安全データシート
2‐フェノキシエタノール
作成日 2009年3月30日
改訂日 2014年3月31日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称2‐フェノキシエタノール (2-Phenoxyethanol)
製品コードH25-B-012(20A2186)
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限香料保留剤,殺菌剤,防虫剤,織物なっ染助剤,写真フィルム添加剤,塗料防カビ剤

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
健康に対する有害性眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性区分2
特定標的臓器毒性(単回ばく露)区分3(麻酔作用)
分類実施日H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)区分外
水生環境有害性 (長期間)区分外
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示感嘆符
注意喚起語警告
危険有害性情報強い眼刺激
眠気又はめまいのおそれ
注意書き
安全対策粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
取扱後はよく手を洗うこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
気分が悪い時は医師に連絡すること。
眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
保管施錠して保管すること。
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
廃棄内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名2−フェノキシエタノール
別名エチレングリコールモノフェニルエーテル、(Ethylene glycol monophenyl ether)、フェニルセロソルブ、(Phenyl cellosolve)、1‐ヒドロキシ‐2‐フェノキシエタン、(1-Hydroxy-2-phenoxyethane)
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C8H10O2(138.16)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号122-99-6
官報公示整理番号(化審法)(3)-558, (7)-78, (9)-1277
官報公示整理番号(安衛法)既存
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入 : 咳、咽頭痛、多幸感、頭痛、し眠、不明瞭言語。
皮膚 : 吸収される可能性あり。発赤、皮膚の乾燥、手と指の痺れ。他の症状については「吸入」参照。
眼 : 発赤、痛み。
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
消火剤泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水、水噴霧
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
激しく加熱すると燃焼する。
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
容器が熱に晒されているときは、移さない。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置全ての着火源を取り除く。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材回収・中和:不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材:危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策:すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気:『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
使用前に使用説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
眼に入れないこと。



接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件技術的対策:消防法の規制に従う。
保管条件:強酸化剤から離しておくこと。
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料情報なし

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2013年度版)未設定
ACGIH(2013年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸用保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
無色
臭いかすかな芳香族臭
臭いのしきい(閾)値情報なし
pH情報なし
融点・凝固点14℃:Merck (14th, 2006)
沸点、初留点及び沸騰範囲245.2℃(760mmHg):Merck (14th, 2006)
引火点127℃(密閉式):HSDB(2013)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)情報なし
燃焼性(固体、気体)情報なし
燃焼又は爆発範囲1.4-9.0Vol%:SIDS(2004)
蒸気圧0.007 mm Hg(25℃):HSDB (2013)
蒸気密度4.8(air=1):HSDB (2013)
比重(相対密度)1.1094(20℃/20℃):Merck (14th, 2006)
溶解度水:2.67 g/100 ml:Merck (14th, 2006)
アルコール、エーテル、苛性ソーダ溶液に自由に溶解する: Merck (14th, 2006)
n-オクタノール/水分配係数log Kow = 1.16:HSDB(2013)
自然発火温度500℃:ICSC (2003)
分解温度情報なし
粘度(粘性率)20.5 centistokes at 25 ℃:HSDB(2013)

10.安定性及び反応性
反応性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
化学的安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
危険有害反応可能性強酸化剤と反応する。
避けるべき条件情報なし
混触危険物質強酸化剤
危険有害な分解生成物情報なし

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50=2,937 mg/kg (雄)、4,013 mg/kg (雌) (GLP準拠) (SIDS (2005))、1,300-4,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) の3件の報告があるが、GLP準拠の2件の報告に基き、JIS分類基準の区分外 (国連分類基準の区分5) とした。
経皮4件のウサギLD50値のデータ、2,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、2,251 mg/kg (SIDS (2005))、3,815 mg/kg 未満 (SIDS (2005))、13 mL/kg (PATTY (6th, 2012)) 及び1件のラットLD50値のデータ、14,300 mg/kg 未満 (SIDS (2005)) が報告されている。うち1件が区分4、4件がJIS分類基準の区分外 (国連分類基準の区分5) を含む区分外に該当することから、分類ガイダンスに基づき区分外とした。今回の調査で入手した PATTY (6th, 2012) 記載の情報を含めて分類した。
吸入:ガスGHSの定義による液体である。
吸入:蒸気室温における飽和蒸気を7時間吸入したラットの試験で影響なしとの2件の報告 (SIDS (2005)、 (PATTY (6th, 2012)) がある。飽和蒸気濃度の4時間換算値 (176.5 mg/L) より、蒸気の基準値 (mg/L) を適用して、区分外とした。今回の調査で入手した SIDS (2005)、PATTY (6th, 2012) のデータを基に分類した。
吸入:粉じん及びミストデータ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質の10%溶液では2/6例に、2%溶液では1/6例にそれぞれ一過性の紅斑がみられた (SIDS (2005))。また、他のウサギを用いた皮膚刺激性試験においては、不希釈の本物質を24時間閉塞適用した結果、刺激性はみられなかった (SIDS (2005))。さらに、ヒトへの影響として51人のボランティアに本物質の10%溶液を用いてパッチテストを行った結果、刺激性はみられず、2,736人に本物質の1%溶液を用いてパッチテストを行った結果でも、刺激性はみられなかった。以上の情報に基づき、区分外とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性ウサギ (6匹) を用いた眼刺激性試験において、本物質適用後24、48、72時間のドレイズスコアは、角膜においてはいずれの時間も0 (72時間の2例のスコア20を除く)、虹彩においていずれも5 (48時間の2例のスコア0を除く)、結膜において、それぞれ10-14、8-14、8-14であり、回復に関する情報は得られなかった (SIDS (2005))。本物質は、EU DSD分類において「Xi; R36」、EU CLP分類において「Eye Irrit. 2 H319」に分類されている。以上の情報に基づき区分2とした。
今回の調査で入手したEU DSD分類及びEU CLP分類を追加し、細区分の情報 (ウサギのドレイズ法又はヒトでの知見が軽微で7日以内に回復することを示す情報) が得られなかったため「区分2」に変更した。
呼吸器感作性呼吸器感作性: データ不足のため分類できない
皮膚感作性皮膚感作性: PATTY (6th, 2012) では、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験において「皮膚感作性に対する可能性が示されない」との結果が2件報告されている。また、SIDS (2005) では、ヒトへの影響として、501人の患者でパッチテストを行った結果、「感作性なし」の報告があり、2,736人の患者でパッチテストを行った結果、「感作性なし」の報告がある。以上の情報に基づき、区分外とした。
生殖細胞変異原性分類ガイダンスの改訂により、「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、In vivoではラットの骨髄細胞を用いる染色体異常試験及びマウスの骨髄細胞を用いる小核試験で陰性の結果が報告されている (SIDS (2005))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、遺伝子突然変異試験 (hgprt遺伝子) で陰性である (SIDS (2005)、NTP DB (Access on June 2013))。
発がん性国際機関による発がん分類は行われていない。ラット及びマウスを用いた104週間の飲水による発がん性試験において、両種及び雌雄で、投与群に腫瘍あるいは腫瘍に関連した所見の発生増加は認められなかったとの報告がある (厚生労働省委託がん原性試験結果 (Access on June 2013))。また、FDA cancer modelsでは、ラット及びマウスで雌雄とも陰性であると推定している (SIDS (2005))。以上の情報により区分外とした。
生殖毒性マウスの経口投与による2世代繁殖試験において、親動物に一般毒性 (体重増加抑制、肝臓相対重量の増加) が発現する用量で児動物に出生時体重低値が、また、親動物が死亡 (雄25/32例、雌21/24例) する用量で、児動物に同腹児数及び生存率低下が見られたとの記述 (SIDS (2005)、NTP DB (Access on June 2013)) があるが、親動物の一般毒性影響が強く、生殖毒性影響の有無は判断できない。また、妊娠ウサギに経皮適用した試験では、母動物毒性が発現する用量で胎児に影響はみられなかったとの記述がある (SIDS (2005))。以上より、データ不足のため分類できないとした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ラットを用いた経口投与試験で活動低下、反射及び呼吸の抑制、昏睡など中枢神経抑制作用が認められたとの記述 (SIDS (2005))、並びに当該物質が魚の麻酔剤として使用されているとの記述 (PATTY (6th, 2012)) から区分3 (麻酔作用) に分類した。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)ラットを用いた13週間の反復経口投与試験において、NOAEL=80 mg/kg/day、LOAEL=400 mg/kg/dayであり、ガイダンスの区分2を超える400 mg/kg/day以上の用量で腎臓の炎症が認められている (SIDS (2005)) が、NOAELがガイダンスの区分2の範囲内であり、ガイダンスの区分2の上限での毒性影響は明確ではない。また、ウサギを用いた13週間反復経皮投与試験において、500 mg/kg/dayで皮膚の局所に紅斑が認められた以外に所見はなく、NOAEL=500 mg/kg/dayとしている (SIDS (2005))。以上より経皮では区分外に相当するが、他経路での影響が明確でないことから、データ不足のため分類できないとした。
吸引性呼吸器有害性データ不足のため分類できない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 344 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 500 mg/L、藻類(セネデスムス)の72時間EbC50 > 500 mg/L(いずれもSIDS, 2006)から、区分外とした。
水生環境有害性(長期間)難水溶性でなく(水溶解度=28.9g/L(SIDS, 2006))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。
国際規制
国連番号該当しない
国連品名該当しない
国連危険有害性クラス該当しない
副次危険該当しない
容器等級該当しない
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質該当する
国内規制
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
陸上規制情報消防法の規制に従う。
特別安全対策食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号該当しない

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
消防法第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体
海洋汚染防止法有害液体物質

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。