安全データシート
硫化カドミウム
作成日 2008年12月4日
改訂日 2010年3月31日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称硫化カドミウム、(Cadmium sulfide)
製品コード21B3104
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限石鹸、ガラス、繊維、紙、ゴム、印刷用インクの色素、蛍光スクリーン、半導体、光学伝導体。
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性火薬類分類対象外
 可燃性・引火性ガス分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類分類対象外
 高圧ガス分類対象外
 引火性液体分類対象外
 可燃性固体分類できない
 自己反応性化学品分類対象外
 自然発火性液体分類対象外
 自然発火性固体分類できない
 自己発熱性化学品分類できない
 水反応可燃性化学品区分外
 酸化性液体分類対象外
 酸化性固体分類対象外
 有機過酸化物分類対象外
 金属腐食性物質分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分外
 急性毒性(経皮)分類できない
 急性毒性(吸入:ガス)分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気)分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん)分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト)分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性分類できない
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性分類できない
 呼吸器感作性分類できない
 皮膚感作性分類できない
 生殖細胞変異原性区分2
 発がん性区分1A
 生殖毒性区分2
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)区分1(呼吸器、消化器)
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)区分1(呼吸器、腎臓、骨)
 吸引性呼吸器有害性分類できない
環境に対する有害性
分類実施日急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
 慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
 水生環境急性有害性区分1
 水生環境慢性有害性区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル健康有害性環境
注意喚起語危険
危険有害性情報遺伝性疾患のおそれの疑い
 発がんのおそれ
 生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
 呼吸器、消化器の障害
 長期にわたる、または、反復ばく露により呼吸器、腎臓、骨の障害
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 ばく露またはばく露の懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露した場合、医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物を回収すること。
 【保管】
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名硫化カドミウム
別名硫化カドミウム(II)、(Cadmium(II) sulfide)
分子式 (分子量)CdS(144.48)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号1306-23-6
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(1)-203
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激が生じた場合、医師に連絡すること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。
 眼の刺激が持続する場合は、医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師に連絡すること。
予想される急性症状及び遅発性症状吸入:咳。
 眼:発赤、痛み。
 経口摂取 : 下痢、吐き気。
最も重要な兆候及び症状眼に機械的刺激を引き起こすことがある。腎臓、骨、気道に影響を与え、腎臓障害、骨粗鬆症、気道の慢性炎症を生じることがある。
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項ばく露の程度によっては、定期検診を勧める。
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
 激しく加熱すると燃焼する。
 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置全ての着火源を取り除く。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度0.05mg/m3(カドミウムとして)
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会0.05mg/m3(カドミウムとして) (2009年版)
ACGIHTWA 0.002mg/m3(レスピラブル粒子
 カドミウムとして)(2009年版)
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
淡黄色または橙色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点980℃ (昇華点) : Merck (14th,2006)
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
引火点データなし
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧データなし
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)4.50g/cm3(立方晶) : Merck (14th,2006) 4.82g/cm3(六角晶) : Merck (14th,2006)
溶解度水 : 不溶 : ICSC (2007)
オクタノール・水分配係数データなし
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性燃焼すると分解し、有毒なヒューム(イオウ酸化物など)を生じる。強力な酸化剤と反応する。酸と反応し、有毒なガス(硫化水素)を生成する。
避けるべき条件燃焼
混触危険物質強力な酸化剤、酸
危険有害な分解生成物イオウ酸化物、硫化水素
 

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットLD50値>5000mg/kg(CaPSAR (1994))、7080mg/kg (HSDB (2009))により区分外とした。なお、マウスのLD50値は1166mg/kg (EHC 134 (1992)) で、区分4相当である。
経皮データなし
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体である。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉じん):データなし
皮膚腐食性・刺激性データなし。なお、硫化物一般の注意事項としてヒトで溶液の接触により紅斑、痛みを生じる(HSDB (2009))
眼に対する重篤な損傷・刺激性データなし。なお、硫化物一般の注意事項としてヒトに結膜炎、輝所恐怖症、流涙、角膜混濁を生じる(HSDB (2009))。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし
 皮膚感作性:データなし
生殖細胞変異原性In vivo変異原性試験の結果がなく、本物質は非水溶性カドミウム化合物ではあるが、代表的水溶性カドミウム化合物の塩化カドミウムでは生殖細胞変異原性が示唆されることから、本物質においてもその遺伝毒性の可能性を無視しえないため、区分2とした。なおin vitroのヒトリンパ球染色体異常試験では陽性(IARC 58 (1993))である。塩化カドミウム(CAS:10108-64-2)参照のこと。
発がん性IARC (IARC 58 (1993))でGroup 1(Cadmium and Cadmium Compoundsとして)、NTPでK(Cadmium and Cadmium Compoundsとして(NTP Roc.11th(2004)))、日本産業衛生学会で1(カドミウム及びカドミウム化合物として)と分類されていることから、区分1Aとした。
生殖毒性本物質についてのデータはないが、代表的カドミウム化合物の塩化カドミウムでは生殖毒性が示唆されることから、本物質においてもその可能性を無視しえないため、区分2とした。塩化カドミウム(CAS:10108-64-2)参照のこと。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)本物質自体のヒトでのデータはないが、カドミウム化合物一般についてのヒトでの急性毒性としては「吸入ばく露では化学性肺炎と肺水腫、経口摂取では急激で重篤な悪心、嘔吐、腹痛」 (EHC 134 (1992))がみられたことから区分1(呼吸器、消化器)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)ヒトについては「硫化カドミウム染料工場での、労働環境の改善により尿中s2-microglobulinが顕著に減少した」(EHC 134 (1992))等の記述、マウスとハムスターで「用量依存性の気道の増殖性変化および過形成(0.09μg/L, 1日19時間、週5日26週)」(CaPSAR (1994))等の記述があることから、腎臓、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。また、カドミウム化合物の慢性毒性としては「肺気腫、糸球体性蛋白尿等の腎障害、それに誘導される高尿中カルシウム症、カルシウムと燐酸塩比率の不調和、血中燐酸レベルの低下、腎結石形成、および骨粗鬆症と骨軟化症」 (EHC 134 (1992))である。以上より区分1(呼吸器、腎臓、骨)とした。  
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(オオミジンコ)での48時間LC50 = 11μg/L(AQUIRE, 2010)であることから、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(BCF=20(既存化学物質安全性点検データ))、金属化合物であり水中での挙動が不明であるため、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規定に従う。
 UN No.2570
 Proper Shipping Name.CADMIUM COMPOUND
 Class6.1
 Packing GroupV
 Marine PollutantNot Applicable
航空規制情報ICAO・IATAの規定に従う。
 UN No.2570
 Proper Shipping Name.CADMIUM COMPOUND
 Class6.1
 Packing GroupV
国内規制
陸上規制情報毒物及び劇物取締法の規定に従う。
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
 国連番号2570
 品名カドミウム化合物
 クラス6.1
 容器等級V
 海洋汚染物質非該当
航空規制情報航空法の規定に従う。
 国連番号2570
 品名カドミウム化合物
 クラス6.1
 等級3
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号154
 

15.適用法令
労働安全衛生法特定化学物質第2類物質、管理第2類物質(特定化学物質障害予防規則第2条第1項第2,5号)
 作業環境評価基準(法第65条の2第1項)
 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法57条1、施行令第18条)(政令番号:7)
 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)(政令番号:9-129)
毒物及び劇物取締法劇物(指定令第2条)(政令番号:22)
水質汚濁防止法有害物質(法第2条、令第2条、排水基準を定める省令第1条)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1特-75)
船舶安全法毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)
航空法毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条・別表第1の2第4号1・昭53労告36号)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。