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アセチレンガス半自動切断機に点火し、爆発

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発生状況 本災害は、造船所において、アセチレンガスを用いた半自動ガス切断機を使用しようとして、ライターで点火しようとしたところ、漏れ出ていたアセチレンガスに引火、爆発し、爆風で飛ばされた切断機が作業者に当たり、死亡したものである。
 事故の発生したY造船は、鋼製の底引き漁船などの建造、修理を行っている造船所であり、Z工業は、その構内下請けとして鉄工関係の仕事を請け負っている。本災害の被害者Bは、Z工業の作業者である。
 災害発生当日、Z工業では、鋼板のマーキング切断作業と船の機関部のアーク溶接作業を3人の作業者で行うことになっており、Z工業の作業責任者Aは、Bにマーキング切断作業を行うよう、また、他の2人CとDには溶接作業を行うよう作業分担を指示した。なお、マーキング切断とは、船体に用いる四角い鋼板の上に、原寸大の型紙を使って線を描き(マーキング)、アセチレンガスを用いた切断機でその線に沿ってパーツごとに切断していく作業である。
 Z工業では、このマーキング切断に半自動ガス切断機を使用しているが、この半自動ガス切断機は、溶断しようとする鋼板の上に切断機を置き、火口に点火してスイッチを入れると自動的に溶断が開始されるものである。切断機の下部に車輪が付いているため、切断機が自動的に移動して順次溶断していくようになっているが、移動する方向は常に手でガイドしてやる必要があるため、完全自動でなく半自動となっている。
 さて、Bは、作業分担の指示があった後、作業方法については特に指示を受けないまま、直ちに溶断作業にとりかかった。ところが、アセチレンガスボンベの元栓を開けるのを忘れたまま、半自動ガス切断機のガス開閉レバーを開け、ライターにより点火しようとしたため、火口に点火しなかった。そこで、建屋の外に置いてあるアセチレンガスボンベの元栓を開けに行き、半自動ガス切断機に再び点火しようとしたところ、爆発が発生し、爆風で飛ばされた半自動ガス切断機がBに当たり、死亡したものである。
 直接的原因は、アセチレンガスボンベの元栓を開けに行こうとするときに、ガス開閉レバーを閉じておかなかったため、ボンベの元栓を開けたときから、再度点火しようとするまでに、かなりの量のアセチレンが吹管から放出し、再点火により、そのアセチレンに着火、爆発に至ったためである。
原因 [1] 半自動ガス切断機に点火するに当たって、決められた手順を守らずに作業を行ったため、再度点火しようとするまでに、大量のアセチレンガスが放出されるに至ったこと。
[2] ガス溶断の作業について、作業指揮者を選任せず、作業者任せにしていたため、作業者が不適切な作業の方法をとったこと。
[3] 半自動ガス切断機の仕組みについて、十分な教育を行っていなかったため、ガス開閉レバーが開の状態であれば、アセチレンボンベの元栓を開けたときに、吹管からアセチレンが放出されてしまうことに、作業者が気づいていなかったこと。
対策 [1] ガス集合溶接装置を用いてガス溶断の作業を行う場合は、ガス溶接作業主任者を選任し、その職務を行わせること。
 また、単独のアセチレンボンベを用いてガス溶断の作業を行う場合は、ガス溶断作業の作業指揮者を選任し、その職務を行わせること。
[2] 半自動ガス切断機の仕組み、取扱い方法などについての教育を十分行うこと。
業種 造船業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の溶接装置
災害の種類(事故の型) 爆発
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.545
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