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船内でガス溶断中、ウレタンフォームに引火

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発生状況 火災が起こったのは、ドック入りした150トンの船舶の船室を拡張する工事中であった。この工事は、4人居住用の船室の船首側の仕切り壁を取り除き、部屋の長さを1m広げ、2段ベッドを新たに取り付けて6人用の船室にするというものであった。
 当日の工事内容は、
[1] 船室の船首側の仕切り壁用支持鉄板の切断撤去、
[2] 通風用ダクト延長のため、天井はり中央貫通部の切断、
[3] 拡張部分に取り付けられていた棚枠アングルの撤去
 であった。これらの作業が終了した後、下請けの作業者Aが、新設するベッド位置付近の状況を点検したところ、ベッドの足の部分が仕切り鉄板の端の部分およびそれと重なっている補強板に当たることが分かった。そこでAは親会社の責任者を呼び、作業打ち合わせを行い、仕切り鉄板の一部を切断する許可を受けた。
 その切断個所は、図1、図2のとおり、船の右舷側の床部分で船の補強板と重なっている部分であり、すぐ脇に部屋の側壁としてベニヤ板が設けられており、このベニヤ板の裏側の船体鋼板には3〜5cm厚さの断熱材ウレタンフォームが吹きつけられていた。
 Aがガス切断機を船内に持ち込み、溶断をしていたところ、火花がウレタンフォームに燃え移り、部屋全体に燃え広がり、Aは逃げ遅れて死亡した。
原因 [1] 易燃性の物(ウレタンフォーム)の存在する船内でガス切断機を用いて溶断作業を行ったこと。
[2] [1]の作業に際して、溶断箇所とウレタンフォームの間に引火を防ぐ防護措置をしなかったこと。
[3] 火災発生に対する消火用具等の準備がなかったこと。
[4] 火災発生後、速やかに避難をしなかったこと。
対策 [1] 易燃性の物が存在して火災が生ずるおそれのある場所においては、火花等を発する等点火源となるおそれのある機械等を使用しないこと。
[2] 易燃性の物の近くで溶断等をする場合は、火災を生じることのないように防護措置を講じること。
[3] 火気使用時における作業規定を作成し、作業者等に周知すること。
[4] 万一に備え、消火用具等を設置し、また避難訓練等を行うこと。
[5] 徹底した安全衛生教育を行うこと。
業種 造船業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) ガス溶接装置
災害の種類(事故の型) 火災
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)
NO.388
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