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医薬品中間体製造工程における臭化メチル中毒

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発生状況 本災害は、臭化メチルを原料の1つとして使用する医薬品中間体製造工程において、生成した結晶を反応釜から遠心分離機へ移し替える際に、釜内に残留していた未反応の臭化メチルを吸入して中毒となったものである。
 災害が発生した事業場においては、結晶の移替えは、通常反応釜の底部にあるバルブからパイプを通って遠心分離機に送る方法を採っていたが、災害発生当日は、バルブが故障していたため、反応釜上部のマンホールからひしゃくで取り出して遠心分離機に入れる方法を採ることとなった。
 作業は、被災者がひしゃくで結晶を取り出して、ファイバードラムと呼ばれる紙製の容器に入れ、他の2人がこの容器を遠心分離機のある場所まで運搬し、その中に結晶を投入するという分担で行われた。
 当日の作業が終了し、作業場から控室へ移動する途中、被災者は突然倒れこみけいれんを起こし、意識を失った状態で病院に運ばれた。
 なお、反応釜から結晶を取り出す前には、未反応の臭化メチルを除去するため真空ポンプにより約1時間脱気が行われていた。また、実際に結晶を取り出す際には、反応釜のマンホールの位置にフレキシブルダクトを固定して局所排気装置を稼働させていたが、被災者は防毒マスク等の保護具は着用していなかった。
原因 [1] 結晶の取出しに際し、反応釜内の臭化メチルの濃度が十分に低くなっていなかったこと。また、臭化メチルの濃度を濃度測定により確認せずに、取出し作業を行ったこと。
[2] 結晶取出し作業の際に、局所排気装置は稼働させていたが、作業者に防毒マスク、不浸透性の保護衣・保護手袋等の保護具を着用させていなかったため、作業者が臭化メチルをばく露したこと。
[3] 作業者に対して臭化メチルの有害性等について労働衛生教育が行われていなかったため、作業者が作業の危険性について認識を持っていなかったこと。
対策 [1] 有害ガスが残留している場合の結晶の移替えは、できる限りパイプを通して行うこととし、それができない場合には、当該有害ガスを脱気し、濃度が十分に下がったことを確認してから取出し作業を行うこと。
[2] 有害ガスが残留している場合の結晶の取出しにおいては、局所排気装置を稼働させるだけでなく、作業者に防毒マスク、不浸透性の保護衣・保護手袋等の保護具を着用させること。
[3] 作業に従事する作業者に対して、取扱い物質の有害性、適切な作業方法等について労働衛生教育を行うこと。
業種 医薬品製造業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:− 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.910
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