安全データシート
ジメチル‐2,2‐ジクロロビニルホスフェイト
作成日 2002年12月23日
改訂日 2012年3月30日
改定日 2014年11月1日
1.化学品及び会社情報
化学品の名称ジメチル‐2,2‐ジクロロビニルホスフェイト
(Dimethyl-2,2-dichlorovinyl phosphate) (別名 DDVP)
製品コード23B5502
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急時の電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限殺虫剤、燻蒸剤、殺ダニ剤
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H24.3.1、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分3
急性毒性(経皮)区分2
急性毒性(吸入:蒸気)区分1
急性毒性(吸入:粉じん及びミスト)区分2
皮膚腐食性/刺激性区分2
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性区分2B
皮膚感作性区分1
発がん性区分2
特定標的臓器毒性(単回ばく露)区分1(神経系)
特定標的臓器毒性(反復ばく露)区分1(神経系、肝臓)
注1) 上記のGHS分類で「急性毒性(吸入)」において「蒸気」及び「粉じんおよびミスト」の両方に区分がつく場合には、強い区分についてのみ記載されている。
注2) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、環境有害性については12項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示どくろ健康有害性環境
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有毒
皮膚に接触すると生命に危険
吸入すると生命に危険
皮膚刺激
眼刺激
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
発がんのおそれの疑い
臓器の障害(神経系)
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害(神経系、肝臓)
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
安全対策使用前に取扱説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
眼、皮膚、衣類につけないこと。
取扱後は手などをよく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
保護手袋、保護眼鏡、保護面、保護衣を着用すること。
呼吸用保護具を着用すること。
応急措置吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  直ちに医師に連絡すること。
  特別な処置が緊急に必要である。(このラベルの…を見よ。)
皮膚に付着した場合:多量の水と石けんで優しく洗うこと。
  汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。
  直ちに医師に連絡すること。
  特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
  汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
  特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
  口をすすぐこと。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
  特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
漏出物を回収すること。
保管換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
廃棄内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名ジメチル‐2,2‐ジクロロビニルホスフェイト
別名ジクロルボス、りん酸ジメチル=2,2-ジクロロビニル、りん酸2,2-ジクロロエテニルジメチル、Dichlorvos、2,2-Dichlorovinyl dimethyl phosphate、Phosphoric acid, 2,2-dichloroethenyl dimethyl ester
濃度又は濃度範囲>98%
分子式 (分子量)C4H7Cl2O4P(220.98)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号62-73-7
官報公示整理番号(化審法)(2)-3224、(2)-1941
官報公示整理番号(安衛法)2-(7)-181
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし。

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
直ちに医師に連絡すること。
特別な処置が緊急に必要である。(このラベルの…を見よ。)
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
人工呼吸が必要なことがある。
皮膚に付着した場合洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。
汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。
直ちに医師に連絡すること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
眼に入った場合眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
飲み込んだ場合飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。)
口をすすぐこと。
吐かせる(意識がある場合のみ!)。
予想される急性症状及び遅発性症状の最も重要な兆候及び症状吸入 :縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、息苦しさ、痙攣、意識喪失。
皮膚 : 吸収される可能性あり!皮膚を刺激する。発赤、痛み、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、息苦しさ、痙攣、意識喪失。
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。
眼 :データなし。
経口摂取 :胃痙攣、下痢、嘔吐、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、息苦しさ、痙攣、意識喪失。
中枢神経系に影響を与えることがある。コリンエステラーゼ阻害剤。
許容濃度を超えて暴露すると死に至ることがある。
これらの影響は遅れて現われることがある。影響が蓄積される可能性がある。
人で発がん性を示す可能性がある。
応急措置をする者の保護データなし。
医師に対する特別注意事項医学的な経過観察が必要である。
暴露の程度によっては、定期検診が必要である。
この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要である。指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく。

5.火災時の措置
消火剤粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂
水噴霧
使ってはならない消火剤棒状水
特有の危険有害性当該製品は分子中にP,ハロゲンを含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)を放出する。
当該製品は分子中にP,ハロゲンを含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素などの他、リン酸化物系、ハロゲン酸化物系のガスなどの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。
可燃性である。
有機溶剤を含む液体製剤は引火性のことがある。
特有の消火方法消火作業は、風上から行う。
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
関係者以外は安全な場所に退去させる。
消火を行う者の保護消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。
必要に応じた換気を確保する。
環境に対する注意事項この物質を環境中に放出してはならない。
漏出物を回収すること。
封じ込め及び浄化の方法及び機材少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。
漏れた液やこぼれた液を密閉式の容器に出来る限り集める。
残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移す。
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。
漏出物の上をむやみに歩かない。
火花を発生しない安全な用具を使用する。
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。
換気。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
安全取扱い注意事項使用前に取扱説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
眼、皮膚、衣類につけないこと。
取扱後は手などをよく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。
呼吸用保護具を着用すること。
顔面シールド、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。
20℃で気化したとき、空気は汚染されても有害濃度に達しないか、達してもきわめて遅い。しかし噴霧あるいは拡散すると、かなり急速に有害濃度に達する。
火や高温面の近くで、または溶接作業中に使用してはならない。
裸火禁止。
作業環境管理を厳密に! 
(妊娠中の)女性への暴露を避ける! 
青少年、小児への暴露を避ける! 
火気厳禁
衛生対策取扱い後は手などをよく洗うこと。
保管
安全な保管条件換気の良い涼しい場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
消火により生じる流出物を収容するための用意。
食品や飼料から離しておく。
火気厳禁
容器包装材料金属、プラスチック、ゴムを侵す。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度0.1mg/m3
許容濃度
日本産衛学会(2010年度版)未設定
ACGIH(2011年版)TWA:0.1mg/m3(IFV)
STEL:-  (Skin;SEN;BEI A)
設備対策蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。
保護具
呼吸器の保護具呼吸器用保護具を着用すること。
個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣。
顔面シールド、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。
手の保護具保護手袋を着用すること。
眼の保護具保護眼鏡、保護面を着用すること。
顔面シールド、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。
皮膚及び身体の保護具個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣を使用すること。
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体 (Merck (14th, 2006))
無色〜琥珀色の液体 (ICSC (2004))
臭い芳香 (Sax (11th, 2004))
臭いのしきい(閾)値データなし。
pHデータなし。
融点・凝固点<-60℃ (Gangolli (2nd, 1999))
沸点、初留点及び沸騰範囲140℃(20mmHg) (Merck (14th, 2006))
引火点177℃ (OC) (NFPA (14th,2010))
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし。
燃焼性(固体、気体)データなし。
燃焼又は爆発範囲データなし。
蒸気圧0.021mbar (25℃) (BIA (Access on Aug. 2011))
蒸気密度7.63 (BIA (Access on Aug. 2011))
比重(相対密度)1.415(25℃/4℃) (Merck (14th, 2006))
溶解度水:8 g/L (20℃)(HSDB (2010))
ジクロロメタン、2-プロパノール、トルエンに混和。 灯油にはほとんど溶けない。(HSDB (2010))
n-オクタノール/水分配係数log Kow = 1.43 (HSDB (2010))
自然発火温度データなし。
分解温度データなし。
粘度(粘性率)データなし。

10.安定性及び反応性
反応性可燃性である。
安定性加熱により可燃性ガスが発生する。
加熱又は燃焼すると分解し、リン酸化物、ホスゲン、塩素などの有毒なヒュームを生じる。
危険有害反応可能性塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過酸化水素、硝酸アンモニウム等との混触により発火することがある。
避けるべき条件加熱。
混触危険物質塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過酸化水素、硝酸アンモニウム。
金属、プラスチック、ゴムを侵す。
危険有害な分解生成物リン酸化物、ホスゲン、塩素。

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値として5件のデータ[17 mg/kg(環境省リスク評価書第4巻 (2005))、30および65 mg/kg(EHC 79 (1989))、58.8および97.5 mg/kg(ATSDR (1997))]のうち、2件が区分2、3件が区分3に該当することから、該当数の多い区分3とした。GHS分類:区分3
経皮ウサギのLD50値[205 mg/kg(EHC 79 (1989)]、ラットのLD50値113 mg/kg(EHC 79 (1989))]のデータがあり、GHS区分2に該当する。GHS分類:区分2
吸入:ガスGHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気ラットの4時間ばく露による2件のLC50値[1.66 ppm(EHC 79 (1989))および12.2 ppm(PATTY (5th, 2001))]があり、GHS区分1に該当する。GHS分類:区分1
吸入:粉じん及びミストラットの4時間ばく露によるLC50値として、0.65 mg/L、0.523 mg/Lおよび0.447 mg/L(以上PATTY (5th, 2001))、0.34 mg/L(EHC 79 (1989))]ののデータあり、GHS区分2に該当する。GHS分類:区分2
皮膚腐食性及び刺激性ウサギの皮膚に5〜20%の本物質の水溶液を適用した試験で、強度の刺激性が見られた(NITE初期リスク評価書 86 (2008))との報告があり、GHS区分2に該当する。GHS分類:区分2
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性ウサギを用いた眼一次刺激性試験で、軽度の刺激性(mild irritant)との結果(EPA RED (2006))がり、GHS区分2Bに該当する。GHS分類:区分2B
呼吸器感作性データなし。GHS分類:分類できない
皮膚感作性モルモットに0.5%の本物質を適用したマキシマイゼーション試験において、動物の35%に紅斑がみられ、中等度の感作性との判定結果(NITE初期リスク評価書 86 (2008))があり、GHS区分1に該当する。GHS分類:区分1
生殖細胞変異原性マウスに経口、吸入または腹腔内投与による優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)でいずれも陰性(IARC 53 (1991))、マウスに経口または吸入投与による精原細胞または精母細胞を用いた染色体異常試験(生殖細胞in vivo変異原性試験)でいずれも陰性(NITE初期リスク評価書 86 (2008))、さらにマウスに腹腔内投与による骨髄または末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)でいずれも陰性(IARC 53 (1991)、NTP DB (Access on Aug., 2011))の報告があり、GHS区分外に相当する。なお、in vivo遺伝毒性試験であるマウスを用いた姉妹染色分体交換試験、マウスまたはラットを用いたDNA損傷試験やDNA結合試験で陰性(IARC 53 (1991)、NTP DB (Access on Aug., 2011))、in vitro試験としてエームス試験で陽性(IARC 53 (1991)、NTP DB (Access on Aug., 2011))が報告されている。GHS分類:区分外
発がん性IARCの発がん性評価でグループ2B(IARC 53 (1991))、日本産衛学会では2B(産衛学会勧告(2010))にそれぞれ分類されていることより、GHS区分2に該当する。なお、103週間経口投与試験において、マウスで前胃の乳頭腫、ラット雄で単核球性白血病、膵臓の腺房細胞腺腫、ラット雌で乳腺の線維腫及び線維腺腫の有意な増加が報告されている(NITE初期リスク評価書 86 (2008))。GHS分類:区分2
生殖毒性ラットを用いた二世代または三世代生殖毒性試験において、0.488〜0.577 mg/kg/day以上で赤血球と血漿のコリンエステラーゼ阻害が認められ、生殖毒性については統計学的に有意な唯一の影響として、高用量(7.592 mg/kg/day)群で性周期の異常が示された(EPA RED (2006))ことを除き、交配、妊娠、受胎、分娩に関連する生殖の各指標および産仔数など仔の発生に対し悪影響はなかった(ACGIH (2002)、IARC 53 (1991))と報告されている。また、ラット、マウスおよびウサギの妊娠期間または器官形成期に経口投与した発生毒性試験、さらにウサギに対しては吸入ばく露した発生毒性試験において、いずれも催奇形性を含む仔の発生に対する悪影響は認められなかった(IARC 53 (1991)、ATSDR (1997)、EPA RED (2006))。以上より、多世代生殖毒性試験で性機能・生殖能に対する悪影響は見られず、発生毒性試験で子の発生に対する悪影響も認められなかったことから、GHS区分外に相当する。GHS分類:区分外
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ラットへの経口投与において35mg/kgで活動低下、不規則呼吸、間代性痙攣、攣縮、虚脱、正向反射の低下、流涎が認められ、5 mg/kg以上で脳及び赤血球のコリンエステラーゼ活性の有意な阻害が認められた(EPA RED (2006))。さらに、イヌでの経口において11mg/kg以上で不穏状態、流涎、痙攣、不随意排尿などコリン作動性症状が発現しており(ACGIH (2002))、GHS区分1(神経系)に該当する。なお、ヒトではジクロルボスを男性ボランティアにばく露した試験で、喉の刺激、鼻漏、胸骨下の不快感がみられたが、瞳孔径及び視力に影響はみられなかった。また、血漿中のコリンエステラーゼ活性の低下とジクロルボスのばく露量との間には相関関係がみられた(NITE初期リスク評価書 86 (2008))と報告されている。GHS分類:区分1(神経系)
特定標的臓器毒性(反復ばく露)ラットの90日間経口投与試験において、1.5 mg/kg/day以上で血漿および赤血球のコリンエステラーゼ活性の有意な低下、7.5 mg/kg/day以上で振戦、流涎、眼球突出のコリン作動性症状が観察された(ACGIH (2002))。イヌの90日間経口投与試験においても1mg/kg/day以上で血漿および赤血球コリンエステラーゼ゙活性の低下が報告されている(NITE初期リスク評価書 86 (2008))。以上、用量はいずれも区分1のガイダンス値内であることから、GHS区分1(神経系)に該当する。また、ラットに2年間の混餌投与により、500ppm(12.5 mg/kg/day)群の生存ラットで肝細胞にび慢性の空胞変性、脂肪変性、肝細胞腫脹、胆汁うっ帯、100ppm(2.5 mg/kg/day)群の雌雄でび慢性の空胞変性が認められ(NITE初期リスク評価書 86 (2008))、イヌの2年間混餌投与試験では0.8 mg/kg/day以上で肝細胞の肥大と空胞化が見られており(JMPR 859 (1993))、用量は区分1のガイダンス値内であることからGHS区分1(肝臓)にも該当する。なお、ヒトのばく露では、ボランティアに1、1.5 mg/人/日の用量で60日間反復経口投与した試験で血漿コリンエステラーゼ゙活性が40%低下した(NITE初期リスク評価書 86 (2008))との報告がある。GHS分類:区分1(神経系)
吸引性呼吸器有害性データなし。GHS分類:分類できない

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性) 甲殻類 (ミジンコ) の48時間EC50 = 0.00007 mg/L (U.S. EPA: RED, 2006他)等から、区分1とした。GHS分類:区分1
水生環境有害性(長期間) 急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC=0.0000058 mg/L(U.S. EPA: RED, 2006)であることから、区分1とした。GHS分類:区分1
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。GHS分類:分類できない

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報に基づく修正の必要がある。
国際規制 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。
国連番号3018
国連品名有機リン系殺虫殺菌剤類(液体)(毒性のもの)(他に品名が明示されているものを除く。)
国連危険有害性クラス6.1
容器等級T、U
海洋汚染物質該当
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報消防法・毒劇法の規定に従う。
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号152

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法特定化学物質第2類物質、特定第2類物質(施行令別表第3、特定化学物質障害予防規則第2条第1項第3号)
特定化学物質特別管理物質(特定化学物質障害予防規則第38条の3)
作業環境評価基準(法第65条の2第1項)
名称等を表示すべき有害物(法第57条、施行令第18条)(政令番号 第14号の11)
名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)(政令番号 第291号)
毒物及び劇物取締法劇物
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質
消防法第4類引火性液体、第三石油類水溶性液体
船舶安全法毒物類・毒物
航空法毒物類・毒物

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。