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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
フェニルオキシラン
作成日 2003年05月06日
改訂日 2006年04月17日
改訂日 2019年03月15日
改訂日 2021年03月12日
1.化学品等及び会社情報
化学品の名称フェニルオキシラン (別名: スチレンオキシド) (Styrene oxide)
製品コードR02-B-047
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限香料原料,合成樹脂原料 (NITE-CHRIPより引用)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
物理化学的危険性引火性液体区分4
健康に対する有害性急性毒性 (経口)区分4
急性毒性 (経皮)区分3
急性毒性 (吸入: 粉じん、ミスト)区分4
皮膚腐食性/刺激性区分2
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性区分2A
皮膚感作性区分1
生殖細胞変異原性区分2
発がん性区分1B
生殖毒性区分2
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)区分1 (呼吸器)
区分3 (麻酔作用)
分類実施日
(環境有害性)
平成30年度、 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
環境に対する有害性-
GHSラベル要素
絵表示どくろ健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報可燃性液体
飲み込むと有害
皮膚に接触すると有毒
皮膚刺激
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
強い眼刺激
吸入すると有害
眠気又はめまいのおそれ
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれ
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
呼吸器の障害
注意書き
 安全対策使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
熱,高温のもの,火花,裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。
容器を密閉しておくこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
取扱後はよく手を洗うこと。
この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
 応急措置火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
 保管換気の良い場所で保管すること。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名フェニルオキシラン
別名スチレンオキシド
α,β-エポキシスチレン
濃度又は濃度範囲情報なし
分子式 (分子量)C8H8O (120.15)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号96-09-3
官報公示整理番号
(化審法)
3-1033
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
汚染された衣服を脱がせる。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
飲み込んだ場合気分が悪いときは医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入: めまい、嗜眠、意識喪失、嘔吐。
皮膚: 発赤、痛み。
眼: 充血、痛み。
経口摂取: 腹痛、他の症状については、「吸入」参照。
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
適切な消火剤粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素
使ってはならない消火剤情報なし
特有の危険有害性可燃性。
76℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。
特有の消火方法水を噴霧して容器類を冷却する。
直接水をかけない。
消火を行う者の保護情報なし

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器付化学防護服を使用することとの記載あり)
環境に対する注意事項周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。
封じ込め及び浄化の方法及び機材漏れた液を、ふた付きの容器に集める。
残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる。
地域規則に従って保管処理する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱い注意事項裸火禁止。
酸または塩基との接触禁止。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
容器を密閉しておくこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
作業衣を家に持ち帰ってはならない。
接触回避「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件換気の良い場所で保管すること。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
酸、塩基および食品や飼料から離しておく。
安全な容器包装材料消防法、国連危険物輸送勧告で規定された容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会 (2020年度版)未設定
ACGIH (2020年版)TLV-TWA: 1 ppm, 4.9 mg/m3
設備対策76℃以上では、密閉系および換気。
取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。
局所排気装置を使用する。
保護具
呼吸用保護具状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器を使用することとの記載あり)
手の保護具保護手袋を着用する。
眼の保護具保護眼鏡や保護面を着用する。(ICSCには、呼吸用保護具と併用して、保護眼鏡を使用することとの記載あり)
皮膚及び身体の保護具保護衣 (化学防護服) を着用する。(ICSCには、漏洩物処理時に自給式空気呼吸器付化学防護服を使用することとの記載あり)

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
物理状態液体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色〜淡黄色
臭い甘くて心地よいにおい
融点/凝固点-35.6℃ (HSDB (Access on June 2020))
沸点、初留点及び沸騰範囲194.1℃ (HSDB (Access on June 2020))
可燃性可燃性 (ICSC (2006))
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界1.1〜22% (ACGIH (2020))
引火点76℃ (c.c.) (ICSC (2006))
自然発火点498℃ (ICSC (2006))
分解温度データなし
pHデータなし
動粘性率1.99 cP (20℃) (HSDB (Access on June 2020))
溶解度水: 0.3% wt HSDB (Access on June 2020))
アセトン、ベンゼン、四塩化炭素、エチルエーテル、ヘプタン、エタノールに完全に溶ける (HSDB (Access on June 2020))
n-オクタノール/水分配係数log Kow = 1.61 (ACGIH (2020))
蒸気圧0.3 mmHg (20℃) (HSDB (Access on June 2020))
密度及び/又は相対密度1.0490 g/cm3 (25℃) (HSDB (Access on June 2020))
相対ガス密度4.30 (空気 = 1) (ICSC (2006))
粒子特性該当しない

10.安定性及び反応性
反応性情報なし
化学的安定性酸、塩基の影響下で引火点以上に加熱すると、重合することがある。
危険有害反応可能性情報なし
避けるべき条件混触危険物質との接触
混触危険物質酸、塩基
危険有害な分解生成物情報なし

11.有害性情報
急性毒性
経口【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分4とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 2,000 mg/kg (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、GESTIS (Access on May 2020))
(2) ラットのLD50: 2,000〜4,290 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020))
(3) ラットのLD50: 3,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2020))
(4) ラットのLD50: 3,000〜4,290 mg/kg (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))
経皮【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 930 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、ACGIH (7th, 2020))
(2) ウサギのLD50: 930 mg/kg (ACGIH (7th, 2020))
(3) ウサギのLD50: 930〜1,184 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))
(4) ウサギのLD50: 935 mg/kg (GESTIS (Access on May 2020))
吸入: ガス【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト【分類根拠】
(1) より、区分4とした。
なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。
ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (1.94 mg/L) よりも高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): 500 ppm (2.46 mg/L) (ACGIH (7th, 2020))
(2) 本物質の蒸気圧: 0.3 mmHg (20℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 1.94mg/L)
皮膚腐食性及び皮膚刺激性【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 原液または1%溶液で中等度の刺激を生じる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、刺激性を示すと報告されている (ACGIH (7th, 2020))。
(3) 本物質へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質はヒト及び動物に対して中等度の刺激性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。

【参考データ等】
(5) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分2Aとした。

【根拠データ】
(1) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) 本物質をウサギの眼に適用した眼刺激性試験で適用後24時間以上持続する角膜刺激性を示し、その影響は21日後までには消失した (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015)、REACH登録情報 (Access on July 2020))。
(3) 本物質へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質へのばく露は重度の痛みを伴う刺激性を示すが、腐食性は示さない (GESTIS (Access on May 2020))。
呼吸器感作性【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
皮膚感作性【分類根拠】
(1)〜(4) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 原液または1%溶液で中等度の刺激及び感作を生じ、蒸気へのばく露の方が液への接触よりも過敏性を生じやすい長期間または反復して接触することにより、皮膚が感作される可能性がある (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) において感作性を示し、陽性率は60%と報告されている (ACGIH (7th, 2020))。
(3) ヒトにおいて本物質の蒸気あるいは液体との接触により皮膚感作性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質はモルモットにおいて皮内投与により感作性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。
生殖細胞変異原性【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウスを用いた優性致死試験及びマウス/ハムスターの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の報告がある。また、マウス/ハムスターの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及びラット/マウスの体細胞を用いたDNA損傷試験において陽性及び陰性の報告がある (IARC 121 (2019)、ACGIH (7th, 2020))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いた遺伝子突然変異試験、ヒトの末梢血及びほ乳類体細胞を用いた小核試験、ヒトの末梢血を用いた染色体異常試験及び姉妹染色分体交換試験において陽性の報告が複数ある (同上)。
発がん性【分類根拠】
本物質へのばく露とヒトでの発がん性に関する十分な報告はない。(1) のIARCの最新の評価及びその根拠となった (2)〜(4) の情報に基づき、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでグループ2A (IARC 121 (2019))、産衛学会で第2群A (産業衛生学会誌許容濃度の勧告 (1992年提案、2018年再検討))、ACGIHでA3 (ACGIH (7th, 2020))、NTPでR (Reasonably anticipated to be human carcinogens) (NTP RoC (14th, 2016))、EU CLPで1B (EU CLP分類 (Access on May 2020)) に分類されている。
(2) 雌雄のマウスに本物質を2年間強制経口投与した発がん性試験において、雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率、雄で肝細胞腺腫及びがんの合計の発生率の有意な増加が認められた (IARC 121 (2019))。
(3) 雌雄のラットに本物質を2年間強制経口投与した2つの発がん性試験において、いずれの試験でも雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率の有意な増加がみられ、1つの試験では雄で乳腺の良性腫瘍の発生率の有意な増加が認められた (IARC 121 (2019))。
(4) 本物質は求電子剤であり、ヒトにおいてDNA付加物を形成し、遺伝毒性があるという強い証拠がある。 このメカニズムはヒトにおいても機能する (IARC 121 (2019))。
生殖毒性【分類根拠】
(1) より、母動物に死亡がみられているものの例数が不明であるが、胎児に重篤な影響 (着床前胚損失の増加) がみられていることから、ガイダンスに従い区分2とした。

【根拠データ】
(1) 雌ラットの妊娠前の3週間、妊娠前の3週間及び妊娠1日目から19日目まで、あるいは妊娠1日目から19日目まで本物質蒸気を吸入ばく露した試験において、300 ppm (1,470 mg/m3) では、全母動物がばく露日に死亡した。100 ppm (490 mg/m3) では、母動物毒性 (死亡 (例数記載なし)、体重増加抑制のみられる用量で、着床前胚損失の増加、胎児の体重と長さの減少、及び胸骨と後頭骨の骨化遅延の発生率の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。

【参考データ等】
(2) 雌ウサギの妊娠1〜24日に吸入ばく露した発生毒性試験において、母動物毒性 (死亡(4/24例)) がみられる用量で、着床後胚損失の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。なお、IARC 60 (1994) では、母動物毒性は24例中19匹が死亡した最高用量のみにみられたとしている。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)【分類根拠】
(1)、(2) より、区分1 (呼吸器)、区分3 (麻酔作用) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 気道への直接接触により重度の損傷を生じるおそれがある (ACGIH (7th, 2020))。
(2) ヒトが大量ばく露を受けた場合、気道刺激性、中毒性肺水腫、吐き気、中枢抑制を生じる可能性がある (GESTIS (Access on August 2020))。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)【分類根拠】
(1)〜(4) より、経口経路では区分に該当しないに分類される。しかし、他の投与経路のデータがないため分類できないとした。なお、旧分類の分類根拠であるヒトのデータについては確認できず、動物実験のデータを元に分類し、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた強制経口投与による24週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、最低用量の180 mg/kg/day (90日換算: 144 mg/kg/day、区分2超) で肝細胞過形成と腎尿細管変性、1,500 mg/kg/day (90日換算: 1,200 mg/kg/day、区分2超) 以上で死亡率増加、死亡例で前胃の基底細胞過形成、過角化症、肝臓の病変及び腎尿細管上皮変性または壊死がみられている (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(2) マウスを用いた強制経口投与による20週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、600 mg/kg/day (90日換算: 480 mg/kg/day、区分2超) 以上で前胃の基底細胞過形成、過角化症及び肝臓の過形成がみられている (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(3) ラットを用いた強制経口投与による52週間反復投与毒性試験及びマウスを用いた強制経口投与による20週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、区分2あるいは区分2超の用量で前胃の病変がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) ラット、マウスを用いた強制経口投与による104週間反復投与毒性試験では、区分2超の用量で体重増加抑制、生存率低下がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
誤えん有害性*【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1) より、動粘性率は20℃で1.9 mm2/secと算出され、40℃の動粘性率が14 mm2/s以下であるが、その他の情報は得られなかった。

【参考データ】
(1)動粘性率が20℃で1.9 mm2/s (20℃での粘性率1.99 mPa・s (HSDB (Access on July 2020)) と密度 1.05 g/cm3 (HSDB (Access on July 2020)) から算出)である。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。本有害性項目の内容に変更はない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性 (急性)-
水生環境有害性 (長期間)-
オゾン層への有害性-

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。
国際規制
国連番号2810
国連品名TOXIC LIQUID, ORGANIC, N.O.S.
国連危険有害性クラス6.1
副次危険-
容器等級L
海洋汚染物質-
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質-
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報消防法の規定に従う。
特別な安全上の対策消防法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*153
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2016 Emengency Response Guidebook (ERG 2016)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法変異原性が認められた既存化学物質(法第57条の5、労働基準局長通達)【131 スチレンオキシド】
名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条第1号、第2号別表第9)【469 フェニルオキシラン】
名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2第1号、第2号別表第9)【469 フェニルオキシラン】
危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)
作業場内表示義務(法第101条の4)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)【344 フェニルオキシラン】
毒物及び劇物取締法-
消防法第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1)【5 第三石油類非水溶性液体】
航空法毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】2810 その他の毒物(液体)(他の危険性を有しないもの)(有機物)(他に品名が明示されているものを除く。)】
船舶安全法毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】2810 その他の毒物(有機物)(液体)(他の危険性を有しないもの)】

16.その他の情報
参考文献
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。
NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)
International Chemical Safety Cards (ICSC)
Hazardous Substances Data Bank (HSDB)
GESTIS Substance database (GESTIS)
ERG 2016版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用