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船内で溶接中に爆発

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発生状況 本災害は、造船所で建造中のガソリンタンカーの船首楼内部において、電気配線用の支持金具を取り付けるためアーク溶接を行っていたところ、船首楼下側のタンクが爆発し、マンホールから吹き上げた爆風により火傷を負い死亡したものである。
 建造船は約500トンのガソリン運搬用タンカーで、災害発生日は、3カ月半の建造期間のうち約3カ月を経過し、主に内装の作業が行われる段階であった。
 災害発生の3日前、塗装会社の作業者3名により、フォアピークタンクと呼ばれる船首下部のガソリンタンクの吹付け塗装が行われた。塗装に使用した塗料、硬化剤、溶剤は元方事業者から支給されていたが、いずれも有機溶剤が20〜80%含まれており、その成分はトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン等であった。
 塗料等の使用量は、塗料約50kg、硬化剤約3kg、溶剤約16kgであり、有機溶剤の量は合計で25kg程度であったと考えられる。
 塗装作業終了後、送排風機4台を図のように配置して約2時間フォアピークタンク内の換気を行い、翌日も同様の手法で約8時間換気を行った。災害発生の前日はフォアピークタンクの換気は行っていない。
 被災者の所属する事業場は造船関係の電気工事を行うものであり、災害発生当日は、被災者1人で船首楼の内部で電気配線用の支持金具を取り付けるため、アーク溶接を行っていた。
 そして、フォアピークタンクに通じるマンホール(35cm×45cm)の直上にある電源ボックスの側部に支持金具を取り付けようとしたところ、フォアピークタンクの内部で爆発が起こり、マンホールから吹き上がった爆風により火傷を負い、入院先で死亡したものである。
 なお、被災者は、当該元方事業者からの造船の電装工事関係の仕事を30年にわたり行ってきたベテランであり、通常は特に元方事業者の作業指示を受けることなしに、被災者自らが建造工程を判断しながら電装工事の作業を行っていた。
原因 [1] フォアピークタンク内部の塗装を行った後に十分な換気が行われなかったため、タンク内およびマンホール周辺部にトルエン等引火性の危険物の蒸気が充満していたこと
[2] 危険物の存在を確認せずに溶接作業を行ったこと
[3] 元方事業者による、作業間の連絡調整が行われていなかったこと
 が挙げられる。
対策 [1] 船内における爆発・火災災害を防止するため、塗装に際しての換気の作業標準を定め、関係作業者に周知徹底すること。
[2] 船内の溶接作業に当たっては、あらかじめ危険物の有無を確認し、必要に応じて通風、換気等の措置を講じること。
[3] 元方事業者は、請負作業者と十分連絡調整を行い、関係作業者が危険物の存在を確認できる体制をとること。
[4] 安全衛生推進者を選任し、担当する業務を遂行させること。
業種 造船業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) 引火性の物
災害の種類(事故の型) 爆発
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.517
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