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タンク内洗浄作業中、発生した塩素で中毒

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発生状況 本災害は、1日約44万本の缶飲料(ウーロン茶)を製造している飲料製造工場で発生した。
 ウーロン茶の製造工程は、葉から抽出液を取り出し、冷却してから検査し、濃度を均一にするため、約1時間余撹拌しながら抽出液をストレージタンクに貯えて、次の工程へ送るものである。抽出液ストレージタンクは、当日の使用が終了してから洗浄を行うことになっており、16時ごろから、まず自動洗浄を行った。この自動洗浄はタンク内の上部に取り付けられているスプレーボールから水または洗剤液を出しながらタンク内の撹拌扇を動かして行うものである。被災者は、自動洗浄を、[1]水洗を約4分間、[2]塩素系アルカリ洗剤(次亜塩素酸ナトリウム含有)を用いて約15分間、[3]水洗を約10分間の手順で実施した。
 自動洗浄終了後には、タンク内に洗剤液等が残らないようにタンク内部に入って洗浄作業を行うことになっており、被災者は、棒ブラシとスポンジを持ち、タンク上部のマンホール口からタンク内にゴムホースで水を流し込みつつタンク内部へ入った。タンク内に頭を入れた途端、異常な臭気を感じ、急いで外へ出たが、吐気と両手、胸にしびれるような感じがしたため病院へ入院し、休業6日の被災となったものである。
原因 [1] 塩素系アルカリ洗剤タンクと同一配管でつながっている酸性液体洗剤(硝酸20%含有)の入ったタンクのバルブがゆるんでいたため、抽出液タンクを塩素系アルカリ洗剤液で洗浄した時に酸性液体洗剤が混合し、塩素ガスが発生したこと。
 2NaClO+2HNO3→2NaNO3+1/2O2↑+H2O+Cl2
[2] 作業従事者および作業責任者にも次亜塩素酸ナトリウム含有洗剤と酸との混合により、塩素ガスが発生すること、またその有害性についての知識が十分でなかったこと。
対策 [1] 塩素系アルカリ洗剤と酸性液体洗剤との配管を別にし、構造的に両液が混合することのないように改造すること。
[2] 洗剤使用上の注意点、特に次亜塩素酸ナトリウムと酸との混合による塩素の発生および塩素の有害性等についての安全衛生教育を徹底すること。
業種 飲料(酒類を除く)製造業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:− 休業者数:1人
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.875
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