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安全データシート
酸化アルミニウム
作成日2002年12月27日
改定日2006年05月23日

1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称: 酸化アルミニウム
製品コード: ○○○
会社名: ○○○○株式会社
住所: 東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号: 03−1234−5678
緊急連絡電話番号: 03−1234−5678
FAX番号: 03−1234−5678
メールアドレス:
推奨用途及び使用上の制限: アルミニウム電解用、触媒、触媒担体、耐火物、セラミック原料、研削砥石、高アルミナ質耐火煉瓦、高級耐火物の骨材、研磨材、蒸着、結晶育成原料、半導体製造、化粧品原料

2.危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性 火薬類 分類対象外
可燃性・引火性ガス 分類対象外
可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
支燃性・酸化性ガス 分類対象外
高圧ガス 分類対象外
引火性液体 分類対象外
可燃性固体 区分外
自己反応性化学品 分類対象外
自然発火性液体 分類対象外
自然発火性固体 区分外
自己発熱性化学品 区分外
水反応可燃性化学品 区分外
酸化性液体 分類対象外
酸化性固体 区分外
有機過酸化物 分類対象外
金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性 急性毒性(経口) 区分外
急性毒性(経皮) 分類できない
急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
急性毒性(吸入:ミスト) 分類対象外
皮膚腐食性・刺激性 分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 分類できない
呼吸器感作性 分類できない
皮膚感作性 分類できない
生殖細胞変異原性 分類できない
発がん性 区分外
生殖毒性 区分できない
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露)
区分3(気道刺激性)
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露)
区分1(吸入:肺)
吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性 水生環境急性有害性 分類できない
水生環境慢性有害性 分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル: 健康有害性 感嘆符
注意喚起語: 危険 
危険有害性情報: 呼吸器への刺激のおそれ
長期又は反復ばく露(吸入)による肺の障害
注意書き: 【安全対策】
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
粉じんを吸入しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
【応急措置】
吸入した場合、空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
【保管】
容器を密閉して換気の良い場所で施錠して保管すること。
【廃棄】
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国/地域情報:

3.組成、成分情報
物質
化学名又は一般名: 酸化アルミニウム (Aluminium Oxide)
別名: アルミナ (Alumina)
三酸化アルミ二ウム (Aluminium trioxide)
化学式: Al2O3
化学特性(化学式又は構造式):  
CAS番号: 1344-28-1
官報公示整理番号
(化審法・安衛法):
(1)−23
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 情報なし
濃度又は濃度範囲: 99%以上

4.応急措置
吸入した場合: 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合: 汚染された衣類を脱ぐこと。
皮膚を速やかに洗浄すること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
目に入った場合: 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合: 速やかに口をすすぎ、直ちに医師に連絡すること。。
予想される急性症状及び遅発性症状: 吸入: 咳。
眼: 発赤。
最も重要な兆候及び症状:
応急措置をする者の保護: 救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。
医師に対する特別注意事項: 情報なし。

5.火災時の措置
消火剤: 本物質は不燃性。周辺の火災に適応した消火剤を使用する。
使ってはならない消火剤: 情報なし。
特有の危険有害性: 特になし。
特有の消火方法: 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
消火を行う者の保護: 消火作業の際は、適切な空気呼吸器を含め、適切な化学用保護衣を着用する。
移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガス、ヒュームの吸入を避ける。
環境に対する注意事項: 特になし。
回収、中和: 漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収する。
封じ込め及び浄化方法・機材: 危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策: 粉じんの発生、拡散を避ける。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気装置・全体換気: 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気装置、全体換気を行なう。
安全取扱い注意事項: 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
接触、吸入又は飲み込まないこと。
粉じん、ヒュームを吸入しない。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避: 特になし。
保管
技術的対策: 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。
混触危険物質: 特になし。
保管条件: 容器を密閉して換気の良い涼しい所で保管すること。
施錠して保管すること。
容器包装材料: 包装、容器の規制はないが密閉式の破損しないものに入れる。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度: 設定されていない。
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標):
日本産業衛生学会(2005年版) 設定されていない。
ACGIH (2005年版) TLV-TWA 10mg/m3 (アスベスト不含、結晶シリカ1%未満の微粒子)
設備対策: 空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行なうこと。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
保護具
呼吸器の保護具: 適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具: 適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具: 保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型)
皮膚及び身体の保護具: 保護衣、安全靴等の保護具を着用すること。
衛生対策: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など: 白色結晶粉末 2) , 4)
臭い: 無臭2)
pH: データなし
融点・凝固点: 2053 ℃ 8)   2054℃ 4)   2072 ℃ 7)
沸点、初留点及び沸騰範囲: 3000℃ 4)   2980℃ 2)   2977 ℃ 7)
引火点: 不燃性
爆発範囲: データなし
蒸気圧: 0.073Pa (mp.) 1)
蒸気密度(空気 = 1): データなし
比重(密度): 3.97 4)   4.0 (20/4) 2)
溶解度: 水に不溶。 4) , 5)   非極性有機溶媒に僅溶。 9)
オクタノール/水分配係数: データなし
自然発火温度: 不燃性
分解温度: データなし
臭いのしき(閾)値: データなし
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): 非該当
燃焼性(固体、ガス):  不燃性
粘度: データなし

10.安定性及び反応性
安定性: 安定である。
危険有害反応性可能性: ほとんどなし。
避けるべき条件: 粉じんの発生、拡散。
混触危険物質: なし。
危険有害性のある分解生成物: なし。

11.有害性情報
急性毒性: 経口 ラット LD50 >5000mg/kg 5)
区分外
皮膚腐食性・刺激性: データなし
眼に対する重篤な損傷・刺激性: データなし
呼吸器感作性又は皮膚感作性: データなし
生殖細胞変異原性: in vivo 変異原性試験が実施されておらず、in vitro 変異原性試験においてもエームズ試験(陰性)のみであり、データ不足により分類できないとした。
発がん性: ACGIHはグループA4(ヒト発がん性に分類できない物質)に分類している。区分外とした。
生殖毒性: データなし
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露):
上気道刺激性がある 4) との記載より区分3(気道刺激性)に分類した。
  呼吸器への刺激のおそれ
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露):
酸化アルミニウムの職業ばく露により、肺に繊維症が認められたとの報告がある。1) 区分1に分類した。
  長期または反復ばく露(吸入)による肺の障害
吸引性呼吸器有害性: データなし

12.環境影響情報
水生環境急性有害性: データ不足のため分類できない
水生環境慢性有害性: データ不足のため分類できない

13.廃棄上の注意:
残余廃棄物: 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
危険物廃棄処理地に埋め立てる。
汚染容器及び包装: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報 非危険物
航空規制情報 非危険物
国内規制
陸上規制情報 規制なし。
海上規制情報 非危険物
航空規制情報 非危険物
特別の安全対策 輸送に際しては、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。

15.適用法令
労働安全衛生法: 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9)
名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3)
じん肺法: 施行規則第2条別表 粉じん作業(アルミナ、粉じん)

16.その他の情報
参考文献
1) EHC (1999)
2) HSDB (2005)
3) RTECS (2005)
4) ICSC (2000)
5) IUCLID (2000)
6) Lange (16th, 2005)
7) Gangolli (2nd, 1999)
8) Lide (85th, 2004-2005)
9) ACGIH (2001)
10) 化学物質の危険・有害性便覧 中央災害防止協会(1992)
11) 発がん性物質の分類とその基準第6版 日本化学物質安全・情報センター(2004)
12) GHS分類結果(ゼファー(株))
13) 日化協「緊急時応急措置指針、容器イエローカード(ラベル方式)」
14) 日化協「化学物質法規制検索システム」(CD-ROM) (2005)
15) 日本ケミカルデータベース(株)「化学品総合データベース」(2005)
16) 安全性DB (改訂増補版, 1997)
17) JETOC「化審法の既存化学物質安全性点検データ集」
18) 環境省「化学物質の生態影響試験事業」
災害事例
情報なし