安全データシート
酢酸ビニル
作成日 2002年12月25日
改訂日 2010年3月31日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称酢酸ビニル、(Vinyl acetate)
製品コード21B3124
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限ラッカー、塗料、接着剤、チューイングガム、酢酸ビニル樹脂の合成原料、織物仕上げ、ペーパーコーティング、のためのプラスチックフィルム(食品包装)、重合調整剤(食品用でんぷん用)
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性火薬類分類対象外
 可燃性・引火性ガス分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類分類対象外
 高圧ガス分類対象外
 引火性液体区分2
 可燃性固体分類対象外
 自己反応性化学品タイプG
 自然発火性液体区分外
 自然発火性固体分類対象外
 自己発熱性化学品分類できない
 水反応可燃性化学品分類対象外
 酸化性液体分類対象外
 酸化性固体分類対象外
 有機過酸化物分類対象外
 金属腐食性物質分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分外
 急性毒性(経皮)区分外
 急性毒性(吸入:ガス)分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気)区分4
 急性毒性(吸入:粉じん)分類対象外
 急性毒性(吸入:ミスト)分類できない
 皮膚腐食性・刺激性区分2
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性区分2
 呼吸器感作性分類できない
 皮膚感作性分類できない
 生殖細胞変異原性区分2
 発がん性区分2
 生殖毒性区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)区分3(気道刺激性、麻酔作用)
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)区分2(呼吸器)
 吸引性呼吸器有害性分類できない
環境に対する有害性
分類実施日急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
 慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用
 水生環境急性有害性区分2
 水生環境慢性有害性区分外
ラベル要素
絵表示又はシンボル炎感嘆符健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報引火性の高い液体および蒸気
 吸入すると有害
 皮膚刺激
 強い眼刺激
 遺伝性疾患のおそれの疑い
 発がんのおそれの疑い
 呼吸器への刺激のおそれ
 眠気やめまいのおそれ
 長期にわたる、または、反復ばく露により呼吸器の障害のおそれ
 水生生物に毒性
注意書き
 【安全対策】
 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
 容器を密閉しておくこと。
 静電気的に敏感な物質を積みなおす場合、容器を接地すること、アースをとること。
 防爆型の電気機器、換気装置、照明機器等を使用すること。
 火花を発生させない工具を使用すること。
 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
 適切な保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 皮膚または髪に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。
 火災の場合には適切な消火方法をとること。
 吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 吸入した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯すること。
 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼に入った場合、眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 ばく露またはばく露の懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 【保管】
 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名酢酸ビニル
別名ビニルアセタート (Vinyl acetate)、ビニルアセテートモノマー、(Vinyl acetate monomer)、酢酸エテニル、(Ethenyl ethanoate )
分子式 (分子量)C4H6O2(86.09)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号108-05-4
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(2)-728
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 皮膚を流水、シャワーで洗うこと。
 多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯すること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
 眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状吸入:咳、息切れ、咽頭痛
 皮膚:発赤、水疱
 眼:発赤、痛み、軽度の熱傷
 経口摂取 : し眠、頭痛
最も重要な兆候及び症状肺に影響を与え、組織損傷を生じることがある。
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項アルコール飲料の使用により有害作用が増大する。
 

5.火災時の措置
消火剤泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水、水噴霧
特有の危険有害性加熱により容器が爆発するおそれがある。
 極めて燃え易く、熱、火花、火炎で容易に発火する。
 消火後再び発火するおそれがある。
 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 容器が熱に晒されているときは、移動させない。
 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置全ての着火源を取り除く。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。
封じ込め及び浄化方法・機材危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
 消防法の規制に従う。
 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 皮膚と接触しないこと。
 眼に入れないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策消防法の規制に従う。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から離して保管すること。−禁煙。
 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
 施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定 (労働安全衛生法第28条第3項・基発第0621003号(平成17年6月21日)に基づく基準濃度として10ppm)
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会未設定 (2009年版)
ACGIHTWA 10ppm STEL 15ppm (2009年版)
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 消防法の規制に従う。
 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は防爆タイプの局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
無色
臭い特徴臭
pHデータなし
融点・凝固点-93℃ : ICSC (1995)
沸点、初留点及び沸騰範囲72℃ : ICSC (1995)
引火点-8℃ (密閉式) : ICSC (1995)
自然発火温度402℃ : ICSC (1995)
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲2.6〜13.4vol% : NFPA (13th,2006)
蒸気圧90.2mmHg (20℃) : HSDB (2005)
蒸気密度3.0 (空気=1) : HSDB (2005)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)0.932 (20℃,4℃) : Merck (14th,2006) 0.932g/cm3 (20℃,20℃) : Ullmanns(E)(6th,2003)
溶解度水 : 1g/50mL (20℃) : Merck (14th,2006)
 アルコール、エーテル : 混和 : Merck (14th,2006)。アセトン、ベンゼン、クロロホルム : 可溶 : Merck (14th,2006) エタン、アセトン、クロロホルム : 可溶 : HSDB (2005) 有機液体 : 混和 : HSDB (2005)
オクタノール・水分配係数log P=0.73 PHYSPROP Database (2005)
分解温度データなし
粘度0.43mPa・s (20℃) : HSDB (2005)
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性加温や光、過酸化物の影響により容易に重合して、火災または爆発の危険を伴う。強酸化剤と激しく反応する。蒸気/空気の混合気体は爆発性である。
避けるべき条件加温や光
混触危険物質過酸化物、強酸化剤
危険有害な分解生成物爆発性混合気体
 

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値 2900 mg/kg (環境省リスク評価第2巻(2003))、1600-3480 mg/kg (CERI・NITE有害性評価書(2006))、2920-3730 mg/kg (ECETOC JACC No.18(1991))、3470 mg/kg (DFGOT vol.21(2005))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。
経皮ウサギのLD50値 2335-7470 mg/kg (CERI・NITE有害性評価書(2006))、2340 mg/kg (ECETOC JACC No.18(1991))、>5000 mg/kg (ECETOC JACC No.18(1991))、7440 mg/kg (DFGOT vol.21(2005))に基づき、区分外とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義による液体である。
 吸入(蒸気):ラットのLC50値(4時間) 11.4mg/L (換算値:3184 ppm, 環境省リスク評価第2巻 (2003))、3200-4490 ppm (CERI・NITE有害性評価書(2006))、4000 ppm、3680 ppm (いずれもECETOC JACC No.18(1991))、4650 ppm (ATSDR(1992))に基づき、区分4とした。なお、いずれのLC50値も飽和蒸気圧濃度(149211 ppmv)の90%より低く、気体と判断し、ppm単位の基準値で分類した。
 吸入(ミスト):データなし
皮膚腐食性・刺激性ヒトでは、ボランティアによるパッチテストにおいて刺激性はみられない(ATSDR(1992))が、本物質の生産工場の労働者において21人中3人に皮膚の刺激性と発疹がみられている(ECETOC JACC No.18(1991))。 ウサギを用いた7つの皮膚刺激性試験のうち2つの試験は「刺激性無し」(ECETOC JACC No.18(1991)、ATSDR(1992))であるが、3つの試験でそれぞれ「軽度の刺激」(CERI・NITE有害性評価書(2006))、「軽度の浮腫」(ATSDR (1992))、「軽度の紅斑」(DFGOT vol.21(2005))がみられ、1つの試験では「浮腫(ドレイズスコア値4)と皮下出血、皮膚の黄変」(DFGOT vol.21(2005))との記載がある。以上より、区分2とした。なお、皮膚への連続的な接触は「重度の刺激性または水疱形成」(ECETOC JACC No.18(1991))、長期ばく露は「皮膚への腐食性の影響」(DFGOT vol.21(2005))との記載がある。
眼に対する重篤な損傷・刺激性ヒトでは、本物質との直接接触により角膜熱傷がおきたが、48時間以内に回復した例が報告されており、ウサギを用いた眼刺激性試験では「強度の刺激性」(CERI・NITE有害性評価書(2006))、「角膜混濁、発赤、結膜の重度の浮腫(8日後に消失)」(DFGOT vol.21(2005))との記述から、区分2とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし
 皮膚感作性:モルモットを用いたBuehlar法による皮膚感作性試験の結果、「6/20匹に陽性の反応が得られた」 (CERI・NITE有害性評価書(2006)) との記述があるが、DFGOT vol.21(2005)において「擬陽性反応の可能性を排除できないため、評価できない」との記載があり、分類できないとした。なお、5年間にわたる21人の労働者の医療記録から、「本物質はアレルギー性接触皮膚炎の重要な誘導物質ではないことが示唆される」(ECETOC JACC No.18(1991))との記載、また、「本物質と頻繁に強い皮膚接触があった労働者において、アレルギー性の皮膚反応はみられなかった」(DFGOT vol.21(2005))との記載がある。
生殖細胞変異原性in vivo において、ラットの骨髄を用いた小核試験(NTP DB(access on Jun.. 2009))、マウスの骨髄を用いた小核試験(CERI・NITE有害性評価書(2006))、ラットの骨髄を用いた染色体異常試験(DFGOT vol.21(2005))、マウスの骨髄を用いた姉妹染色分体交換試験(CERI・NITE有害性評価書(2006))でそれぞれ陽性結果があり、区分2とした。なお、in vitroにおいては、細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性(CERI・NITE有害性評価書(2006)、NTP DB(access on Jun. 2009))、ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験(CERI・NITE有害性評価書(2006))、マウスリンパ腫細胞を用いた突然変異試験(CERI・NITE有害性評価書(2006))、ヒトリンパ球およびCHO細胞を用いた姉妹染色分体交換試験(CERI・NITE有害性評価書(2006)、NITE初期リスク評価書 No.60(2005))、ハムスター培養細胞を用いた形質転換試験(NITE初期リスク評価書 No.60(2005))でそれぞれ陽性である。
発がん性IARC (1995)で2B、ACGIH (1992(ACGIH-TLV(2009))でA3、産衛学会(2008)で2Bに分類されていることから、区分2とした。動物試験では、ラットおよびマウスを用いた104週間経口投与試験において、ラットの雄に口腔の扁平上皮癌と扁平上皮乳頭腫、雌に口腔と食道の扁平上皮癌の発生が認められ、マウスにおいても、雌雄に口腔と前胃の扁平上皮癌と扁平上皮乳頭腫、食道と喉頭に扁平上皮癌、雌の食道に扁平上皮乳頭腫が認められている(厚生労働省がん原性試験(1995) ; NITE初期リスク評価書 No.60 (2005))。ラットおよびマウスを用いた2年間吸入ばく露試験においては、ラットの雄に鼻腔の乳頭腫および扁平上皮癌、雌に鼻腔の扁平上皮癌と喉頭の扁平上皮癌が認められ、マウスでは、雄に肺の扁平上皮癌がみられている(NITE初期リスク評価書 No.60 (2005))。厚生労働省では健康障害を防止するための指針を出している(厚生労働省指針(2006))。
生殖毒性ラットを用いた経口投与による2世代生殖毒性試験では、仔の体重増加抑制と妊娠率のわずかな低下(再現性無し)がみられるのみ(CERI・NITE有害性評価書(2006)、ATSDR(2009))であり、マウスを用いた経口投与による生殖毒性試験においては精巣の相対重量減少(病理組織学的変化無し、用量依存性無し)がみられるのみ(ATSDR(2009))である。ラットを用いた吸入ばく露による発生毒性試験では母動物に体重増加抑制、肺のうっ血がみられる用量で胎仔に体重減少、頭臀長短縮、骨化遅延がみられるが、これは母体毒性による2次的影響であるとの記載がある(ATSDR(2009))。その他生殖毒性試験、発生毒性試験において、母動物または仔の体重増加抑制以外影響は認められず(CERI・NITE有害性評価書(2006)、ATSDR(2009))、区分外とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)ヒトについては、ボランティアによる吸入ばく露試験において「呼吸器に対する刺激性が認められた」(CERI・NITE有害性評価書(2006))、「鼻と喉を刺激する」(ATSDR(1992))との記載、動物試験では、ラットを用いた経口投与試験において「不活発」(DFGOT vol.21(2005))、ウサギを用いた吸入ばく露試験において「中枢神経系の抑制」(NITE初期リスク評価書 No.60(2005))との記載がある。また、ヒトに対する影響として「粘膜、皮膚を刺激し、高濃度でばく露されると麻酔作用がある」(厚労省指針(2005))との記述があることから、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)ラットを用いた2年間吸入ばく露試において「鼻腔嗅上皮の扁平上皮化生と萎縮、基底細胞の過形成」、マウスを用いた13週間吸入ばく露試験において「巣状肺炎と鼻炎」(CERI・NITE有害性評価書(2006))、マウスを用いた2年間吸入ばく露試において「鼻腔嗅上皮の萎縮、粘液分泌腺の萎縮」(いずれもCERI・NITE有害性評価書(2006))との記載があることから、上気道を中心とした呼吸器が標的臓器と考えられる。なお、実験動物に対する影響はすべて用量200 ppm(区分2のガイダンス値の範囲)からみられた。 以上より、分類は区分2(呼吸器)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性魚類(ヒメダカ)での96時間LC50 = 2.39mg/L(NITE初期リスク評価書, 2005)であることから、区分2とした。
水生環境慢性有害性急速分解性があり(BODによる分解度:90%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.73(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規定に従う。
 UN No.1301
 Proper Shipping Name.VINYL ACETATE, STABILIZED
 Class3
 Packing GroupU
 Marine PollutantNot Applicable
航空規制情報ICAO・IATAの規定に従う。
 UN No.1301
 Proper Shipping Name.Vinyl acetate, stabilized
 Class3
 Packing GroupU
国内規制
陸上規制情報消防法の規定に従う。
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
 国連番号1301
 品名酢酸ビニル(安定剤入りのもの)
 クラス3
 容器等級U
 海洋汚染物質非該当
航空規制情報航空法の規定に従う。
 国連番号1301
 品名酢酸ビニル(安定化されたもの)
 クラス3
 等級2
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号129
 

15.適用法令
化審法第2種監視化学物質(法第2条第5項)(政令番号:2監-1040)
労働安全衛生法危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号)
 健康障害防止指針公表物質(法第28条第3項・厚労省指針公示)
 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)(政令番号:9-180)
海洋汚染防止法有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-102)
消防法第4類引火性液体、第一石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類)
船舶安全法引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1)
航空法引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。