安全データシート
ビス(N,N−ジメチルジチオカルバミン酸)亜鉛
作成日 2008年10月16日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称ビス(N,N−ジメチルジチオカルバミン酸)亜鉛 (Zinc bis(N,N-dimethyldithiocarbamate))
製品コード20B0463
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限有機ゴム薬品(加硫促進剤)、農薬(殺菌剤)
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.11.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類対象外
 可燃性固体 区分外
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 分類対象外
 自然発火性固体 区分外
 自己発熱性化学品 区分外
 水反応可燃性化学品 区分外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分4
 急性毒性(経皮) 区分外
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 区分2
 皮膚腐食性・刺激性 区分3
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分2A
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 分類できない
 生殖細胞変異原性 区分1B
 発がん性 区分外
 生殖毒性 区分2
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分1(全身毒性 )
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分2(神経系 )
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分3(気道刺激性 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分1(肝臓 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分2(腎臓 副腎 膀胱 血液系 神経系 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性区分1
 水生環境慢性有害性 区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル環境健康有害性どくろ
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有害
 吸入すると生命に危険
 軽度の皮膚刺激
 強い眼刺激
 遺伝性疾患のおそれ
 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
 全身毒性の障害
 神経系の障害のおそれ
 呼吸器への刺激のおそれ
 長期又は反復ばく露による肝臓の障害
 長期又は反復ばく露による血液系、神経系、腎臓、副腎、膀胱の障害のおそれ
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 適切な呼吸用保護具を着用すること。
 適切な保護眼鏡、保護面を着用すること。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 粉じん、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
 飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを求めること。
 吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。
 ばく露又はその懸念がある場合、医師の手当、診断を受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当を受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名ビス(N,N−ジメチルジチオカルバミン酸)亜鉛
別名ジラム (Ziram)
分子式(分子量)C6H12N2S4Zn   (305.80)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B0463
CAS番号:137-30-4
官報公示整理番号(化審法・安衛法)化審法:(2)-1833
安衛法:2-(5)-71
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 直ちに医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師に連絡すること。
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
 接触により皮膚や眼に炎症をおこすおそれがある。
 消火水は汚染を引き起こすおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
 移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収し、後で廃棄処理する。
 湿らせてもよい場合は、粉じんを避けるために湿らせてから掃き入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材データなし
二次災害の防止策排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項使用前に使用説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 排気用の換気を行うこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 飲み込まないこと。
 皮膚と接触しないこと。
 眼に入れないこと。
 粉じん、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
 環境への放出を避けること。
接触回避データなし
保管
技術的対策データなし
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件強酸から離しておくこと。
 冷所、換気の良い場所で保管すること。
 容器を密閉して保管すること。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策防爆の電気・換気・照明機器を使用すること。
 この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状粉末
白色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点250℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
引火点データなし
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)可燃性 : ICSC (2004)
爆発範囲データなし
蒸気圧1.0E-07mmHg(25℃)(実測値) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.66(25/4℃) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)
溶解度水 65mg/L(25℃) : SRC (2006)
オクタノール・水分配係数logPow=1.23 : PhysProp Database (2005)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性空気中で粒子が細かく拡散して爆発性の混合気体を生じる。
危険有害反応可能性粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉じん爆発の可能性がある。
 酸と接触すると分解する。
避けるべき条件裸火。
 粉じんの堆積。
混触危険物質酸。
危険有害な分解生成物加熱や燃焼により分解し、窒素酸化物、イオウ酸化物を含む有毒で刺激性のヒュームを生じる。
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットを用いた経口投与試験のLD50 500 mg/kg、1,400 mg/kg、1,750 mg/kg、650 mg/kg、267 mg/kg(IUCLID (2000))に基づき、計算式を適用して区分した。LD50=594mg/kgから区分4とした。
経皮ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 > 2,000 mg/kg、>5,010 mg/kg (IUCLID (2000)から、区分外とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉じん):ラットを用いた吸入ばく露試験 (蒸気) のLC50  0.07 mg/L (4時間)(IUCLID (2000))、0.081 mg/L(4時間) (IUCLID (2000))が得られた。飽和蒸気圧7.5×10^(-9)mmHg(外挿法) [換算値 1.0×10^(-6)Pa(外挿法) ](SRC(2006))における飽和蒸気圧濃度は9.9×10^(-6)ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より高い濃度であるため、「粉じん」として、区分2とした。
 吸入(ミスト):ラットを用いた吸入ばく露試験 (蒸気) のLC50  0.07 mg/L (4時間)(IUCLID (2000))、0.081 mg/L(4時間) (IUCLID (2000))が得られた。飽和蒸気圧7.5×10^(-9)mmHg(外挿法) [換算値 1.0×10^(-6)Pa(外挿法) ](SRC(2006))における飽和蒸気圧濃度は9.9×10^(-6)ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より高い濃度であるため、「粉じん」として、区分2とした。
皮膚腐食性・刺激性ラットを用いた皮膚刺激性試験のデータ (IUCLID (2000))で、「軽度の刺激性がみられる」ことから、4時間適用か不明であるが、「軽度の刺激性を有する」と考え、区分3とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性ウサギを用いた眼刺激性試験のデータ (IUCLID (2000))で、「中等度から重度の刺激性がある」ことから、非可逆的病変ではない「強い刺激性を有する」と考え、区分2Aとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし   
皮膚感作性:データ不足のため分類できない
生殖細胞変異原性NTP DB(Access on July 2006)、EHC 78 (1988)、IARC 53 (1991)の記述から、経世代変異原性試験(優性致死試験)で陽性、生殖細胞in vivo変異原性試験(染色体異常試験)で陽性、体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陽性、であることから「区分1B」とした。
発がん性IARC (1991)でGroup 3であることから、「区分外」とした。
生殖毒性IARC 53 (1991)の記述から、ラットの催奇形性試験において、親動物での一般毒性が発現する用量で児に内臓奇形がみられていることから、「区分2」とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)ヒトについては、「濃度不明のジラム液0.5Lを飲用したところ、数時間以内に死亡した。病理学的には非特異的な症状であった」(IARC 53 (1991))、「小腸粘膜の壊死、多臓器にわたる鬱血と光顕的に判別できる浮腫、漏出性出血、限局性無気肺、急性肺気腫、および肺胞・気管支の上皮剥離が見られた。病理学的には非特異的であった。」(HSDB (2003))等の記述から全身毒性を示すと考えられた。 また、ICSC (J) (2000) には「気道を刺激する」との記載があり気道刺激性を有すると考えられた。実験動物については、「傾眠、運動能の変化」(IUCRID (2000))の記述があり、神経系が標的臓器と考えられた。 以上より、分類は区分1(全身毒性)、区分2(神経系)、区分3(気道刺激性)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)IPCS(J)に「中枢神経系に影響を与えることがある」(2000)の記述があり、実験動物については、「赤血球数、PCV、ヘモグロビンの減少、循環網状赤血球数の増加」、「小葉中心に線維細胞が見られた 」(JMPR Ziram (Pesticide residues in food 1996 evaluations Part II Toxicological))、「副腎皮質の肥大、変性、空胞化が見られた。坐骨神経の軸索変性や尿細管上皮へのリポフスチン沈着の増加が見られた。骨格筋において末梢筋繊維束の脂肪置換と狭窄が増加した。胆管の過形成、色素沈着した類洞細胞の増加がみられた」、「膀胱上皮の過形成が増加」(HSDB 2003)の記述があることから、血液系、肝臓、副腎、神経系、腎臓、筋肉、膀胱が標的臓器と考えられた。なお実験動物への影響は、肝臓への影響が区分1、血液系、副腎、神経系、腎臓、筋肉、膀胱への影響が区分2のガイダンス値の範囲で見られた。 以上より、分類は区分1(肝臓)、区分2(血液系、副腎、神経系、腎臓、筋肉、膀胱)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.14mg/L(EHC78、2001)から、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=1.23(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規定に従う。
航空規制情報ICAO/IATAの規定に従う。
UNNo.2771
ProperShippingName.Thiocarbamate pesticide, solid, toxic
Class6.1
 (注意:物質純度に応じて、複数の国連番号あり)
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 重量物を上積みしない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
緊急時応急措置指針番号151
 

15.適用法令
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-249)
船舶安全法毒物類・毒物
航空法毒物類・毒物
港則法毒物類・毒物
下水道法水質基準物質(法第12条の2第2項、施行令第9条の4)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。