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安全データシート
アセトアミド
作成日 2003年5月6日
改訂日 2014年3月31日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称アセトアミド(Acetamide)
製品コードH25-B-058(21B3072)
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限有機合成試薬溶剤、過酸化物安定剤、溶剤

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日平成25年、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
健康に対する有害性発がん性区分2
生殖毒性区分2
分類実施日急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)区分外
水生環境有害性 (長期間)区分外
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示健康有害性
注意喚起語警告
危険有害性情報発がんのおそれの疑い
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
注意書き
安全対策使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
保管施錠して保管すること。
廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名アセトアミド
別名酢酸アミド、(Acetic acid amide)、エタンアミド、(Ethanamide)、メタンカルボキサミド、(Methanecarboxamide)
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C2H5NO(59.07)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号60-35-5
官報公示整理番号(化審法)(2)-724
官報公示整理番号(安衛法)既存
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状皮膚:発赤、痛み。
眼:発赤、痛み。
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
激しく加熱すると燃焼する。
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置全ての着火源を取り除く。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材回収・中和:漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材:水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策:すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策技術的対策:『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気:『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
眼に入れないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件技術的対策:特別に技術的対策は必要としない。
保管条件:容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料情報なし

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2013年度版)未設定
ACGIH(2013年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸用保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
無色
臭い無臭
臭いのしきい(閾)値情報なし
pH情報なし
融点・凝固点81℃:Merck (14th, 2006)
沸点、初留点及び沸騰範囲222℃ (760mmHg):Merck (14th, 2006)
引火点情報なし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)情報なし
燃焼性(固体、気体)情報なし
燃焼又は爆発範囲情報なし
蒸気圧情報なし
蒸気密度情報なし
比重(相対密度)1.159 (20℃,4℃):Merck (14th, 2006)
1.159g/ml:Lange (16th, 2005)
溶解度水:2.25×10^6mg/L:Howard(1997)
アルコール:1g/2ml、ピリジン:1g/6ml :Merck (14th, 2006)
n-オクタノール/水分配係数log Pow = -1.26 (測定値):SRC(2013)
自然発火温度情報なし
分解温度> 220 ℃: GESTIS(2013)
粘度(粘性率)情報なし

10.安定性及び反応性
反応性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
化学的安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
危険有害反応可能性燃焼により分解し、有毒なヒューム(窒素酸化物など)を生じる。強酸、強力な酸化剤と反応する。
避けるべき条件燃焼
混触危険物質強酸、強力な酸化剤
危険有害な分解生成物窒素酸化物

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値として、10,300 g/kg (IARC 7 (1974))、7,000 mg/kg (環境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006)) の報告に基づき、区分外とした。
経皮データ不足のため分類できない。
吸入:ガスGHSの定義における固体である。
吸入:蒸気GHSの定義における固体である。
吸入:粉じん及びミストデータ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性データ不足のため分類できない。なお、環境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006) には、ヒトへの影響として、皮膚を刺激し、皮膚に付くと発赤、痛みを生じるとの記載がある。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性データ不足のため分類できない。なお、環境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006) には、ヒトへの影響として、眼を刺激し、眼に付くと発赤、痛みを生じるとの報告がある。
呼吸器感作性呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。
皮膚感作性皮膚感作性:データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験の3試験中1試験の結果が"わずかに陽性"であったが、より高用量でその後に報告された別の2試験で陰性結果が得られている (IARC 71 (1999))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on September 2013)、IARC 71 (1999))。なお、in vitro染色体異常試験のデータは認められない。
発がん性IARCでの分類でグループ2B (IARC (1999))、EU DSD分類で「Carc. Cat. 3; R40」、EU CLP分類で「Carc. 2 H351」に基づき、区分2とした。
生殖毒性ウサギを用いた経口経路 (強制) での発生毒性試験において、1,000 mg/kg/day以上の群で胎児の生存率低下と低体重、3,000 mg/kg/day群で吸収胚の増加がみられた (環境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))、この試験において、母動物毒性の有無を調べた結果、1,000 mg/kg bw/dayで軽微な毒性 (詳細不明)、3,000 mg/kg/dayで体重増加抑制、呼吸促拍、不穏がみられた (Markle, J. and H. Zeller (1980))。以上、母動物に影響がみられる用量において胎児の生存率の低下がみられていることから、区分2とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)データ不足のため分類できない。なお、ラット及びマウスの経口ばく露における最大耐量は、それぞれ7.5 g/kg及び8.0 g/kgと記述されている (IARC 7 (1974))。毒性影響が発現する用量は少なくとも最大耐量以上であると考えられることから、経口では区分外相当であるが、他経路の情報がないため「分類できない」とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)データ不足のため分類できない。なお、ラットに区分外の高用量を35週間 (5%:2,500 mg/kg/day相当) 、又は1年間 (2.36%:1180 mg/kg/day相当) を混餌投与した試験で、肝臓への影響がみられている (環境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))。
吸引性呼吸器有害性データ不足のため分類できない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)甲殻類(オオミジンコ)での24時間EC50 > 10g/L(AQUIRE, 2010)であることから、区分外とした。
水生環境有害性(長期間)難水溶性でなく(水溶解度=2.25×10^6mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。
国際規制
国連番号該当しない
国連品名
国連危険有害性クラス
副次危険
容器等級
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質該当しない
国内規制
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
陸上規制情報該当しない
特別安全対策食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号該当しない

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
化学物質排出把握管理促進法第2種指定化学物質
労働安全衛生法名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。