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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)
作成日 2018年03月16日
改訂日 2021年03月12日
1.化学品等及び会社情報
化学品の名称ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド) (Poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene oxide))
製品コードR02-B-106
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限情報なし (NITE-CHRIPより引用)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
物理化学的危険性-
健康に対する有害性特定標的臓器毒性 (単回ばく露)区分3 (気道刺激性)
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)区分2 (呼吸器)
分類実施日
(環境有害性)
平成29年度、政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
環境に対する有害性-
絵表示感嘆符健康有害性
注意喚起語警告
危険有害性情報呼吸器への刺激のおそれ
長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害のおそれ
注意書き
 安全対策容器を密閉しておくこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
 応急措置吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は医師に連絡すること。
 保管換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)
別名2,6-ジメチルフェノール重合物
濃度又は濃度範囲情報なし
分子式 (分子量)(C8H10O)x (122.16)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号25134-01-4
官報公示整理番号
(化審法)
情報なし
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
症状が続く場合には、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合大量の水で洗うこと。症状が続く場合には、医師に連絡すること。
眼に入った場合直ちに流水で洗い流す。
飲み込んだ場合水を飲ませない。
気分が悪い時は医師に連絡すること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状情報なし
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
適切な消火剤水噴霧、乾燥消火薬剤、耐アルコール性泡消火薬剤、二酸化炭素
使ってはならない消火剤情報なし
特有の危険有害性火災時に刺激性、腐食性、有毒なガスが発生する可能性がある。
特有の消火方法情報なし
消火を行う者の保護陽圧自給式空気呼吸器を着用する。
化学防護服を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。
環境に対する注意事項周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。
封じ込め及び浄化の方法及び機材飛散した物を掃き集めるか、真空掃除機で吸引する等できるだけ飛散発じんしないようにして、空容器等に回収する。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱い注意事項容器を密閉しておくこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
粉じんを発生させないようにする。
接触回避「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料情報なし

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会 (2020年度版)未設定
ACGIH (2020年版)未設定
設備対策粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器又は局所排気装置を使用する。
保護具
呼吸用保護具状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。
手の保護具手に接触する恐れがある場合、保護手袋を着用する。
眼の保護具眼に入るおそれがある場合、保護眼鏡やゴーグルを着用する。
皮膚及び身体の保護具必要に応じて、保護衣、保護エプロン等を着用する。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
物理状態固体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
データなし
臭いデータなし
融点/凝固点データなし
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
可燃性データなし
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界該当しない
引火点該当しない
自然発火点該当しない
分解温度データなし
pHデータなし
動粘性率該当しない
溶解度データなし
n-オクタノール/水分配係数データなし
蒸気圧データなし
密度及び/又は相対密度データなし
相対ガス密度該当しない
粒子特性データなし

10.安定性及び反応性
反応性情報なし
化学的安定性情報なし
危険有害反応可能性情報なし
避けるべき条件情報なし
混触危険物質情報なし
危険有害な分解生成物火災により、刺激性、腐食性、および有毒なガスが発生する。

11.有害性情報
急性毒性
経口【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (Patty (6th, 2012))
経皮【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: ガス【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
職場でのばく露濃度でラットに6時間ばく露したが、死亡例も毒性の徴候もみられなかった。眼と鼻の刺激症状がみられたが、ばく露チャンバーから取り出すと直ちに症状は消失した。剖検では肉眼的に異常は認められなかった (Patty (6th, 2012))。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。旧分類では同一の根拠データで分類できないとしているが、実験条件 (適用量及び適用時間) から区分に適用可能と判断した。

【根拠データ】
(1) 本物質 (500 mg) のウサギを用いた4時間適用による皮膚刺激性試験で、刺激性はみられなかった (Patty (6th, 2012))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性【分類根拠】
(1) のデータはあるが、分類できない。旧分類では同一の根拠データで区分2Bとしているが、例数、スコア等の詳細情報が不足しているため、分類できない。

【参考データ等】
(1) 本物質のウサギを用いた眼刺激性試験で、適用1時間後に結膜発赤と浮腫がみられたが48時間後には回復し、軽度の一過性の刺激性と報告されている (Patty (6th, 2012))。
呼吸器感作性【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性【分類根拠】
(1) の記載はあるが、試験法の詳細が不明であり、データ不足のため分類できないとした。

【参考データ等】
(1) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (6時間経皮適用×3週間、適用濃度 100%) で皮膚感作性は認められなかった (Patty (6th, 2012))。
生殖細胞変異原性【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1) in vivoデータなし。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性の報告がある (Patty (6th, 2012))。
発がん性【分類根拠】
データがなく分類できない。
生殖毒性【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)【分類根拠】
(1) より、区分3 (気道刺激性) とした。

【根拠データ】
(1) ラットに職場で想定される濃度より高い濃度に調整したヒュームを吸入ばく露させた試験で、6時間ばく露しても、死亡や毒性の兆候は認められなかった。眼や鼻の炎症の兆候が観察されたが、ばく露チャンバーから取り出した後すぐに消失した。剖検では、投与に関連した組織や臓器の変化は認められなかった (Patty (6th, 2012))。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)【分類根拠】
(1) より、区分2 (呼吸器) とした。

【根拠データ】
(1) 本物質のダストをラットに13週間 (6時間/日、5日/週) 吸入ばく露した結果、50 m/m3 (ガイダンス値換算: 0.036 mg/L、区分2の範囲) で肺絶対・相対重量増加、軽度の急性あるいは慢性肺炎、胸腺あるいは気管支周囲リンパ節の組織球増加がみられた (Patty (6th, 2012))。

【参考データ等】
(2) 本物質をラットに22ヵ月間、イヌに2年間混餌投与した試験において、投与に関連した影響はみられなかった (Patty (6th, 2012))。
誤えん有害性*【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。本有害性項目の内容に変更はない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性 (急性)データなし。
水生環境有害性 (長期間)データなし。
オゾン層への有害性データなし。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。
国際規制
国連番号-
国連品名-
国連危険有害性クラス-
副次危険-
容器等級-
海洋汚染物質-
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質-
国内規制
海上規制情報-
航空規制情報-
陸上規制情報-
特別な安全上の対策-
その他 (一般的) 注意輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*-
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2016 Emengency Response Guidebook (ERG 2016)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法-
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)-
毒物及び劇物取締法-

16.その他の情報
参考文献
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。
NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)
International Chemical Safety Cards (ICSC)
Hazardous Substances Data Bank (HSDB)
GESTIS Substance database (GESTIS)
ERG 2016版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用