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精製アントラセン計量ホッパー内で爆発

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発生状況 アントラセンはアントラセン油(コールタールの高沸点留分(沸点270〜360℃))中に30%程含有される炭素と水素の化合物で、アントラキノン染料、カーボンブラック等の原料として用いられる。アントラセンをアントラセン油から抽出するにはさまざまな方法があるが、当該工場では、アセトンを用いて抽出し、その後乾燥してアセトンを蒸発させ、精製アントラセンを得る方法を採用していた。
 この災害は、乾燥工程を終えたこの精製アントラセンをホッパーで計量作業中に発生したものである。
 災害発生当日、バッジ式乾燥器D−3で精製アントラセン約1200kgの乾燥が終了し、排出・計量作業が開始された。
 乾燥された精製アントラセンはコンベヤーで搬送中に常温に冷却され、クッションホッパーを介して計量ホッパーに投入される。
 計量ホッパーには一回に180kgしか入らないため、7回に分けて計量を行い、計量の終わった精製アントラセンは下部の製品ホッパーに落下する。その際、計量ホッパー内に精製アントラセンが付着するため、被災者Aは計量ホッパーの外壁を木づちでたたき、アントラセンを完全に落下させることにより、計量誤差を押さえる作業に従事していた。
 5回目の計量が終了し、被災者Aが木づちで計量ホッパーをたたいた直後、クッションホッパー内に一時的に貯められていた精製アントラセン30kgが計量ホッパー内に落下した。その瞬間、「ドン」という音とともにクッションホッパーと計量ホッパーのジョイント部のキャンパスが焼損し、Aは顔面に爆発風を受け、熱傷を負った。
原因 製造された精製アントラセンは粒子が細かいので、計量ホッパー内の空気中に分散しており、爆発限界に入っていたと考えられ、アントラセンがクッションホッパーから計量ホッパーに落下する際に発生した静電気が点火源となって、この浮遊アントラセン粒子に着火し、粉じん爆発が起こったものと考えられる。
 なお、当該計量ホッパーはアースされていたため、必ずしも静電気除去の措置がなされていなかったわけではない。
対策 [1] 計量ホッパーから製品ホッパーへの落下方式の改善等により、ホッパー内の粉じんの飛散を抑制すること。
[2] ホッパー内を不活性ガス(N2等)で置換すること等により、酸素濃度を制御すること。
[3] アースを完全にすること。設備全体をアースすることにより、ホッパー内の空気が帯電しにくくすることが必要である。
[4] 無人連続工程に人力が必要な作業を導入する際にはその作業の安全性等の検討・改善を行うこと。
業種 化学工業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の装置、設備
災害の種類(事故の型) 爆発
被害者数
死亡者数:− 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.644
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