アンケートにご協力お願いします。

銅メッキ製品の分析作業中、シアン化合物で中毒

  労働災害事例イラスト イラストをクリックすると拡大表示されます
発生状況 本災害が発生した事業場は、従業員数150人の中規模事業場であり、次の工程により、炭酸ガスアーク溶接用ワイヤーの製造を行っている。
 (原線)→メッキ工程→焼鈍工程→巻取工程→包装工程→出荷
 本災害は、メッキ工程でメッキの度合いを分析する作業の際、分析後の廃液と床面に付着したシアン化ナトリウムとの反応で生じたシアン化水素を被災者が吸い込み、中毒となった。
 災害発生当日、被災者は分析場において、アンモニア液を用いてワイヤーの銅付着量の分析作業を行っていた。分析後、液を所定のポリ容器の中に入れようとしたが、満杯のため入れられず、代わりの容器を捜したところ、外の酸回収装置付近にポリ缶があるのを見つけた。このポリ缶には少量の液体が残存していたため、分析場に持ち帰り水道の水でゆすぎ床面に捨てたところ、甘酸っぱい腐ったような臭いがしたため、被災者はその場所を立ち去ろうとしたが気分が悪くなり、分析場の入口で意識不明のまましゃがみ込んでしまった。これを同僚の作業者に発見され、救急車にて病院に運ばれ、2週間の入院となったものである。
原因 [1] 被災者が見つけてきたポリ缶には塩酸が入っており、過去2回ほど使用されたことがある。一方、分析場床面にはシアン化ナトリウムが付着しており、このため次の化学反応を起こしシアン化水素ガスが発生し、そのガスを吸入したために急性中毒を生じたものである。
 NaCN+HCl→NaCl+HCN↑
[2] 屋外に放置されていた塩酸の入っていた容器には、表示がされていなかったこと。
 有害物を取扱う作業について、作業標準を定めるとともに、有害物の取扱いについての安全衛生教育を徹底すること。また、実際の作業においては、作業主任者の指揮の下で定められた作業標準を遵守させること。
対策 [1] 有害物およびその容器については、一定の場所に集積するとともに、有害物を入れた容器には見やすい箇所に有害物の名称、成分等の表示を行うこと。
[2] 有害物を含有する溶液は決められた容器に捨てること。
[3] シアン化ナトリウムを床面にこぼさないよう管理するとともに、定期的に十分床面の清掃を行うこと。
業種 その他の金属製品製造業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:− 休業者数:1人
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.874
このページのトップへ戻ります
アンケートにご協力お願いします。