としては、次のようなことが考えられる。
1  ガス遮断装置を装着した位置から切断箇所までの距離が近すぎたため、管の切断の際に袋を破いてしまい、このため、ガスが管の切断側に漏れ出したものと考えられること
2  着火源としては、電動ハンマードリルカッター部とコンクリートとの間で発生した火花であると推定されること
3  ガス遮断装置の装着位置を発注者が示す作業標準どおりに行わなかったこと
4  当初予定していなかったマンホールのコンクリート外壁のはつり作業が事前に作業の安全性を検討することなく行われたこと
5  ガスの遮断に用いられていた袋が破損したこと、はつり作業が追加されたことなどについて、下請業者から元請業者に対して協議するなどの連携が不十分であったこと
対策  同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要と考えられる。
1  ガス遮断装置は、ガス漏れの少ない構造に改善し、ガス漏れ検知、ガス漏れ警報装置等を備え付けるなどの改善を行うこと。
2  ガスが漏洩するおそれのある場所では、火花が発生する工具の使用および火気の使用を禁止すること。
 なお、ガスが漏洩するおそれのある場所で使用する電気機械器具は、防爆構造電気機械器具とすること。
3  作業標準から逸脱した作業の必要性が生じたときには、事前に関係者と協議を行うなどの連携を密にすること。
4  施工業者は、店社と一体化した安全衛生管理体制を確立し、作業の危険性およびその対処方法についての安全教育を実施し、併せて定められた作業標準の遵守の必要性を徹底すること。
 また、店社による安全パトロールを実施して、指示事項の遵守状況などについて指導監督すること。
業種 その他の土木工事業
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 可燃性のガス
災害の種類(事故の型) 火災
建設業のみ 工事の種類 その他の土木工事
災害の種類 その他の爆発・火災等
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物) 設計不良
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) 安全装置をはずす、無効にする
NO.100545
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