職場のあんぜんサイト

安全データシート
2‐アミノピリジン
作成日 2002年3月12日
改訂日 2010年3月31日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称2‐アミノピリジン、(2-Aminopyridine)
製品コード21B3076
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限スルファジンなどの医薬品原料。ビスマス、アンチモン、金の検出に用いる。
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性火薬類分類対象外
 可燃性・引火性ガス分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類分類対象外
 高圧ガス分類対象外
 引火性液体分類対象外
 可燃性固体分類できない
 自己反応性化学品分類対象外
 自然発火性液体分類対象外
 自然発火性固体区分外
 自己発熱性化学品分類できない
 水反応可燃性化学品分類対象外
 酸化性液体分類対象外
 酸化性固体分類対象外
 有機過酸化物分類対象外
 金属腐食性物質分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分3
 急性毒性(経皮)区分3
 急性毒性(吸入:ガス)分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気)分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん)分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト)分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性分類できない
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性区分2B
 呼吸器感作性分類できない
 皮膚感作性分類できない
 生殖細胞変異原性分類できない
 発がん性分類できない
 生殖毒性分類できない
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)区分1(中枢神経系)
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)分類できない
 吸引性呼吸器有害性分類できない
環境に対する有害性
分類実施日急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
 慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
 水生環境急性有害性分類できない
 水生環境慢性有害性分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボルどくろ健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有毒
 皮膚に接触すると有毒
 眼刺激
 中枢神経系の障害
注意書き
 【安全対策】
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 適切な保護手袋、保護衣を着用すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 【応急措置】
 飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚に付着した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。
 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露した場合、医師に連絡すること。
 【保管】
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名2‐アミノピリジン
別名ピリジン‐2‐アミン、(Pyriin-2-amine)、アルファ‐アミノピリジン (alpha-Aminopyridine)、2‐ピリジンアミン、(2-Pyridinamine)、2‐ピリジルアミン、(2-Pyridylamine)
分子式 (分子量)C5H6N2(94.11)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号504-29-0
官報公示整理番号(化審法・安衛法) (9)-106、(5)-724
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。
 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が続く場合は、医師に連絡すること。
飲み込んだ場合直ちに医師に連絡すること。
 口をすすぐこと。
予想される急性症状及び遅発性症状吸入:痙攣、めまい、頭痛、吐き気、息切れ、脱力感
 皮膚:痙攣、めまい、頭痛、吐き気、息切れ、脱力感、発赤
 眼:発赤
 経口摂取 : 痙攣、めまい、頭痛、吐き気、息切れ、脱力感
最も重要な兆候及び症状中枢神経系に影響を与え、痙攣、呼吸機能低下を生じることがある。許容濃度をはるかに超えると、死に至ることがある。
応急措置をする者の保護中毒濃度に達していても、臭気として感じないので注意すること。
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
 激しく加熱すると燃焼する。
 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置全ての着火源を取り除く。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 飲み込まないこと。
 皮膚との接触を避けること。
 眼に入れないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会未設定 (2009年版)
ACGIHTWA 0.5ppm (2009年版)
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
無色
臭い固有の芳香あるピリジン類似臭
pH9 (20℃) (890g/l) : GESTIS (2005)
融点・凝固点58.1℃ : Merck (14th, 2006)
沸点、初留点及び沸騰範囲210.6℃ : Merck (14th, 2006)
引火点68℃ (c.c) : ICSC (2004)
自然発火温度> 630℃ : GESTIS (2005)
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧0.0962mmHg (25℃) : SRC (2005)
蒸気密度3.25 (空気=1) : ホンメル (1991)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.065 (20℃) : HSDB (2009) > 1g/cm3 (20℃) : GESTIS (2005)
溶解度水 : 8.9*10^(5) mg/L (21℃) (測定値) : SRC (2005)
 エーテル、アルコール : 可溶 : Sax (11th, 2004)
オクタノール・水分配係数logP =0.48 (測定値) : SRC (2005)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性燃焼すると分解し、窒素酸化物を生じる。強力な酸化剤と反応し、火災および爆発の危険をもたらす。水溶液は強塩基で、酸と激しく反応し、腐食性を示す。粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉じん爆発の可能性がある。
避けるべき条件粉末や顆粒状で空気と混合。燃焼。
混触危険物質強力な酸化剤、酸
危険有害な分解生成物窒素酸化物
 

11.有害性情報
急性毒性
経口ラット LD50 = 200 r/kg (PATTY (5th, 2001))に基づき区分3とした。
経皮モルモット LD50 = 500 mg/kg (PATTY (5th, 2001))に基づき区分3とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義により固体である。
 吸入(蒸気):動物試験データなし。なお、化学工場で事故によるヒトの死亡例の報告(ACGIH (7th, 2001))があるが、ばく露経路として蒸気吸入のみならず経皮吸収も考えられる。
 吸入(粉じん):データなし
皮膚腐食性・刺激性PATTY (5th, 2001)には「強い塩基のため軽度から中等度の皮膚刺激が予期される」との記述があるが、区分を特定できないため分類できないとした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性ウサギの角膜に適用した試験の結果、軽度で一過性の刺激性(a slight, transient eye injury)との記述(PATTY (5th, 2001))に基づき、区分2Bとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし
 皮膚感作性:データなし
生殖細胞変異原性in vivoの試験データがなく、データ不足で分類できない。in vitroではエームス試験の陰性結果(ACGIH (2001))が報告されている。
発がん性データなし
生殖毒性データなし
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)化学工場で蒸留中の流出によるばく露を受け、急性中毒を起こし死亡した作業者の症例報告(ACGIH (2001))によれば、目まい、頭痛、呼吸困難、痙攣を発症している。このように、重篤な場合は重度の頭痛と脱力、痙攣が見られ昏睡状態が数日間続くとの記述(PATTY (4th, 1994))、および臨床において術後患者に1 mg/kgの静注が回復期に不安、錯乱(発作)、中枢神経系の興奮を来たしているとの記述(HSDB (2009))から、区分1(中枢神経系)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)データなし
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性データ不足のため分類できない。
水生環境慢性有害性データ不足のため分類できない。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規定に従う。
 UN No.2671
 Proper Shipping Name.AMINOPYRIDINES
 Class6.1
 Packing GroupK
 Marine PollutantNot Applicable
航空規制情報ICAO・IATAの規定に従う。
 UN No.2671
 Proper Shipping Name.Aminopyridines (o-,m-,p-)
 Class6.1
 Packing GroupK
国内規制
陸上規制情報消防法の規制に従う。
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
 国連番号2671
 品名アミノピリジン
 クラス6.1
 容器等級K
 海洋汚染物質非該当
航空規制情報航空法の規定に従う。
 国連番号2671
 品名アミノピリジン
 クラス6.1
 等級2
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号153
 

15.適用法令
化審法第2種監視化学物質(法第2条第5項)(政令番号:2監-436)
労働安全衛生法名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)
船舶安全法毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)
航空法毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。