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労働災害事例

ゲームセンターの休憩室・トイレを清掃していて有機溶剤中毒

ゲームセンターの休憩室・トイレを清掃していて有機溶剤中毒
業種 その他
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) その他保護具を指定していない
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) 保護具を使用していない

No.100201

発生状況

 この災害は、ゲームセンターの従業員休憩室及びトイレの掃除を行っていた従業員が有機溶剤中毒となったものである。
 災害発生当日、午前10時に当日の勤務者である4名が出勤し、改装中の店内の清掃作業等を行うことになり、被災者は2階の従業員の休憩室及びトイレの掃除を行うことになった。
 掃除の方法は、市販の住宅用合成洗剤を休憩室とトイレの床及び壁に吹きつけ、拭きとる手順で進めていたが、被災者は途中でシンナーの臭いがするのでおかしいと思いつつ、午後5時頃まで同じ洗剤を使用して掃除を続けた。
 被災者は、作業中から頭痛がしていたが、風邪気味でもあったのでそのためと考えて無理をして作業を続けたが、帰宅後もその症状が治まらないので、医者に行ったところ有機溶剤中毒と診断された。

原因

 この災害の原因としては、次のことが考えられる。
1 ほぼ密閉状態の部屋でミネラルスピリットが消費されて有機溶剤の蒸気が室内に拡散したこと
2 有機溶剤の知識のない者が自己判断でミネラルスピリットを購入してきて使用し、また、スプレー式にすると便利であるとの考えで移し変えたこと
3 店長が改修について、その内容、使用機材等の指示を行わなかったこと
4 安全衛生管理体制が整備されていなかったこと

対策

 この災害は、ゲームセンターの従業員休憩室及びトイレの掃除を行っていた従業員が有機溶剤中毒となったものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策が必要である。
1 シンナー等の有機溶剤を使用する業務等については、安易な作業指示を行わないこと
2 有機溶剤等の管理を的確に行うこと
3 従業員、アルバイト等に対して安全衛生教育を行うこと
4 安全衛生担当者の選任等安全衛生管理体制を確立すること