1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート (別名:セロソルブアセテート) (Ethylene glycol monoethyl ether acetate (Alias:Cellosolve acetate)) | ||
製品コード | H26-B-020(24B6519) | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 触媒、自動車の塗料、ペイントや印刷インキの溶媒など |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 区分2B | |||
生殖毒性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1 (血液系)、 区分3 (麻酔作用) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1 (血液系、精巣) | |||
分類実施日 | 平成24年政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分3 | ||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 眼刺激 吸入すると有害 眠気又はめまいのおそれ 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 血液系の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による血液系、精巣の障害 水生生物に有害 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地すること/アースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | |||
応急措置 | 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 気分が悪い時は医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名:セロソルブアセテート | ||
別名 | 酢酸2-エトキシエチル、2-エトキシエチル=アセタート、酢酸セロソルブ、Acetic acid 2-ethoxyethyl、2-Ethoxyethanol acetate、Acetic acid cellosolve | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C6H12O3 (132.16) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 111-15-9 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-740 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-740 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。安静。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。 吐かせない。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入 : めまい、嗜眠、頭痛、意識喪失 皮膚 :吸収される可能性あり! 皮膚の乾燥。 この液体は皮膚の脱脂を起こす。 めまい、嗜眠、頭痛、意識喪失 眼 : 発赤。 この物質の蒸気は眼を軽度に刺激する。 経口摂取 :吐き気、嘔吐。めまい、嗜眠、頭痛、意識喪失 短期暴露の影響:この物質の蒸気は眼を軽度に刺激する。血液に影響を与え、血球障害、高濃度の場合は腎臓障害を生じることがある。中枢神経系に影響を与えることがある。許容濃度をはるかに超えると、意識を喪失することがある。 長期または反復暴露の影響:この液体は皮膚の脱脂を起こす。血液に影響を与え、血球の障害、貧血、腎臓障害を生じることがある。人で生殖・発生毒性を引き起こすことがある。 | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。 引火性である。 47℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | ||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 関係者以外は安全な場所に退去させる。 消火するために粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。 ドラム缶などに水を噴霧して冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 必要に応じた換気を確保する。 | ||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 漏れた液やこぼれた液を密閉式の容器に出来る限り集める。 少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。 多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。 回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 換気。 残留液を砂または不活性吸収剤に吸収させて安全な場所に移す。 この物質を環境中に放出してはならない。 特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク。 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 漏出物の上をむやみに歩かない。 火花を発生しない安全な用具を使用する |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地すること、アースをとること。 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。 取扱後は手などをよく洗うこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 環境への放出を避けること。 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 火気厳禁 引火性である。 47℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 47℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。 あらゆる接触を避ける! 換気、局所排気、または呼吸用保護具。 安全ゴーグル、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 作業中は飲食、喫煙をしない。 爆発性過酸化物を生成することがあると推測される。強酸、強塩基、強力な酸化剤と反応する。 20℃で気化すると、空気が汚染されてやや遅く有害濃度に達する。 水生生物に対して毒性がある。 蒸留前に過酸化物をチェックする。検出された場合は除去する。 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
接触回避 | 強酸、強塩基、強力な酸化剤 混触危険物質:塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、硝酸、硫酸、無水クロム酸、頭塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、過塩素酸 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 火気厳禁 強力な酸化剤、強塩基、強酸から離しておく。 | ||
安全な容器包装材料 | 鋼、ステンレス鋼は容器として耐久性がある。銅はアセチレンが存在するとき、腐食される。 軽金属は適さない。 アクリル樹脂など一部のプラスチック、ゴムを侵す |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 5ppm | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2014年度版) | 5ppm 27mg/m3 | ||
ACGIH(2014年版) | TLV-TWA (5 ppm) TLV-STEL (- ppm) | ||
設備対策 | 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 容器を接地すること、アースをとること。 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 耐火設備(条件)。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 必要に応じて、適切な呼吸用保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 保護手袋、保護衣を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 安全ゴーグル、または呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 特別個人用保護具:有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体(Merck (14th, 2006)) | ||
色 | 無色(Merck (14th, 2006)) | ||
臭い | 緩和なエステル臭(Sax (11th, 2004)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | 0.056 ppm(Renzo (3rd, 1986)) | ||
pH | 中性(Ullmanns(E) (6th, 2003)) | ||
融点・凝固点 | -61.7℃:HSDB(2014) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 156.4℃:HSDB(2014) | ||
引火点 | 52℃(密閉式):HSDB(2014) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 0.20 (n-酢酸ブチル = 1)(HSDB (2011)) | ||
燃焼性(固体、気体) | 情報なし | ||
燃焼又は爆発範囲 | 1.3〜14 vol%(空気中)(ICSC(J) (2003)) | ||
蒸気圧 | 2.34mmHg(25℃) [換算値 311Pa(25℃)]:HSDB(2005) | ||
蒸気密度 | 4.72 (Air = 1) (HSDB (2011)) | ||
比重(相対密度) | 0.975(20℃/20℃)(Merck (14th, 2006)) | ||
溶解度 | 水:229g/L(20℃):HSDB(2005) エチルアルコール、エチルエーテルに易溶。芳香族炭化水素に混和。(HSDB (2011)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow = 0.24(HSDB (2011)) | ||
自然発火温度 | 379℃:HSDB(2014) | ||
分解温度 | 情報なし | ||
粘度(粘性率) | 1.32mPa・s(20℃)(粘性率):HSDB(2005) |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 可燃性液体。多くの合成物質を腐食し、比較的長時間作用すると、それらを軟化させる。この物質はアルカリ性物質と接触すると、激しい発熱を伴いながら反応する。鋼、ステンレス鋼は容器として耐久性がある。銅はアセチレンが存在するとき、腐食される。空気中の酸素により過酸化物が生じることがある。 | ||
化学的安定性 | 爆発性過酸化物を生成することがあると推測される。 空気と爆発性混合物を生成する。 | ||
危険有害反応可能性 | アルミニウム、空気と反応し、過酸化物を生成する。 | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 強酸、強塩基、強力な酸化剤 混触危険物質:塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、硝酸、硫酸、無水クロム酸、頭塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、過塩素酸 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として、2,700 mg/kg、2,900 mg/kg (環境省リスク評価第11巻 (2013))、3,900±100 mg/kg (雄)、2,900±100 mg/kg (雌) (DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))、5,100 mg/kg (EHC 115 (1990)、PATTY (6th, 2012))、2,900-7,500 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2008)、ECETOC TR95 (2005)) の6件の報告がある。ガイダンスの改訂により、最も多くのデータが該当する区分外 (国連分類基準の区分5) とした。 | ||
経皮 | ウサギのLD50値として、10,227 mg/kg (環境省リスク評価第11巻 (2013))、10,300 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))、10,333 mg/kg (EHC 115 (1990))、10,500 mg/kg (DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))、10,300-10,500 mg/kg (ECETOC TR95 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との報告に基づき、区分外とした。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。 | ||
吸入:蒸気 | ラットのLC50値 (2時間) として、>1,500 ppm (4時間換算値:> 1,061 ppm) (環境省リスク評価第11巻 (2013))、ラットのLC50値 (8時間) として、2,239 ppm (4時間換算値: 3,166 ppm) (環境省リスク評価第11巻 (2013)、1,499-2,239 ppm (4時間換算値:2,119-3,166 ppm) との報告に基づき、区分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (3,079 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いたドレイズ試験において、本物質の24時間適用によりわずかな刺激性がみられたとの報告がある (ECETOC TR95 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008))。また、皮膚一次刺激性試験 (EEC試験法) において4時間の閉塞適用により刺激性はみられなかったとの報告や (ECETOC TR95 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008))、軽度の刺激性を示したとの報告が複数ある (NITE初期リスク評価書 (2008)、PATTY (6th, 2012))。以上より、区分外(国連分類基準の区分3) とした。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギ4匹を用いた1次刺激性試験 (OECD TG 405、GLP) において、試験物質原液0.1 mLの適用により、スコア2の角膜混濁が1匹、スコア1又は2の結膜発赤が4匹、スコア1又は2の結膜浮腫が3匹に認められたが、いずれも適用後7日目にはほぼ消失し、最大平均スコアMMAS (AOIに相当) は15.0であったとの報告 (ECETOC TR 48 (1988)) から、区分2Bとした。なお、他にウサギを用いた皮膚刺激性試験は複数報告があり、刺激性なしや軽度の刺激性の結果が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2008)、ECETOC TR95 (2005)、PATTY (6th, 2012))。 | ||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたMagnusson-Kligman試験において、本物質10%の感作誘発に対し感作性はみられなかったとの報告がある (ECETOC TR95 (2005)) が、試験条件等について詳細不明であるため分類に用いるには不十分なデータと判断した。情報の追加に伴い区分を変更した。 | ||
生殖細胞変異原性 | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性 (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第11巻 (2013)) である。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性、陽性の結果が得られている (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第11巻 (2013)、NTP DB (Access on July 2014))。 | ||
発がん性 | データ不足のため分類できない。 | ||
生殖毒性 | ラットを用いた吸入経路での催奇形性試験において母動物毒性がみられない用量 (2,140 mg/m3) において内臓奇形 (心臓奇形)、骨格奇形がみられている (ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 6 (1994))。また、ウサギを用いた吸入経路での催奇形性試験において母動物毒性がみられる用量 (550 mg/m3) において外表、骨格、内臓奇形の増加、総吸収胚増加がみられている (ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 11 (1998))。 そのほか、ラットを用いた経皮経路での催奇形性試験において母動物毒性 (体重減少) がみられる極めて高用量 (5,923 mg/kg bw/day) において胎児体重減少、生存出生児数/腹の減少、出世前死亡率増加、内臓奇形 (心臓奇形)、骨格奇形がみられている (ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 11 (1998))。 以上のように、吸入経路のラットを用いた催奇形性試験において、母動物毒性がみられない用量で内臓奇形、骨格奇形がみられたとの報告がある。したがって、区分1Bとした。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ラットに本物質 2,000 ppmを4時間吸入ばく露した結果、血尿がみられた (NITE初期リスク評価書 (2008))。ラットの2,900 mg/kgの経口投与で、血尿、血液で拡張した腎臓の肥大 (PATTY (6th, 2012)) が報告されている。また、胃腸管の刺激、軽度の肝臓傷害の報告がある (PATTY (6th, 2012))。その他、吸入ばく露で、眩暈、嗜眠、頭痛、意識喪失、経口摂取では、これらの症状に加え、嘔吐 (環境省リスク評価第11巻 (2013)) の記載がある。 また、対象は不記載であるが、本物質は血液に影響を与え、血球障害、貧血、高濃度の場合は腎臓障害、また、中枢神経系に影響を与え、高濃度では意識喪失 (環境省リスク評価第11巻 (2013))、中枢神経系、血液系、肺、腎臓への傷害性を有する (HSDB (Access on June 2014)) との記載がある。 以上の情報のすべてにおいて明確な区分を付け得る情報があるわけではないが、吸入ばく露の血尿のデータが区分1、経口投与のデータが区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。ラットの経口投与の肝臓、腎臓の知見はガイダンス値を超えており、肺の知見は区分が不明であった。また、吸入ばく露での眩暈等の症状は区分が不明であり、症状の種類から麻酔作用が妥当と判断した。 以上より、区分1 (血液系)、区分3 (麻酔作用) とした。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 本物質は体内の様々な組織において、エステラーゼを介して迅速に加水分解され、エチレングリコールモノエチルエーテル (EGEE; CAS No.: 110-80-5) を生成する (CICAD 67 (2010)、NITE初期リスク評価 (2008))。EGEEはアルコール脱水素酵素により、エトキシアセトアルデヒドを経て、エトキシ酢酸 (EAA) へと酸化され、EAA又はそのグリシン抱合体として尿中へ排泄される (CICAD 67 (2010)、NITE初期リスク評価書 (2008))。このEAAがEGEE及びEGEEの酢酸エステルである本物質に共通した活性代謝物であり、本物質も吸収後は加水分解され活性代謝物のEAAに代謝されることから、EGEEと同様の毒性を発現すると考えられており、CICAD 67 (2010) では両物質は同列に扱われ、一括して評価されている。事実、本物質、EGEEともにヒト及び実験動物において、血液系、生殖器への影響がみられたとの知見があり (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 67 (2010))、ヒトではEAAへの代謝生成能がラットより高く、クリアランスもラットより遅延する傾向があることから、ヒトではEAAの生体内滞留時間が実験動物より長く、したがって、より低用量から毒性影響が発現する可能性が指摘されている (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 67 (2010))。 以上、本物質の分類はEGEEと同一とし、区分1 (血液系、精巣) とした。なお、旧分類では利用されなかった情報源を用いたため、分類結果が異なった。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 41 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2007)であることから、区分3とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(良分解性(2週間でのBODによる分解度:86.9%)(既存点検, 1976))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 44 mg/L(環境省生態影響試験, 2002)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 41 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2007)であるものの、急速分解性があり(良分解性(2週間でのBODによる分解度:86.9%)(既存点検, 1976))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.59(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | ||||
国連番号 | 1172 | |||
国連品名 | エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート | |||
国連危険有害性クラス | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | L | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 129 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 作業環境評価基準 第2種有機溶剤等 危険物・引火性の物 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体 | |||
船舶安全法 | 引火性液体類 | |||
航空法 | 引火性液体 | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |